就職活動特定活動ビザ(告示外特定活動)とは何でしょうか?

1,就職活動を理由にビザを取得することができますか?

 外国人留学生が在学中に内定を取ることができず、日本で就職活動を継続したい場合、「留学」ビザから「特定活動」ビザへ変更する必要があります。就職活動特定活動ビザと呼ばれたりもしますが、申請が認められた場合、在留期間6か月の特定活動ビザを取得できます。この就職活動特定活動ビザは、認められた6か月の間に就職が決まらなかった場合、1回だけ更新することが認められています。したがって、最長1年間は特定活動ビザを取得することによって、就職活動ができます。

 なお、外国人留学生とは大学、大学院、短大、専門学校の学生のことです。日本語学校の学生は含まれません。よって日本語学校の卒業生は、特定活動ビザを取得して就職活動をすることは出来ません。

2,就職活動特定活動ビザの許可要件は何でしょうか?

 就職活動特定活動ビザを取得する為には、以下の許可要件を充足している必要があります。

 ①卒業した学校からの「推薦状」の取得

 ②就職活動の期間中の生活費の確保

 ③大学院、大学、短大、専門学校の卒業生であること

 ④卒業前から就職活動を行っていて、卒業後も引き続き就職活動を行うこと

 ⑤学校の専攻内容に関連性がある業務に就職するための就職活動であること

 上記に挙げた5つの許可要件のうち、①卒業した学校から推薦状を取得できるか否か、が重要となってきます。学校によっては1回しか推薦状を出さない場合もあります。この場合、更新申請は難しくなります。推薦状を取得できなかった場合、②~⑤の要件を充足していても更新できません。成績不良や出席率不良、素行不良があった場合は推薦状を取得できない傾向があります。推薦状がない場合は就職活動特定活動ビザの取得や更新できません。

 ②の生活費の確保として、就職活動特定活動ビザを取得した後でも、資格外活動許可を取得することが認められます。資格外活動許可を所得した場合、週28時間まではアルバイト収入を得ることが可能です。

 ④の就職活動をしていた実績を証明する立証資料として、会社説明会でもらった会社パンフレット、就職セミナーでもらった資料、メールの履歴などを提出してください。これらの資料を提出できない場合、変更や更新は厳しくなりますので、まじめに就職活動を頑張ってください。

3,内定が出た場合どうすればよいでしょうか?

 特定活動就職ビザは6か月間の在留期間が認められますが、内定した場合は、内定し入社までにビザの有効期限が到来した場合でも、就職活動特定活動ビザを更新することは認められません。この場合は、一度帰国し再度来日する又は内定待機のための特定活動ビザへの変更申請をする必要があります。

「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了  
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法