外国人プロゲーマー(eスポーツ選手)は興行ビザ何号?在留資格「興行」の基準と申請実務を行政書士が徹底解説
目次
はじめに
近年、世界的に拡大しているeスポーツ(e-sports)市場では、海外のプロゲーマーが日本の大会やリーグに参加するケースが増えています。
しかし、外国人が日本で報酬を得て大会に参加する場合、適切な在留資格(ビザ)を取得する必要があります。
その際に問題となるのが
- プロゲーマーはどのビザになるのか
- 興行ビザの何号に該当するのか
- 短期滞在で大会参加できるのか
という点です。
結論から言うと、
外国人プロゲーマー(eスポーツ選手)は原則として在留資格「興行」【基準2号】に該当します。
本記事では
- 外国人プロゲーマーのビザの種類
- 興行ビザの基準(1号・2号・3号)の違い
- 2023年改正後の制度
- 実際の申請実務
- よくあるトラブル
を、行政書士の実務視点で詳しく解説します。
外国人プロゲーマーのビザは「興行」
まず、日本の入管制度では、外国人が日本で活動する場合は**在留資格(ビザ)**が必要です。
eスポーツ選手の場合、一般的な就労ビザではなく、
在留資格「興行」
が利用されます。
出入国在留管理庁によると、在留資格「興行」は
- 演劇
- 演芸
- 歌謡
- 舞踊
- 演奏
- スポーツなどの興行
に係る活動を行う外国人に付与される在留資格です。
つまり、
- プロスポーツ選手
- 格闘家
- サーカス
- スポーツイベント出演者
などと同様に、eスポーツ選手も「興行」に含まれると解釈されています。
外国人プロゲーマーは「興行ビザ2号」
結論として、
**外国人プロゲーマー(eスポーツ選手)は「興行ビザ基準2号」**に該当します。
出入国在留管理庁の説明では
演劇、演芸、歌謡、舞踊又は演奏以外の興行(スポーツなど)に係る活動
が基準2号の対象とされています。
つまり
| 活動 | 該当する興行ビザ |
|---|---|
| 音楽ライブ | 1号 |
| ダンス公演 | 1号 |
| スポーツ大会 | 2号 |
| eスポーツ大会 | 2号 |
となります。
実際の行政書士実務でも
- eスポーツ大会
- 格闘ゲーム大会
- プロリーグ
などの外国人選手は、スポーツ興行として2号で申請するケースが一般的です。
興行ビザの種類(1号・2号・3号)
興行ビザは大きく3つの基準に分かれます。
興行1号
主に
- 音楽
- 演劇
- ダンス
などの芸能活動です。
例
- 歌手
- ダンサー
- ミュージカル出演者
などです。
興行2号
スポーツなどの興行
が対象です。
具体例
- プロ野球選手
- サッカー選手
- 格闘技選手
- eスポーツ選手
などです。
スポーツ競技として観客に見せるイベントは、基本的にこのカテゴリーです。
興行3号
興行3号は
興行に関連する芸能活動
です。
例
- CM出演
- 番組制作
- 宣伝活動
- 写真撮影
などです。
2023年改正(新基準)について
2023年8月1日に
興行ビザの制度が大幅改正
されました。
主なポイントは
①興行1号の要件緩和
以前は
- 客席100人
- 興行施設要件
などが厳しく設定されていましたが、
イベント形態の多様化に合わせて要件が緩和されました。
②イベント・フェス対応
近年は
- 音楽フェス
- esports大会
- スポーツイベント
などが増えているため、イベント型興行を前提とした制度設計に変更されています。
③短期イベントにも対応
短期イベントの開催を考慮し、
- 審査迅速化
- 書類整理
などの制度改正が行われています。
eスポーツ大会で興行ビザが必要になるケース
次のようなケースでは、必ず興行ビザが必要になります。
ケース①
日本で開催されるeスポーツ大会に参加
例
- 格闘ゲーム大会
- FPS大会
- 国際大会
ケース②
日本のチームに所属
例
- 日本リーグ参加
- プロチーム契約
ケース③
出演料・賞金がある
報酬が発生する場合は、
短期滞在では不可になる可能性があります。
よくある誤解(短期滞在)
eスポーツ大会では
「大会だけだから観光ビザでいいのでは?」
という相談が非常に多いです。
しかし
報酬がある場合は違法就労になる可能性があります。
賞金大会や出演料がある場合は
興行ビザが必要
になるケースがほとんどです。
興行ビザ申請の必要書類
一般的な提出書類は次のとおりです。
基本書類
- 在留資格認定証明書交付申請書
- パスポート
- 写真
興行関連書類
- 大会概要
- 契約書
- 興行スケジュール
- 招聘理由書
主催者資料
- 会社登記
- 決算書
- イベント資料
興行ビザの在留期間
興行ビザの在留期間は
- 3年
- 1年
- 6か月
- 3か月
- 30日
などです。
eスポーツ大会の場合は
短期(30日〜3か月)
が多い傾向です。
行政書士から見た実務ポイント
eスポーツ興行ビザで重要なのは
①大会の実態
- 興行として成立しているか
②主催者の信用
- 会社
- スポンサー
- 収益モデル
③報酬の内容
- 賞金
- 出演料
- 契約金
などです。
よくある質問(Q&A)
Q1プロゲーマーは技術ビザではダメですか?
ダメです。
技術・人文知識・国際業務は
- IT
- 通訳
- マーケティング
などの業務であり、スポーツ競技は対象外です。
Q2観光ビザで大会参加できますか?
原則できません。
賞金や出演料がある場合は
興行ビザが必要です。
Q3eスポーツチームのコーチも興行ですか?
はい。
コーチや監督など
選手と一体の活動
であれば興行ビザになります。
Q4大会賞金だけならビザ不要?
報酬性がある場合は
入管が就労と判断する可能性があります。
まとめ
外国人プロゲーマー(eスポーツ選手)の在留資格は
在留資格「興行」
です。
そして興行ビザの中でも
基準2号(スポーツ興行)
に該当します。
整理すると次の通りです。
| 活動 | 在留資格 |
|---|---|
| 音楽・ダンス | 興行1号 |
| スポーツ・eスポーツ | 興行2号 |
| CM出演など | 興行3号 |
近年はeスポーツ大会の増加により、
外国人プロゲーマーのビザ相談も急増しています。
しかし
- 観光ビザで大会参加
- ビザなし出演
- 賞金問題
など、違法就労リスクのあるケースも多いため、注意が必要です。
大会主催者やチームは、
早めに興行ビザ申請を準備することが重要です。
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参考リンク:
![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |
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