永住許可申請の理由書には何を書けば良いですか?
1,永住理由書とは何ですか?
永住許可申請の必要書類の1つに永住理由書というものがあります。この永住理由書は、申請書と異なり、出入国在留管理庁のフォーマットが用意されているわけではありません。よって、永住理由書は申請人が自分で作成しなければならず、何をどのように書くのかが問題となります。基本的には、永住理由書には自身が永住許可要件を充足していることを、具体的な根拠事実を提示して説明します。また、日本に永住を希望する理由や必要性を説明します。
2,永住理由書には何を書けば良いですか?
永住理由書は、以下の4つの点を押さえて書いていくことが重要です。この4つの点を押さえて、永住許可要件に関わる事項と永住を希望する理由や必要性を説明していきます。
①来日から現在までの経緯 ②現在の仕事の状況 ③私生活に関する事項 ④申請理由 |
①来日から現在までの経緯 | 来日することとなった理由、来日から現在までの経緯(例えば留学目的で来日し日本で就職や結婚し現在に至る)などの経緯を説明します。 |
②現在の仕事の状況 | 現在の勤務先や仕事内容、職場での人間関係などを説明します。また、この先の職場や仕事の展望や予定、希望なども説明します。 |
③私生活に関する事項 | 現在の住居や、結婚や子供に関することを説明します。 |
④申請理由 | 永住申請する理由や必要性を説明します。もっとも重要な事項です。 |
3,どうやって永住理由書を書けば良いですか?
永住理由書には書式などは用意されていないため、基本的には自由に書いて問題ありません。あくまで一例ですが、以下に記載例を挙げておきます。
法務大臣殿 氏名:○○ 生年月日:○○年〇月〇日 国籍:大韓民国 永住理由書 私は○○(韓国籍)と申します。この度、在留資格「永住者」を申請させて頂きました。以下では、来日から現在までの経緯などを中心に在留資格「永住者」を申請した理由について説明させて頂きます。 1,来日から現在までの経緯について 私は、○○年に韓国○○市で生まれました。○○年〇〇月(当時○○歳)に、留学を目的として来日しました。日本語を学ぶため日本語学校に入学し、専門学校を経て、○○年に○○大学に入学し○○年に卒業しました、大学卒業後は○○株式会社に入社し、現在に至るまで勤務しています。 2,現在の仕事状況について 現在、私は○○株式会社に勤務しています。同社には○○年〇月に入社し、入社から○○年以上が経過しています。現在の担当業務は、○○部で○○や○○を担当しています。仕事に関しては、私の専門性を生かすことができ、非常にやりがいを感じています。会社の同僚や上司にも恵まれ、とても良くして頂いています。これからも、仕事仲間と共に、より一層仕事に励み、会社の発展や日本社会に貢献していきたいと思います。 3,私生活に関する事項について 私は、○○年〇月に○○国籍の○○さんと結婚いたしました。そして、妻(または夫)との間に、○○年〇月に長男(長女)○○が生まれました。現在は、○○県○○市の賃貸マンションで、家族3人で生活しています。 4,申請理由について 私は、○○年に留学を目的として来日した以降、今年で○○年の間日本に居住しています。日本在留中は、学生時代や職場で多くの友人や同僚と出会い支えられてきました。とても恵まれていました。これからは、私が友人や同僚を支えるとともに、日本社会の発展に貢献していきたいと思っています。永住者として妻と子供と家族3人で、日本で生活を続け、グローバル化する日本社会の一助となることができれば、うれしく思います。 日本での生活は○○年間になります。職場も日本にあります。妻と子供も日本で生活しています。このように私の生活の基盤は日本にあります。今後も日本国内で生活していく必要があり、この度在留資格「永住者」を申請させて頂きました。日本国の住民として妻と子供と家族3人で誠実に暮らし、法律を遵守して生活していく所存でございます。 以上ご説明させて頂いた理由により、在留資格「永住者」を申請させて頂きました。何卒許可を頂けますよう、よろしくお願いいたします。 |
「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |