留学ビザで認められるアルバイトと禁止される仕事一覧【資格外活動許可】
留学ビザ(在留資格「留学」)を持つ外国人留学生にとって、学費や生活費を補うアルバイトは重要な収入源です。しかし、留学ビザでは原則として就労が禁止されており、**「資格外活動許可」**を受けた場合に限り、一定の範囲でアルバイトが可能です。本記事では、留学ビザで行えるアルバイトと禁止される仕事、許可申請の手順、注意点を徹底解説します。
目次
1. 留学ビザでアルバイトできる条件
1.1 資格外活動許可とは
留学ビザでは原則、学業以外の活動(就労)は禁止されています。しかし、**法務省が認める「資格外活動許可」**を取得すれば、一定時間のアルバイトが可能です。
- 申請先:最寄りの入国管理局
- 必要書類:申請書、在留カード、パスポート、学校の在学証明書
- 申請期間:留学開始後、随時申請可能
資格外活動許可がない状態で働くと、不法就労扱いとなり、在留資格の更新や将来のビザ申請に不利となるため注意が必要です。
1.2 許可される労働時間
留学ビザで認められるアルバイトの上限は以下の通りです。
- 原則:週28時間以内
- 長期休暇期間(夏・冬・春休み):1日8時間まで
これを超える労働は違法となり、留学ビザの更新や永住申請に影響を与える可能性があります。
1.3 許可申請の手続き方法
- 入管局で資格外活動許可申請書を入手
- 必要書類を揃える
- 在留カード
- パスポート
- 学校の在学証明書
- 顔写真(縦4cm×横3cm)
- 申請窓口で提出(手数料無料)
- 1〜2週間で許可印が在留カードに押印
許可証には、「週28時間以内」などの条件が明記されます。
2. 留学ビザで認められるアルバイト一覧
以下は、留学ビザで資格外活動許可を取得すれば合法的に従事できるアルバイトの例です。
2.1 飲食店・コンビニ・カフェ
- レジ打ち
- ホールスタッフ
- 調理補助
- 清掃業務
ポイント:飲食店やカフェは、週28時間以内の範囲で勤務可能で、学生と両立しやすいのが特徴です。
2.2 家庭教師・塾講師
- 小・中・高校生への学習指導
- 個別指導塾や学習塾でのサポート
注意:労働時間の上限を超えないよう調整が必要です。
2.3 スーパー・小売店のレジ・品出し
- 商品陳列・棚補充
- レジ操作
- 清掃や整理整頓
学生に人気のアルバイトで、夜間や週末勤務も可能な場合があります。
2.4 配達・物流業務(宅配便、引越しなど)
- 宅配ドライバー(軽貨物など)
- 配送補助
- 倉庫内作業
注意:体力的に負担が大きくなる場合があるため、学業との両立に注意が必要です。
3. 留学ビザで禁止されるアルバイト一覧
資格外活動許可があっても、以下の業務は留学ビザでは従事できません。
3.1 風俗営業・アダルト業務
- キャバクラ、ガールズバー
- デリヘル、ソープランド
- アダルトコンテンツ制作
理由:法律で明確に禁止されており、発覚すると即時退去命令や在留資格取消の対象となります。
3.2 反社会的活動に関わる仕事
- 麻薬取引や違法ギャンブル
- 不法行為を伴う仕事
3.3 長時間労働や学業に支障をきたす仕事
- 週28時間を超える長時間労働
- 深夜労働(22時〜翌5時)は別途許可が必要
4. アルバイトの注意点
4.1 労働時間の遵守
資格外活動許可の条件を必ず守りましょう。違反すると不法就労扱いとなり、ビザ更新が不許可になるリスクがあります。
4.2 学業への影響
アルバイトで疲れて授業を欠席するなど、学業に支障が出ると、留学ビザの更新時に不利になる場合があります。
4.3 契約書・給与明細の保管
- 労働契約書
- 給与明細
- 勤務シフト
を保管しておくことで、万が一のトラブルや入管の問い合わせに対応できます。
5. 留学ビザ更新時の審査ポイント
留学ビザ更新時には、以下のポイントが審査されます。
- 学校への出席率が一定以上か
- 成績が学業の目的に沿っているか
- アルバイトが週28時間以内か
出席率や学業成績は、在籍証明書や成績表で確認されますので、定期的に記録を残しておくことが重要です。
6. よくある質問(Q&A)
Q1. 資格外活動許可はアルバイトごとに申請が必要ですか?
A1. いいえ。1回の許可で、週28時間以内であれば複数のアルバイトが可能です。ただし、深夜労働は別途許可が必要です。
Q2. 学校を休学中でもアルバイトはできますか?
A3. 休学中は留学ビザが停止扱いとなるため、資格外活動許可の効力も失われます。アルバイトは不可です。
Q3. 不法就労が発覚した場合はどうなりますか?
A4. 在留資格取消や退去命令、将来のビザ申請の不利など、厳しい制裁があります。
7. まとめ
留学ビザでアルバイトをする場合は、資格外活動許可の取得と週28時間以内の労働を遵守することが重要です。違法な業種や深夜業に従事すると、留学生活だけでなく今後のビザ取得にも大きな影響があります。
留学生は、自分の学業や生活に合った安全なアルバイトを選び、法令を守った働き方を心がけましょう。
参考リンク
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![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |