永住許可を得た後に注意すべきこととは?取り消しリスクと適切な対応を解説
永住許可を得た後でも、油断は禁物。更新不要でも取り消されるリスクがあります。本記事では、永住権取得後に注意すべき行動や義務、失敗事例を専門家がわかりやすく解説。外国人本人・雇用主必見!
目次
1. 永住許可取得後の誤解と現実
「永住許可を取れば、もう安心」「更新手続きが不要で一生安泰」──そう思っていませんか?
確かに永住ビザは在留期間の更新が不要で、出入国もスムーズになるなど大きなメリットがあります。しかし、それは**「取り消されないこと」が前提です。一定の条件を満たさなければ、永住資格は取消対象**になる可能性があります。
2. 永住権でも取り消される可能性がある?
法務省のガイドラインにより、以下のような場合には永住許可が取り消される可能性があります。
【永住ビザ取消の主な理由】
- 日本に住所がない状態が続いている
- 犯罪歴がある(交通違反の累積も含む)
- 虚偽の申請で永住を取得した
- 税金や社会保険料の未納
▶ 詳しくはこちら
永住ビザの取り消し条件とは?取り消しリスクを回避するためのポイント解説
3. 永住者が守るべき義務と注意点
(1)住民登録と在留カードの更新
永住者でも住民票の登録は必要です。
また、在留カードの有効期限(7年)があるため、忘れずに更新手続きを行いましょう。
▶ 関連記事:永住者ビザの更新は必要?在留カードの更新方法・注意点を徹底解説
(2)納税・年金・健康保険の義務
所得税・住民税・国民健康保険・年金などの支払いは永住者も当然ながら義務があります。滞納するとビザの信頼性が損なわれます。
(3)長期出国はリスク
1年以上日本を離れる場合は、再入国許可(みなし再入国を含む)を取る必要があります。「帰国」扱いになると永住権を喪失する恐れもあります。
4. 永住権を取り消された事例
ケース | 内容 | 結果 |
---|---|---|
① 長期帰国 | 本国に3年以上滞在し住民票を抜いていた | 永住権喪失 |
② 納税怠慢 | 所得税を3年分滞納していた | 在留カード更新時に警告 |
③ 虚偽申告 | 就労状況を偽って永住申請 | 永住取消+強制退去処分 |
5. 万が一に備えてやるべきこと
- 行政書士など専門家との定期的な相談
- 税金・保険料の納付状況を年1回チェック
- 海外渡航前は再入国制度の確認
6. よくある質問(FAQ)
Q1:永住していても会社を辞めたらビザはどうなる?
A:永住許可には就労制限がないため、退職しても問題はありません。ただし無職状態が長期に及ぶ場合、社会的信用に影響する可能性があります。
Q2:永住者でも交通違反は問題になりますか?
A:1~2回の軽微な違反なら通常は問題ありませんが、飲酒運転や多数回の違反はリスクとなります。
7. まとめ
永住許可を取得したからといって「永遠に安泰」とは限りません。税金や社会保険の支払い、在留カードの管理、長期出国への注意など、日々の行動が信頼維持につながります。
外国人本人はもちろん、企業の人事担当者もリスク管理が必要です。
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![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |