留学生が退学したらどうなる?留学ビザ(在留資格「留学」)は失効する?在留できるか徹底解説

日本で留学している外国人留学生にとって、退学・中退・除籍などは在留資格そのものに直結する重大な問題です。本記事では、日本の在留制度の基本から、退学した場合の在留資格の扱い、手続き、残る選択肢、注意点まで詳しく解説します。


1.在留資格「留学」とは?(基本と仕組み)

在留資格「留学」は、日本の教育機関で教育を受ける活動を主たる目的として認められる在留資格です。大学・専門学校・日本語学校などで学ぶための資格であり、以下の前提があります:

留学ビザの基本条件

  • 日本の正規の教育機関に在籍していること
  • 教育機関で学ぶ活動を実際にしていること
  • その他、法務大臣が指定する条件を満たしていること

つまり、学業を行うこと自体がビザの存在根拠であり、活動内容が変われば資格の該当性は失われます。


2.退学=在留資格「留学」の要件喪失

留学生が退学した瞬間、在留資格「留学」はその活動要件を喪失します。これは日本の出入国在留管理制度の考え方であり、以下のように説明されています。

退学したら何が起きる?

  • 在留資格「留学」は退学と同時に該当性を失う
  • 在留資格の根拠が消えるため、本来の在留資格としての在留はできない
  • 在留期間が残っていても効力を失う可能性あり
  • アルバイト等の資格外活動許可も同時に無効になる

例えば、4月まで在留期間が残っていても、退学した瞬間にその期間を使って日本に滞在することは原則として認められません

法的根拠

退学後に学修活動をしていない状態が続くと、入管法22条の4の規定により在留資格取消の対象となります。


3.退学後の対応:出国と手続き

退学した場合、以下のような手続きと対応が求められます。

① 出国手続き

  • 学校が退学情報を入管へ報告
  • 「所属(活動)機関に関する届出(離脱)」を提出(通常14日以内)
  • 出国の際は在留カードを返納する必要あり

この手続きが終わると、正しく退学扱いとなり退学後の責任も明確になります。


4.退学後に日本に残る方法

退学=在留資格喪失とはいえ、日本に残りたい場合にはいくつかの可能性があります。しかし、何らかの在留資格を新たに取得しない限りは在留続行はできません

① 新しい在留資格へ変更

退学後すぐに在留資格を変更して滞在目的を切り替えることがポイントです。たとえば:

  • 就職活動をする場合 → 特定活動(就職活動)
  • 就職が決まった場合 → 技術・人文知識・国際業務 など
  • 短期間日本で観光したい場合 → 短期滞在ビザ(国籍による)
    ※これらは「留学」からの単純継続ではなく新たな申請が必要です。

② 再度学校へ入学して留学資格を再取得

退学後、別の学校へ進学または復学する場合、在留資格認定証明書(COE)を新たに取得し、再度ビザ申請を行います。


5.注意点(退学後のリスク)

留学ビザは単なる在留期間の長さではなく、学業という活動要件の有効性が重要です。そのため以下の点に注意してください。

アルバイト資格の即時無効

退学後は、たとえ「資格外活動許可(アルバイト)」が残っていても、アルバイトは一切できません

無許可滞在のリスク

退学後に何も手続きをせずに日本に残ると在留資格取消や強制退去、再入国禁止措置が取られる可能性があります(ケースにより期間あり)。

手続きの遅延は致命的

退学の報告が学校から出入国在留管理局へ届くと、在留資格喪失手続きが進む可能性が高いので、自主的な手続きと早期対応が重要です。


6.退学と休学の違い

退学と休学は似ていますが扱いが異なります:

  • 退学 → 在留資格該当性を失い、原則即時出国
  • 休学 → 一時的に学修活動を停止するため、原則として在留継続はできないが、理由によっては個別判断が行われることもあり得る

休学には「正当な理由」がある場合、ビザ取消回避の可能性も個別事情で検討されることがあります


7.Q&A(よくある質問)

Q1. 退学後、在留期限まで日本にいて良い?

A1. 退学=在留資格の根拠消滅ですので、期限まで滞在できるとは限りません。基本的には在留資格の変更か出国が必要です。

Q2. 日本で就職したい場合どうする?

A2. 就職先が決まったら、「技術・人文知識・国際業務」など目的に合う在留資格へ変更申請を行います。卒業/退学後3ヶ月以内の申請が一般的です。

Q3. アルバイトは可能?

A3. 退学後は、資格外活動許可は即時無効ですのでアルバイト不可です。無許可の活動は不法就労とみなされ将来のビザ取得に悪影響を与えます。

Q4. 休学と退学の扱いは同じ?

A4. 休学も原則として在留継続はできませんが、個別事情によって判断されることがあります(ただし可能性は低い)。


8.まとめ

状況在留資格「留学」在留可能か
在学中有効YES
卒業(修了)活動要件喪失NO(変更申請必須)
退学・除籍活動要件喪失NO(変更申請か出国)
休学一時活動停止Case-by-case 判断

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ポイント

  • 「留学ビザは活動要件(学校で学ぶこと)が必須
  • 退学後は在留資格の根拠を失う
  • 出国か在留資格変更申請が必要
  • 資格外活動許可は退学で無効
  • 休学とは異なる扱いで個別判断の余地あり
 
「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法

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