留学ビザにおける退学と休学の違い|在留資格への影響比較ガイド
目次
1. はじめに ─ 「留学ビザ」とは?
**在留資格「留学」**は、日本の教育機関で正式に勉学することを目的として付与される在留資格です。
- 日本の大学、専門学校、日本語学校などに在籍し、授業・研究に参加する活動が条件です。
- 在留資格「留学」は、勉学以外の活動(例:通常の就労)は原則認められていません(例外として資格外活動許可が必要)。
2. 退学と休学の基本的な区別
| 区分 | 意味 | 学籍 | 在留資格保持 |
|---|---|---|---|
| 退学 | 学校を正式に辞めること | 学籍喪失 | 留学資格の活動目的を喪失し、原則日本に在留不可 |
| 休学 | 一時的に授業を中止すること | 学籍は維持 | 教育活動をしていない状態となり、留学資格を維持できないのが原則 |
3. 在留資格「留学」とは|根拠と目的
**在留資格「留学」**の目的は「本邦の教育機関において教育を受ける活動」そのものであり、教育活動をしていない期間が長期化すると資格の根拠を失います。
4. 「休学」の在留資格への影響
4-1. 休学とは
休学は学生本人の事情で学修を一時停止する制度ですが、法的な立場ではその間、教育活動(= 在留資格の要件)が停止された状態になります。
4-2. 在留資格への影響(休学)
- 原則として在留資格「留学」のまま日本に滞在し続けることは認められていません。
- 出入国在留管理局へ14日以内に「活動(所属)に関する届出」を行い、速やかに出国するか、別の適切な在留資格へ変更手続きが必要です。
- 何らかの**正当な理由(例:病気・長期治療など)**が認められる場合でも、出入国在留管理局の審査・承認が前提です。
- 留学ビザでの更新(在留期間更新)は原則できません(多くのケースで停止期間を理由として更新不可とされます)。
- 休学中は**資格外活動(アルバイト等)**も認められません。
4-3. 休学と在留期間更新(具体例)
- 在留資格「留学」の活動が停止している期間が継続して3ヶ月以上となると、在留資格取消の対象となる可能性が高まります(入管法第22条の4)。
- 特に経済的理由は正当な理由として認められません。
5. 「退学」の在留資格への影響
5-1. 退学とは
退学は学校教育機関を辞めることを意味し、学籍が喪失します。
5-2. 在留資格への影響(退学)
- 学籍を失った時点で、在留資格「留学」での活動目的は終了します。
- **在留資格「留学」のまま日本に滞在することはできません。**出国か在留資格変更が必要です。
- 退学後も在留資格を変更せずに日本に滞在している場合、不法滞在(在留資格取消・強制退去)となる可能性があり、最悪の場合5年間の再入国禁止等の措置がとられることがあります。
- 退学時も14日以内に出入国在留管理局への届け出が求められます。
6. 休学との共通点と決定的な違い
| 項目 | 休学 | 退学 |
|---|---|---|
| 学籍 | 維持 | 喪失 |
| 在留資格維持 | 原則不可 | 不可 |
| 出国義務 | あり | あり |
| 在留資格変更可能性 | 場合によりあり | 必須 |
| 将来復学 | 可能(COE等再申請必要) | 不可(原学籍に戻らない) |
7. 在留資格変更の例(退学・休学後)
留学ビザのまま滞在したい場合は、別の目的に合った在留資格へ変更が必要です。例:
- 就労する場合 → 技術・人文知識・国際業務ビザなどへ変更(就職先企業と申請)。
- 就職活動を継続する場合 → **特定活動ビザ(就職活動用)**に変更。
- 帰国して再度留学する場合 → 在留資格認定証明書を取得し留学ビザ再申請。
8. 手続きの具体フロー
8-1. 休学時
- 学校に休学届提出
- 出入国在留管理局へ「活動(所属)に関する届出(離脱)」
- 速やかに出国 または 在留資格変更申請
8-2. 退学時
- 学校に退学届提出
- 出入国在留管理局へ「活動(所属)に関する届出」
- 速やかに出国 または 在留資格変更申請
9. よくある質問(Q&A)
Q1. 休学中に留学ビザは更新できますか?
**結論:基本的にできません。**休学中は教育活動を行っていないため、在留資格の目的が満たされないと判断され、更新が認められないことが多いです。
Q2. 退学後、日本で数週間観光できますか?
学籍喪失後は留学資格での滞在目的が終了していますので、**適切な在留資格へ変更手続きをしていない限り不法滞在となります。**短期滞在を希望する場合は取得したい査証に合わせた要件を満たす必要があります(例:観光ビザなど)。
(※詳細は出入国在留管理局に確認してください。)
Q3. 休学後、復学するにはどうすれば良いですか?
休学理由・期間によりますが、復学予定の場合は、在留資格認定証明書(COE)の再取得や査証手続きが必要になります。
10. まとめ
- 退学・休学のどちらも、在留資格「留学」の活動目的を満たさない状態に変わる。
- 休学は学籍維持でも在留資格を維持できないことが原則。
- 退学は学籍喪失につながり、適切な在留資格変更または出国が必須。
- 不法滞在・在留資格取消を避けるため、届け出・申請は必ず行うこと。
関連記事・参考リンク
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参考リンク
- 出入国在留管理庁|在留資格の取消手続(入管法第22条の4)
- 出入国在留管理庁|大学等を卒業後就職活動のための滞在をご希望のみなさまへ
- 出入国在留管理庁|大学を卒業後大学院へ進学する留学生等の在留資格について
- 出入国在留管理庁|在留資格「留学」
![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |
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