帰化申請の必要書類は何ですか?

 帰化申請に必要な書類は、申請人個々人によって異なってきます。申請人の国籍、家族状況、経歴などのバックボーンは、申請人一人一人によって異なるためです。帰化申請の必要書類には、自身で作成する必要のある書類、各官公庁から取得する書類、本国から取得する必要のある書類などに分かれます。以下では、代表的な必要書類を挙げていきます。

(1)自分で作成する必要のある書類

・履歴書その1
・履歴書その2
・親族の概要書
・帰化許可申請書
・生計の概要その1
・生計の概要その2
・事業の概要(会社経営者、個人事業主の場合)
・帰化の動機書(特別永住者の場合は不要)
・居宅附近の略図等 ・勤務先の略図等

(2)市役所から取得する書類

①共通の書類

・住民票
・住民税の納税証明書 直近1年分(同居の家族全員分)
・住民税の課税証明書 直近1年分(同居の家族全員分)

②日本人と結婚している場合

・配偶者の戸籍謄本(本籍地のある市区町村役場で取得)
・除籍謄本または改正原戸籍謄本(戸籍謄本に配偶者との婚姻日の記載がない場合)

③申請人が離婚している場合

・元配偶者が日本人の場合は、元配偶者の戸籍謄本
・外国籍同士で離婚し、日本で離婚をしている場合は、離婚届の記載事項証明書

④両親の一方が日本人の場合

・日本人の親の戸籍謄本
注)両親の婚姻日の記載があるもの。戸籍謄本に婚姻日が記載されていない場合は、改正原戸籍謄本や除籍謄本で遡ります。

⑤両親、兄弟姉妹に日本に帰化した者がいる場合

・帰化日が記載された戸籍謄本
注)戸籍謄本に帰化日が記載されていない場合は、改正原戸籍謄本や除籍謄本で遡ります。

⑥両方とも外国籍の両親が、日本で結婚・離婚している場合

・両親の婚姻届の記載事項証明書(婚姻届を提出した役所で取得)
・両親の離婚届の記載事項証明書(離婚届を提出した役所で取得)

⑦本人、兄弟姉妹が日本で出生している場合

・出生届の記載事項証明書(兄弟姉妹分も全て取得。出生届を提出した役所から取得)

⑧外国籍の両親、配偶者、子が日本で死亡している場合

・死亡した方の死亡届の記載事項証明書(死亡届を提出した役所から取得)

(3)法務局から取得する書類

・建物の登記事項証明書
・土地の登記事項証明書
注)本人だけでなく、同居の家族が所有している場合も必要。
・法人の登記事項証明書(本人または同居の家族が会社経営者の場合)

(4)税務署・都税事務所・県税事務所・市税事務所から取得する書類(申請人若しくは同居の家族が会社経営者、個人事業主の場合に取得)

①会社経営者の場合

・法人税納税証明書その1 直近3年分
・法人税納税証明書その2 直近3年分
・消費税の納税証明書 直近3年分(前々年の売上が1000万円を超える場合)
・法人事業税の納税証明書 直近3年分
・法人県民税の納税証明書 直近1年分
・法人市民税の納税証明書 直近1年分
・経営者個人の所得税納税証明書その1 直近3年分
・経営者個人の所得税納税証明書その2 直近3年分

②個人事業主の場合

・消費税の納税証明書 直近3年分(前々年の売上が1000万円を超える場合)
・事業税の納税証明書 直近3年分 ・所得税納税証明書その1 直近3年分
注)同居の家族が個人事業主の場合は、その家族の分も必要 ・所得税納税証明書その2 直近3年分
注)同居の家族が個人事業主の場合は、その家族の分も必要

(5)勤務先から取得する書類

・源泉徴収票 直近1年分
・給与明細書 直近1カ月分
・在勤及び給与証明書(法務局でフォーマットを取得)
注)上記書類は、申請のみならず同居の家族全員分が必要

(6)その他の必要書類

①共通の必要書類

・年金保険料領収書 直近1年分(国民年金加入の場合、同居の家族分が必要)
・運転免許証の両面のコピー
・運転記録証明書
 注)警察署または交番で申請書を取得し、必要事項を記載後、郵便局で手数料を払い込んで申請すると、2週間程度で自宅に届きます。
・証明写真(5cm×5cm) 2枚
・スナップ写真(同居の家族と写っているもの)
・在留カードの両面のコピー ・パスポートのコピー
 注)過去のものも含めて全て。表紙、顔写真のあるページ、スタンプのあるページ全てのコピーが必要
・最終学歴の卒業証書(原本)
・預金通帳のコピー(残高がある通帳全て) 直近1年分の記帳をコピー
 注)同居の家族分も必要
・資格証明書
  注)公的資格(医師、看護師、教員免許、日本語能力試験等)を持っている場合
・確定申告書の控えのコピー 直近1年分
 注)2か所以上のところから給与を受けている場合や、確定申告をしている給与所得者(受付印のあるもの)
・不動産賃貸借契約書のコピー(居所が賃貸物件の場合)

②その他の書類(会社経営者、個人事業主の場合)

・厚生年金保険領収書のコピー(会社経営者の場合)
・営業許可証のコピー(許認可が必要な事業を行っている場合)
・会社役員・自営業者個人としての確定申告書の控えのコピー 直近1年分
・法人確定申告書の控えのコピー
・源泉所得税の納付書のコピー 直近1年分
・源泉徴収簿のコピー 直近1年分(本人のみ)
・修正申告書の控えのコピー(直近3年間で法人税等を修正申告したことのある場合)

(7)本国から取得する書類

 本国から取得する必要のある書類は、国籍によって異なってきます。

「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」  
同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))  
明治大学法科大学院修了  
「専門分野」  
入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法