1,永住者の配偶者ビザで認められる在留期間は何年ですか?

 永住者の配偶者ビザが許可され付与された場合は、必ず1年、3年、5年のいずれかの有効期間が定められます。この有効期間は在留期限と同義なので、期限が到来した場合は更新許可申請をする必要があります。この更新を怠ると不法在留となり、最悪の場合は逮捕されます。よって、在留期限の到来前に必ず更新許可申請をしてください。永住者の配偶者ビザの更新許可申請は在留期限の3か月前からできます。

2,永住者の配偶者ビザ更新申請は、どんな場合に不許可になりますか?

 永住者の配偶者ビザは、更新許可申請をすれば当然に更新できるわけではありません。以下では、不許可になる場合を検討していきます。

不許可例① 素行に問題がある場合
ビザ取得後の素行が悪い場合は、更新が許可されないことがあります。これは永住者の配偶者ビザに限ったことではありません。ビザ取得後に犯罪を犯した場合、税金の未納がある場合は、永住者の配偶者ビザの更新が非常に難しくなります。
不許可例② 生計を維持できなくなった場合
ビザを取得した時点では生計を維持できる十分な収入があったが、更新申請する際には収入が下がり生計を維持できなくなった場合は更新が厳しくなります。生計の問題は婚姻の「継続性」や「真実性」ともかかわる問題です。著しく収入が低い場合は不許可となります。
不許可例③ 申請内容に矛盾がある場合
永住者の配偶者ビザの更新申請は、在留期間更新許可申請書をはじめ、その他の添付資料を提出してします。これらの書類の間に矛盾がある場合は「虚偽申請」とみなされる危険性があります。また、前回の申請時に提出した書類その他の資料は、入管に記録が残っています。前回の申請と今回の申請の間に矛盾が生じた場合に、この矛盾に対して合理的な説明ができない場合は、どちらかが虚偽とみなされます。このような場合は、不許可となってしまいます。

3,別居や離婚協議中でも永住者の配偶者ビザの更新はできますか?

 別居や離婚協議中であっても、「永住者の配偶者等」の在留資格を更新することはできます。離婚調停や離婚裁判中は、判決が確定するなど離婚が成立するまでは「永住者の配偶者」という身分に変更はありません。

 別居している場合でも、別居について合理的な理由があれば更新が認められます。民法752条は夫婦同居の義務を定めています。よって、永住者の配偶者ビザ更新の際には同居しているか否かは審査の対象となります。永住者と外国人の外国籍夫婦であっても、日本国法上適切な婚姻関係であることが必要です。もっとも、単身赴任など別居に合理的な理由がある場合は、この限りではありません。

4,離婚協議中や別居している場合の永住者の配偶者ビザ更新申請に理由書は必要ですか?

(1)更新申請で理由書が必要な場合

 永住者の配偶者ビザの更新申請では、理由書の提出は原則としては必要ありません。しかし、前回の許可時点から、婚姻や生活状況その他許可要件に関わる事項に変更が生じている場合は、理由書を提出することが望ましいです。前回の許可時点に提出した書類や資料は、入管に記録が残っています。よって、前回の許可時点から事情に変更があった場合は、その状況を説明しないと矛盾が生じてくる可能性があります。最悪の場合は、虚偽とみなされ不許可となりかねません。

 理由書を作成する場合に注意すべき点としては、添付の資料その他の提出資料との齟齬が生じないように気を付けることです。これらの間に矛盾が生じると虚偽申請をしていると判断され、不許可となる危険性があります。

(2)別居や離婚協議中の場合

 別居や離婚協議中の場合には、別居に合理的な理由があることや、離婚協議中であることの事情を詳しく説明していく必要があります。よって、別居に関する理由や、離婚協議や裁判の進捗状況について、理由書を提出して説明していく必要があります。また、理由書のみならず、理由書に記載した事情を裏付ける資料も提出していく必要があります。

 なお、永住者の配偶者ビザ更新の際にも身元保証人が必要になります。一般に、永住者の配偶者ビザの場合は、永住者配偶者が身元保証人になります。しかし、離婚協議や裁判中の場合は、永住者配偶者が身元保証人になることが難しくなります。この場合は、友人等が身元保証人になっても問題ありません。ただし、身元保証人となれるのは、日本人又は永住者に限られます。この場合も、身元保証人との関係性を理由書で説明してください。

5,永住者の配偶者ビザ更新申請の必要書類は何ですか?

 永住者の配偶者ビザの更新許可申請に必要な書類は、以下の通りです。

 「永住者の配偶者ビザ更新の必要書類」

①在留期間更新許可申請書
②写真(縦4cm×横3cm)
③返信用はがき
④婚姻証明書 配偶者となる永住者と申請人となる外国人の機関で発行されたものが必要です。
⑤婚姻届受理証明書 日本の役所へ婚姻届を提出した場合には必要となります。
⑥住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書
 配偶者となる永住者の1年間の総所得と納税状況が記載されたものが必要です。
 申請人自ら滞在費用を捻出する場合は、申請人のものを提出します。
⑦日本における滞在費用を証明できる資料
 入国間もない場合や転居などによって住民税の課税(または非課税)証明書及び納税証明書によって滞在費を提示できないのであれば別途以下のような資料が必要です。
・預貯金通帳の写し
・日本の会社で発行された雇用予定証明書あるいは採用内定通知書
・上記に準じた資料
⑧身元保証書 身元保証人は原則として日本に居住する配偶者となる永住者となります。
⑨住民票 配偶者となる永住者のものです。世帯全員が記載されている必要があります。
⑩パスポート 提示
⑪在留カード 提示

6,まとめ

 別居や離婚協議中であっても、「永住者の配偶者等」の在留資格を更新することはできます。離婚調停や離婚裁判中は、判決が確定するなど離婚が成立するまでは「永住者の配偶者」という身分に変更はありません。 別居している場合でも、別居について合理的な理由があれば更新が認められます。別居や離婚協議中の場合には、別居に合理的な理由があることや、離婚協議中であることの事情を詳しく説明していく必要があります。

 
「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法

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