永住許可の要件を徹底解説|必要な年数・年収・注意点とは?
日本での生活基盤を確立し、将来にわたって安定して暮らしたい外国人の方にとって、「永住許可」は非常に魅力的な在留資格です。しかし、永住許可を取得するには、厳格な審査基準をクリアする必要があります。
この記事では、最新のガイドラインに基づき、永住許可の要件をわかりやすく解説します。併せて、審査をスムーズに進めるためのポイントも紹介します。
目次
1. 永住許可とは?
永住許可とは、法務大臣が外国人に対して無期限の在留を認める制度です。就労制限や在留期間の更新義務がなくなり、社会的信用も高まるため、住宅ローンやクレジットカードの審査にも有利になります。
2. 永住許可の基本要件(一般原則)
以下の3つが、永住申請における基本的な審査基準です。
要件 | 内容 |
---|---|
素行が善良 | 犯罪歴がなく、法令違反がないこと。納税や年金の未納もNG。 |
独立の生計能力 | 安定した収入があり、自立した生活をしていること。 |
原則10年以上の在留 | うち5年以上は就労資格(または居住資格)で継続して在留していること。 |
3. 緩和されるケース(配偶者・定住者など)
以下に該当する場合は、在留期間に関する要件が緩和されます。
緩和対象者 | 要件緩和内容 |
---|---|
日本人・永住者の配偶者 | 婚姻後3年以上かつ日本在住1年以上で申請可 |
定住者 | 在留5年以上で申請可能(状況によって異なる) |
高度専門職 | 「高度専門職ポイント制」で70点以上&在留1年で申請可能 |
4. 年収・納税・素行などの具体的審査基準
◯ 年収・収入の目安
単身者で年収300万円以上が一つの基準。扶養家族がいる場合、1人追加につき+約70万円が目安。
例:配偶者と子1人 → 年収目安:約440万円以上
◯ 納税義務の履行
・所得税、住民税、年金、健康保険を過去3年間滞納なく支払い
・年金未加入や免除の乱用は不利
◯ 素行の善良性
・犯罪歴、交通違反、虚偽申請の履歴がないこと
・軽微な違反でも累積するとマイナス評価
5. 永住許可の申請に必要な書類
主な必要書類は以下の通りです(※ケースにより異なる)。
- 永住許可申請書
- パスポート・在留カードの写し
- 住民票、課税証明書・納税証明書(過去5年分)
- 在職証明書、源泉徴収票
- 年金の納付記録(ねんきん定期便など)
- 住民税・健康保険の納付書類
- 身元保証書(永住申請の身元保証書の書き方|失敗しないポイントを行政書士が解説)
6. 審査期間と注意点
- 審査期間の目安:4か月~8か月
- 不備があれば追加資料を求められ、さらに延びる可能性も
**申請中に在留期限が切れないよう注意!**更新との並行対応も必要です。
7. よくある不許可事例と対策
不許可理由 | 対策 |
---|---|
年収不足・不安定な職歴 | 雇用契約書や給与明細を追加提出し安定性を補足 |
年金未納・滞納 | 過去分を納付し、領収書を提出する |
配偶者ビザの短期婚姻・同居実態不十分 | 写真・LINE履歴・家族構成の証明で実態を補足 |
8. まとめ|事前準備と専門家への相談が成功のカギ
永住許可の取得は、将来の生活安定に大きく寄与する重要なステップです。ただし、必要書類の準備や収入・納税状況の整備には時間がかかるため、早めの準備が成功のカギとなります。
無料相談が可能な行政書士に相談するのもおすすめです。
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![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |