目次
1,短期滞在ビザを取得したら当然に日本に入国できますか?
短期滞在ビザを取得しなければ日本に上陸することはできません。ただし、短期滞在ビザを取得したからといって、当然に日本に上陸することができるわけではありません。短期滞在ビザは、あくまでも上陸審査を受けるための最低限の条件となるものにすぎません。
短期滞在ビザを取得後、日本に入国するためには、最低でも以下の2要件を満たしている必要があります。
「日本入国の要件」
①有効な旅券(パスポート)を所持していること 可能な限り有効期間が6か月以上あるパスポートを所持して入国してください。有効期間が6か月以内の場合は、パスポートを更新してから入国することが好ましいと考えます。有効期限が迫っているパスポートの場合は、書類の受理を拒否される場合や航空券を購入できないなどの不利益が生じる恐れがあります。 |
②日本国大使館・領事館から査証(短期滞在ビザ)の交付を受けていること ビザ免除国以外の国籍を持つ外国人の場合は、日本に入国するためには外国所在の日本国大使館又は領事館から査証を取得する必要があります。査証の交付がなされると査証欄(スタンプが貼られるページ)に、日本国発給の査証が貼り付けられます。 |
2,上陸審査とは何ですか?
短期滞在ビザを取得して日本に到着したら、入国審査官の「上陸審査」を受ける必要があります。日本に入国するためには、この上陸審査をクリアする必要があります。上陸審査をクリアするとパスポートに認印のシールが査証欄(スタンプが貼られるページ)に貼り付けられ、日本に上陸することが許可されます。認印シールでは滞在期間も記載されています。
上陸許可を受けるためには、以下の5つの要件を満たしている必要があります。
「上陸許可要件」
・法務省令で定められた出入国港で入国していること ・乗務員ではないこと ・日本に上陸しようとする外国人であること ・旅券(パスポート)が入国の際にも有効であること ・旅券(パスポート)に査証(ビザ)を貼り付けられていることこと |
3,上陸審査の質問は何ですか?不許可になることはありますか?
(1)上陸審査の質問例
上陸審査では、入国審査官に以下のような質問をされます。
・日本に入国する目的 ・誰に合うために来日したか |
(2)上陸審査が不許可になる場合
上陸審査では、よほどのことがない限り入国を拒否されることはありません。上陸審査は緩やかなものとなっています。しかし、必ず入国が許可されるわけではありません。
短期滞在ビザを取得して来日している場合は、短期滞在ビザを取得するにあたり、外国の日本国大使館や領事館で審査されています。この審査をもって、大使館のお墨付きをもらっているため、上陸審査は厳格ではありません。しかし、以下のような場合は上陸を拒否されてしまいます。常識的な回答を行えば、入国を拒否されることはありません。
「上陸審査の不許可事例」
・虚偽申請であることが発覚した場合 ・過去に重大な不法残留(オーバーステイ)歴がある場合 ・上陸審査で就労目的と答えた場合 ・反日的な政治活動を行う目的と答えた場合 |
4,個人識別情報を提供する必要がありますか?
外国人が短期滞在ビザで日本に入国する際には、個人識別情報の提供を求められます。個人識別情報とは「顔写真」と「指紋」です。個人識別情報の提供は、拒否することができません。短期滞在ビザでの入国者に求められる必須の情報となっています。個人識別情報の提供を拒否した場合は、入国することができません。
「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |