留学ビザ(在留資格「留学」)の在留カード更新・切替手続き完全ガイド

外国人留学生にとって、日本での滞在をスムーズにするために欠かせないのが在留カードです。在留カードは、日本での身分証明書であると同時に、在留資格や滞在期間を確認するための重要な書類です。本記事では、留学ビザ保持者が知っておくべき在留カードの更新手続き・切替手続きについて、最新情報と注意点を詳しく解説します。


1. 留学ビザとは?在留カードの役割

留学ビザ(在留資格「留学」)とは

留学ビザは、日本の大学、専門学校、高等学校、語学学校などに通学し、教育を受けるために必要な在留資格です。留学ビザを取得することで、一定期間日本に滞在しながら学業に専念できます。

在留カードの役割

在留カードは、日本に中長期滞在する外国人が所持する公的身分証明書です。
主な役割は以下の通りです:

  • 在留資格や在留期間の確認
  • 住所変更や再入国許可の手続き時に使用
  • アルバイトや留学生活での身分証明

在留カードは、法務省(出入国在留管理庁)が管理しており、必ず期限内に更新する必要があります。期限を過ぎると不法滞在となり、強制退去や入国禁止のリスクがあります。


2. 在留カード更新・届出・再交付が必要なケース

留学ビザ保持者が在留カードの更新・届出・再交付を行うのは、主に以下のケースです:

  1. 在留期間が満了する場合
    在留カードには「在留期間」が記載されており、期限内に更新申請を行う必要があります。 例:2025年3月31日までの在留カード → 3か月前から更新手続き可能
  2. 氏名・国籍・住所などに変更があった場合
    住所変更や結婚・離婚による氏名変更は、14日以内に入管に届け出る必要があります。
  3. カードを紛失・破損した場合
    紛失や破損の場合は再発行手続きが必要です。再発行にも手数料がかかるため、早めの対応が推奨されます。

3. 在留カード更新の手続き方法

3-1. 更新手続きの申請場所

在留カードの更新は、**出入国在留管理局(入管)**で行います。
申請は、住所地を管轄する地方出入国在留管理局で行います。

3-2. 更新手続きの流れ

  1. 必要書類を準備
  2. 申請書の記入
  3. 入管窓口で申請
  4. 審査後、在留カード受領

ポイント

  • 申請は在留期間満了の3か月前から可能
  • 更新手続き中は、旧在留カードを所持
  • 審査期間は通常1〜2週間

4. 在留資格変更(切替)の手続き

留学ビザ保持者が他の在留資格に変更したい場合は、「在留資格変更許可申請」が必要です。

4-1. よくある切替例

現在の資格変更後の資格備考
留学ビザ技術・人文知識・国際業務就職時に申請
留学ビザ特定活動(就職活動等)卒業後就職活動を継続するの場合
留学ビザ日本人の配偶者等結婚後に申請

4-2. 手続きの流れ

  1. 申請書と必要書類の準備
  2. 入管窓口に提出
  3. 審査(通常1〜2か月)
  4. 在留カードの切替受領

注意点

  • 就職や結婚など正当な理由が必要
  • 在留資格変更後は旧資格での活動制限あり
  • 不足書類があると許可が遅れる

5. 更新・切替に必要な書類一覧

5-1. 在留カード更新

  • 在留カード
  • パスポート
  • 在学証明書(必要に応じ)
  • 申請書(入管窓口配布またはダウンロード)

5-2. 在留資格変更(切替)

  • 在留資格変更許可申請書
  • パスポート・在留カード
  • 変更理由を証明する書類(就職先の内定通知書、結婚証明書など)
  • 履歴書や職務経歴書(必要に応じ)
  • 学歴・資格証明書

6. 手続き時の注意点

  1. 期限切れ前の申請が必須
    • 在留カードの更新は満了日の30日前から可能
    • 遅れると不法滞在になるリスク
  2. 提出書類の不備を避ける
    • 学校証明や契約書類は最新のものを提出
    • 書類不備で審査が長引く場合あり
  3. 在留資格変更は正当理由の証明が必須
    • 例:就職先の求人票や雇用契約書
    • 不足書類で不許可になるケースも多い
  4. 住民票や住所変更も同時に対応
    • 入管だけでなく市区町村にも届け出が必要

7. よくある質問(Q&A)

Q1. 更新手続きに期限はありますか?

A1. はい、在留期間満了の3か月前から申請可能です。期限を過ぎると不法滞在扱いになります。

Q2. 在留カードを紛失した場合はどうすれば良いですか?

A2. 直ちに最寄りの入管で再発行手続きを行います。

Q3. 留学ビザから就労ビザに切替できますか?

A3. はい、就職先が決まっている場合は「技術・人文知識・国際業務」などに変更可能です。切替手続きには就職先の雇用契約書や会社概要の提出が必要です。

Q4. 更新手続き中に海外旅行できますか?

A4. 基本的にはできません。更新手続き中は旧在留カードで滞在しており、再入国には再入国許可が必要です。

Q5. 手続きは自分で行えますか?代理人でも可能ですか?

A5. 自分で行うことが基本ですが、家族や弁護士による代理申請も可能です。代理申請の場合は委任状が必要です。


8. まとめ

留学ビザの在留カード更新・切替は、滞在を合法的に維持する上で欠かせない手続きです。更新期限や必要書類を事前に把握し、期限内に申請することが重要です。また、就職や結婚に伴う在留資格変更(切替)は、正当な理由と証明書類を揃えることでスムーズに進めることができます。

留学生活を安心して送るために、以下の公式情報も活用してください:


ポイントまとめ

  • 在留カード更新は在留期間満了前に必ず行う
  • 住所・氏名変更も14日以内に届け出
  • 切替手続きは正当な理由と証明書類が必須
  • 手続き中は旧カードで滞在、再入国には注意
  • 入管公式サイトで最新情報を確認

この記事は、留学ビザを保持する外国人の皆様が安心して日本で学べるよう、最新の入管情報・手続きの流れ・必要書類・Q&Aを徹底解説しました。


関連記事

参考リンク

無料相談

まずは、無料相談に、お気軽にお申込み下さい。ご相談の申し込みは、「お問い合わせページ」から承っております。なお、無料相談は事前予約制とさせて頂いています。
 
「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法