目次
1,婚姻手続は日本とトルコの両国でする必要がありますか?
配偶者ビザは、日本国法及びトルコ婚姻法の両国の法律に基づく婚姻関係になければ、許可は下りません。日本人とトルコ人が国際結婚をする為には、日本国民法及びトルコ婚姻法のそれぞれの婚姻手続を経る必要があります。
トルコの婚姻年齢はトルコ婚姻法によって定められています。トルコ婚姻法は男女ともに17歳以上と婚姻年齢を定めています。日本の民法は婚姻年齢を2022年4月1日から、男女ともに18歳以上としています。また、日本の民法は女性のみ再婚禁止期間(100日)を定めています。他方、トルコ婚姻法も女性のみ300日の再婚禁止期間を定めています。重婚については、日本・トルコ両国ともに禁止されています。
日本の婚姻手続とトルコ婚姻手続のどちらを先に行うべきか、は申請人がどちらの国に在住しているかによって異なります。トルコ人が既に何らかの中長期の在留資格をもって、日本に在留しているのであれば、先に日本での婚姻手続を行うほうが、手間がかかりません。逆に日本人がトルコに在住しているのであれば、先にトルコで婚姻手続を行うほうが、手間がかかりません。
2,先に日本で結婚する場合はどうしますか?
先に日本で婚姻手続を行う場合は以下のような流れになります。
(1)手順1 トルコ人の婚姻要件具備証明書の取得
まずは、駐日トルコ大使館で、トルコ人の婚姻要件具備証明書を取得します。
「必要書類」
①申請書(トルコ大使館所在) ②トルコ人のパスポートのコピー ③日本人のパスポートのコピー ④返信用封筒 |
↓
(2)手順2 日本の婚姻手続
駐日トルコ大使館でトルコ人の婚姻要件具備証明書を取得したら、日本の市区町村役場で婚姻届を行います。
「必要書類」
①婚姻届 ②トルコ人の婚姻要件具備証明書 ③日本人配偶者の戸籍謄本(本籍地の市役所に届出の場合は不要) ④トルコ人配偶者のパスポート |
↓
(3)手順3 トルコの婚姻手続
日本の婚姻手続が完了したら、婚姻届受理証明書を取得して、駐日トルコ大使館で報告的届出を行います。この届出を行ったら、トルコの婚姻証明書が発行されます。
「必要書類」
①婚姻届受理証明書(英語又はトルコ語の翻訳文付き) ②日本人の戸籍謄本(英語又はトルコ語の翻訳文付き) ③トルコ人の在留カードのコピー(原本提示) ④日本人のパスポートのコピー(原本提示) ⑤夫婦のパスポートサイズの写真 各5枚 |
3,先にトルコで結婚する場合はどうしますか?
先にトルコで婚姻手続を行う場合は以下のような流れになります。
(1)手順1 日本人の婚姻要件具備証明書の取得
まずは、日本の法務局又は在トルコ日本国大使館で、日本人の婚姻要件具備証明書を取得します。
「必要書類」
①パスポート ②戸籍謄本 ③申請書 |
↓
(2)手順2 トルコの婚姻手続
日本人の婚姻要件具備証明書を取得したら、トルコの婚姻手続を行います。トルコの婚姻手続は以下のような流れとなります。
・市役所へ行き、必要書類を提出します。 ↓ ・市役所は、他人からの異議申し立てを確認するため婚姻広告(21日間)を掲載 ↓ ・市役所で結婚式を予約 ↓ ・市役所の結婚式場で結婚式。 市役所の役人の前で宣誓と婚姻届へのサイン。 家族手帳の交付 ※家族手帳が婚姻を証明する書類になります。 |
「日本人の必要書類」
①出生証明書(記載事項証明書)(トルコ語又は英語翻訳文付き) ②パスポート ③健康診断書(国立医療機関作成のもの) ④戸籍謄本(トルコ語又は英語翻訳文付き) ⑤婚姻要件具備証明書(トルコ語又は英語翻訳文付き) ⑥パスポートサイズの写真 6葉 |
「トルコ人の必要書類」
①出生証明書 ②パスポート ③パスポートサイズの写真 6葉 |
↓
(3)手順3 日本の婚姻手続
トルコの婚姻手続が完了したら日本の市区町村役場又は在トルコ日本国大使館で日本の婚姻手続を行います。
「必要書類」
①婚姻届 ②家族手帳(日本語翻訳文付き) ③2人のパスポート:原本提示 ④トルコ人配偶者の身分証明書(日本語翻訳文付き) ⑤日本人の戸籍謄(抄)本(3か月以内) |
「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |