特定技能から永住ビザにつながるキャリアパスとは?【在留資格別の戦略も解説】
目次
特定技能制度とは?1号・2号の基本と違い
特定技能1号とは
特定技能1号は、特定の産業分野で一定の技能を持つ外国人が就労できる在留資格です。
2025年現在、対象分野は以下の16分野に拡大されています。
主な分野(抜粋)
介護/建設/外食業/農業/漁業/自動車整備/ビルクリーニング/飲食料品製造業 など
- 在留期間:通算5年まで(更新可能)
- 家族の帯同:不可
- 技能評価試験と日本語能力試験が必要(介護はN4以上)
外部リンク:出入国在留管理庁|特定技能制度
特定技能2号とは
特定技能2号は、より高度な熟練技能を持つ人材が対象となる上位資格です。
2024年に介護分野を除くすべての1号分野に拡大され、現在は15分野で取得可能です。
- 在留期限:なし(更新可能)
- 家族帯同:可能
- 永住申請に大きく近づけるステップ
外部リンク:出入国在留管理庁|特定技能2号の拡大
永住ビザのメリットと取得条件
**在留資格「永住者」**は、以下のような大きなメリットがあります:
- 在留期間の制限がなくなる
- 職種・企業を問わず就労可能
- 更新手続き不要
- 社会的信用(住宅ローンや融資)向上
取得要件の一例(一般ケース):
要件 | 内容 |
---|---|
在留期間 | 原則10年以上(うち5年以上は就労) |
素行 | 納税・法令順守・交通違反等に注意 |
生計能力 | 安定した収入(年収300万円以上が目安) |
日本語力 | 明記されていないが、N2程度が望ましい |
関連記事:就労ビザと永住ビザの違いをわかりやすく解説|条件・メリット・注意点まとめ
特定技能から永住へのルートは?
特定技能1号だけでは永住は難しい
特定技能1号は在留期限が最長5年であるため、そのままでは永住申請要件の「10年在留」を満たせません。
永住への近道=特定技能2号 or 他資格への変更
- 特定技能2号への移行で在留期限の壁を突破
- または「技術・人文知識・国際業務」など永住ルートに適した資格へ変更する必要があります
在留資格の変更で広がるキャリア
1.特定技能1号 → 特定技能2号
- 2024年以降、15分野(介護を除く)すべてで取得可能
- 永住申請の「在留制限なし」に対応
- 家族帯同が認められる点も大きな利点
2.特定技能 → 他の就労ビザへ変更
- **「技術・人文知識・国際業務」**など、永住に実績のあるビザへ
- 専門的職種へのスキルアップがカギ
関連記事:在留資格「技術・人文知識・国際業務」と「特定技能」の違いを徹底解説
3.配偶者ビザへの変更
- 日本人や永住者と結婚した場合は配偶者ビザを取得可能
- 永住者の配偶者は、1年で永住申請が可能
【事例】分野別キャリアパス戦略
分野 | キャリア例 |
---|---|
建設 | 特定技能1号 → 2号 → 永住申請 |
飲食料品製造 | 技能実習 → 特定技能1号 → 技人国ビザへ変更 |
外食業 | 特定技能1号 → 調理師免許を取得し「技能」ビザへ |
介護 | 介護福祉士資格を取得し「介護」ビザ → 永住申請 |
農業 | 特定技能1号 → 2号 → 家族帯同 → 永住へ備える |
永住を目指すうえでの注意点
- 年収・税金・保険の支払い履歴が重要
- **日本語力の証明(N2相当)**を意識的に準備
- 転職や退職を頻繁に繰り返すと不利
- 「素行が善良」であることが最重要項目の一つ
まとめ|永住申請を見据えたキャリア設計を
- 特定技能から永住ビザへの道は、制度の正確な理解と計画的な資格変更がカギ
- 特定技能2号への移行で永住資格が現実的に
- 分野や個人の状況に応じた柔軟な戦略が必要
迷ったら行政書士など専門家に相談して、最適な道筋を確認しましょう。
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![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |