スペイン人配偶者の帰化申請に必要な要件と準備|配偶者特別帰化(簡易帰化)も徹底解説【完全ガイド】

スペイン人配偶者が日本国籍を取得したい場合、手続きは「在留資格」ではなく帰化申請となります。
根拠法令は、国籍法です。

本記事では、スペイン人配偶者の帰化申請要件・必要書類・審査のポイント・配偶者特別帰化(簡易帰化)制度まで、行政書士実務の視点から徹底解説します。


1. 帰化とは何か?永住との違い

まず押さえておくべきポイントは、「帰化」と「永住」は全く別制度という点です。

  • 帰化:外国籍を離脱し、日本国籍を取得する
  • 永住:外国籍のまま、在留期限の制限なく日本に住める

永住は入管手続きですが、帰化は法務局で行う国籍取得手続きです。
審査機関は出入国在留管理庁ではなく、法務局(地方法務局国籍課)です。


2. スペイン人配偶者の帰化要件(原則帰化)

帰化の基本要件は、国籍法第5条に規定されています。

(1)住所要件

原則として 引き続き5年以上日本に住所を有すること

※途中で長期出国があると不利になる可能性があります。

(2)能力要件

18歳以上(本国法上の成年年齢も考慮)

(3)素行要件

税金未納・交通違反多数・前科等がないこと
特に以下は厳しく見られます:

  • 住民税未納
  • 国民健康保険未納
  • 年金未納
  • 扶養義務違反

(4)生計要件

安定収入があること
配偶者収入でも可(世帯単位で判断)

(5)重国籍防止要件

日本は二重国籍を認めていません。
スペイン国籍は原則離脱が必要です。

(6)憲法遵守要件

日本国憲法秩序を尊重すること


3. 配偶者特別帰化(簡易帰化)とは?

スペイン人が日本人と婚姻している場合、要件が緩和されます

根拠:国籍法第7条

緩和内容

日本人の配偶者である外国人は:

  • 婚姻3年以上
  • かつ日本に1年以上住所があればOK

または

  • 婚姻期間が3年未満でも
  • 日本に3年以上住所があればOK

つまり、5年の住所要件が不要になる可能性があります。

これが「配偶者特別帰化(簡易帰化)」と呼ばれる制度です。


4. スペイン人特有の注意点

(1)スペイン国籍離脱

スペインは原則として国籍離脱が必要です。
日本の帰化許可後、スペイン大使館で離脱手続を行います。

関連機関:
在日スペイン大使館

(2)戸籍制度への編入

帰化後は日本人として戸籍が作成されます。
姓の変更も可能です。


5. 必要書類一覧(代表例)

実務では個別事情で変動しますが、主な書類は以下です。

日本側書類

  • 戸籍謄本
  • 住民票
  • 課税証明書
  • 納税証明書
  • 年金記録
  • 在勤証明書
  • 給与明細

スペイン側書類

  • 出生証明書
  • 婚姻証明書
  • 犯罪経歴証明書
  • 国籍証明書

※すべて翻訳必要
※アポスティーユ取得が必要な場合あり


6. 日本語能力はどれくらい必要?

明確な試験はありませんが、目安は小学校3年生程度

  • 読み書き
  • 面談での受け答え
  • 作文提出

スペイン人はアルファベット圏のため、漢字習得が審査ポイントになりやすいです。


7. 審査期間

  • 事前相談:1〜3か月
  • 書類収集:2〜4か月
  • 審査:8か月〜1年

合計:約1年〜1年半


8. 帰化申請の流れ

  1. 法務局事前相談
  2. 書類収集
  3. 申請
  4. 面談
  5. 追加資料提出
  6. 許可
  7. 官報告示
  8. 戸籍編製

9. 不許可になりやすいケース

  • 税金滞納
  • 交通違反多数
  • 夫婦別居
  • 書類不備
  • 日本語不足

特に「夫婦の実体」は厳しく審査されます。


10. 永住と帰化どちらが有利?

項目永住帰化
国籍外国籍日本国籍
選挙権なしあり
退去強制あり得るなし
本国籍維持原則喪失

将来的に日本に完全定住するなら帰化が有利です。


Q&A

Q1:スペイン人配偶者は永住なしでも帰化できますか?

可能です。永住は必須ではありません。

Q2:離婚したら帰化できませんか?

申請中の離婚は不利になります。

Q3:交通違反1回でもダメ?

軽微1回程度なら通常問題ありません。

Q4:子供はどうなりますか?

未成年子は同時帰化可能です。

Q5:行政書士に依頼すべき?

書類量が膨大なため、専門家サポートが有利です。


まとめ

スペイン人配偶者の帰化は、配偶者特別帰化制度により要件が緩和される可能性が高いのが特徴です。

しかし、

  • 税務管理
  • 日本語能力
  • 婚姻実態
  • 書類整備

これらを完璧に整える必要があります。

帰化は人生を左右する重大手続きです。
事前準備と専門家相談が成功の鍵となります。

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  「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」  同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))  明治大学法科大学院修了 「資格」  行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」  入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法
「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
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