kanou １，婚姻手続は日本とスイスの両国でする必要がありますか？
配偶者ビザは、日本国法及びスイス婚姻法の両国の法律に基づく婚姻関係になければ、許可は下りません。日本人とスイス人が国際結婚をする為には、日本国民法及びスイス婚姻法のそれぞれの婚姻手続を経る必要があります。
スイスの婚姻年齢はスイス婚姻法によって定められています。スイス婚姻法は男女ともに１８歳以上と婚姻年齢を定めています。日本の民法は婚姻年齢を2022年4月1日から、男女ともに18歳以上としています。また、日本の民法は女性のみ再婚禁止期間（１００日）を定めていますが、スイス婚姻法は再婚禁止期間を規定していません。
スイスでは、同性婚が合法化されています。他方で、日本民法は同性婚を認めていません。よって、日本の配偶者ビザ申請との関係では、同性婚の場合は許可が下りません。
日本の婚姻手続とスイス婚姻手続のどちらを先に行うべきか、は申請人がどちらの国に在住しているかによって異なります。スイス人が既に何らかの中長期の在留資格をもって、日本に在留しているのであれば、先に日本での婚姻手続を行うほうが、手間がかかりません。逆に日本人がスイスに在住しているのであれば、先にスイスで婚姻手続を行うほうが、手間がかかりません。
２，先に日本で結婚する場合はどうしますか？
先に日本で婚姻手続を行う場合は以下のような流れになります。
手順１ 日本人の婚姻要件具備証明書の取得
まずは、日本人の婚姻要件具備証明書を法務局で取得します。日本人の婚姻要件具備証明書は、手順２のスイス人の婚姻要件具備証明書を取得する際に必要になります。
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手順２ スイス人の婚姻要件具備証明書の取得
駐日スイス大使館で、スイス人の婚姻要件具備証明書を取得します。駐日スイス大使館に請求した場合は、発行まで３～４か月の期間を要します。また、スイス人の居住地の役所に直接請求することも可能です。この場合は、発行まで１～２か月の期間を要します。
「日本人の必要書類」
| ・戸籍謄本 1通 ・住民票 1通 ・婚姻要件具備証明書 1通 ※離婚歴や死別している場合は離婚・死亡の記載がある戸籍謄本、離婚届・死亡届受理証明書が必要。 |
「スイス人の必要書類」
| ・パスポート ・住民票（翻訳文付き） |
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手順３ スイス外務省のアポスティーユ認証の取得
手順２で取得したスイス人の婚姻要件具備証明書に対して、アポスティーユ認証を受けます。アポスティーユ認証とは、官公庁などから発行された証明書などの書類が、真正なものであることを外務省が認証する制度です
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手順４ 日本の婚姻手続
スイス人の婚姻要件具備証明書を取得したら、日本の市区町村役場で婚姻届を行います。
「日本人の必要書類」
| ・婚姻届 ・本人確認書類（運転免許証やパスポートなど写真付きのも） ・戸籍謄本 ・証人2人からの署名 |
「スイス人の必要書類」
| ・婚姻要件具備証明書（日本語翻訳文、アポスティーユ認証付き） ・出生証明書（日本語翻訳、アポスティーユ認証付き） ・パスポート ・在留カード(ある場合） ※離婚歴がある場合は離婚証明書（翻訳、アポスティーユ認証付き） |
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手順５ 婚姻届受理証明書の取得とアポスティーユ認証
手順４で婚姻届を行ったら、婚姻届受理証明書を取得します。取得した婚姻届受理証明書には、日本国外務省からアポスティーユ認証を受けてください。
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手順６ 駐日スイス大使館へ報告的婚姻届
日本の婚姻手続が完了したら、駐日スイス大使館へ報告的婚姻届を行います。駐日スイス大使館へ、手順５でアポスティーユ認証を受けた婚姻届受理証明書を持参または郵送で提出してください。氏の変更を伴う場合には、氏の変更届受理証明書（翻訳、アポスティーユ認証付き）も提出する必要があります。スイスの婚姻手続が完了すると、結婚証明書が発行されます。
３，先にスイスで結婚する場合はどうしますか？
スイスの婚姻手続は居住地によって異なる部分がありますが、概ね以下の手順となります。細かい部分は居住地の役所に問い合わせてください。
手順１ 日本人の必要書類の取得（婚姻要件具備証明書、戸籍謄本、住民票）
まずは、スイスの婚姻手続で必要となる日本人の必要書類を取得します。
「取得する書類」
| ・婚姻要件具備証明書 ・戸籍謄本 ・住民票 |
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手順２ 日本国外務省のアポスティーユ認証の取得
手順１で取得した婚姻要件具備証明書、戸籍謄本、住民票に対して、日本国外務省からアポスティーユ認証を受けます。
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手順３ 「婚姻締結の準備のための申請書」及び「婚姻要件に関する宣言書」の提出
日本人の必要書類を取得したら、居住地の戸籍役場若しくは駐日スイス大使館へ、「婚姻締結の準備のための申請書」及び「婚姻要件に関する宣言書」を提出します。戸籍役場の場合は１～２か月、駐日スイス大使館の場合は３～４か月の期間を要します。
「日本人の必要書類」
| ・戸籍謄本（翻訳、アポスティーユ認証付き） 1通 ・住民票（翻訳、アポスティーユ認証付き） 1通 ・婚姻要件具備証明書（翻訳、アポスティーユ認証付き） 1通 ・パスポート ※離婚歴や死別している場合は離婚・死亡の記載がある戸籍謄本、離婚届・死亡届受理証明書（翻訳、アポスティーユ認証付き）が必要。 |
「スイス人の必要書類」
| 「駐日スイス大使館の場合」 ・パスポート ・住民票（翻訳、アポスティーユ認証付き） 「戸籍役場の場合」 ・IDカード |
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手順４ 戸籍役場で婚姻手続
手順３の書類を提出したら、証人２人立会いの下、戸籍役場で婚姻手続を行います。教会婚を行う場合は、戸籍役場での婚姻手続の後に、教会で結婚式を行います。婚姻手続を行ったら、婚姻証書を取得します。
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手順５ スイス外務省のアポスティーユ認証の取得
手順４で取得した婚姻証書に対してスイス外務省からアポスティーユ認証を受けます。
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手順６ 日本の婚姻手続
スイスの婚姻手続が完了したら、在スイス日本国大使館又は日本の市区町村役場で、日本の婚姻手続を行います。日本の婚姻手続は、スイスでの婚姻成立後、３か月以内に行う必要があります。
「必要書類」
| ・婚姻届 日本人の本籍と婚姻後の本籍が同じ場合は2通、異なる場合は3通 ・戸籍（抄）謄本 1通 ・婚姻証書（原本）の提示、同和訳文の提出 日本人の本籍と婚姻後の本籍が同じ場合は2通、異なる場合は3通 ・スイス人のパスポート提示、同和訳文の提出 ・日本人のパスポート及び滞在許可証の提示 |
 | 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP：ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了（修士（法学）） 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士（特定付記）、TOEIC８０５点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |