企業内転勤ビザから高度専門職ビザへ変更できる?申請手続き・ポイント制・注意点を徹底解説
目次
はじめに
日本で働く外国人労働者がキャリアアップや永住権取得を目指す際、在留資格の種類変更は重要なステップです。
中でも、企業内転勤ビザ(在留資格「企業内転勤」)から高度専門職ビザ(在留資格「高度専門職」)への変更は、待遇面や将来のキャリアに大きな影響を及ぼします。
このページでは、
- 変更は可能か?
- 変更に必要な条件
- 手続きと書類
- よくある質問(Q&A)
まで、実務的な観点から丁寧に解説します。
在留資格「企業内転勤」とは?
在留資格「企業内転勤」は、外国企業本社・支店・親会社等から 日本の関連会社・支店へ転勤する外国人社員向けの就労資格です。
この資格で就労できるのは、企業グループ内の人事異動・出向・転勤の場合であり、給与や役割等が規定を満たす必要があります。
特徴として:
- 企業グループ内での転勤が前提
- 転職(別の企業・関連会社外)では継続できない
- 日本側の雇用先がグループ企業である必要がある
ほか、法務省公式サイトでも詳細が公表されています。
参考:在留資格「企業内転勤」公式(法務省)
https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/intracompanytransfee.html
在留資格「高度専門職」とは?
「高度専門職」は、日本で高い専門性を有する外国人材を対象とした就労資格で、高度人材ポイント制に基づいた選考を通じて認定されます。
高度専門職の主な特徴
| 特徴 | 高度専門職 | 一般の就労ビザ |
|---|---|---|
| 在留期間 | 一律最大 5 年 | 1/3/5 年など |
| 永住権への道 | 大幅な優遇(最短 1 年) | 原則 10 年滞在 |
| 併用活動 | 複数職種の活動が可能 | 制限あり |
加えて、2023 年からは 特別高度人材制度(J-Skip) の導入により、さらなる優遇措置もあります。
参考:在留資格「高度専門職」公式(法務省)
https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/designatedactivities02_00004.html
企業内転勤ビザから高度専門職ビザへの変更は可能?
結論:可能だが 在留資格変更許可申請が必要
企業内転勤ビザのままでは、原則として企業グループ外で働いたり、仕事内容を変更したりすることはできません。
したがって、別の企業で働く、別の待遇で働く等の場合は、高度専門職への変更手続きを行う必要があります。
これは法的な制度上の扱いであり、在留資格変更に該当するケースは以下の通りです。
高度専門職へ変更するための主な条件
高度専門職に変更するためには、以下の要件を満たす必要があります:
① 高度人材ポイント制度で 70 点以上 を確保
高度専門職は ポイント制 です。
下表のように「学歴」「職歴」「年収」などを加算し、合計が 70 点以上 であることが必須です(特別高度人材の場合はさらに条件あり)。
② 行う活動内容が高度専門職に該当すること
高度専門職には以下の区分があります:
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| イ | 高度な学術研究 |
| ロ | 高度な専門・技術活動 |
| ハ | 高度な経営・管理活動 |
※ どの区分に該当するかで必要な書類や審査内容が変わります。
③ 現在の働き方が高度専門職に該当すること
企業内転勤とは活動内容が異なるため、働き方・雇用契約・年収条件等が高度専門職として適合している必要があります。
特に高度専門職では「専門性」と「評価可能な成果の証明」が求められます。
在留資格変更手続きの流れ(実務)
変更手続きは以下のような流れになります:
STEP 1 事前審査(ポイント計算・証明資料の収集)
高度人材ポイント計算表を用いて 70 点以上 を確認し、証明書類(学歴証明、給与証明、職務内容書等)を準備します。
STEP 2 在留資格変更許可申請の提出
管轄の出入国在留管理局に書類を提出します。
この申請は本人または代理(行政書士等)で行います。
STEP 3 審査(審査期間は数週間〜数ヶ月)
ポイントや証明資料の内容に基づいて審査されます。
確認事項が多いため、誤りがないよう準備しましょう。
STEP 4 許可後の活動
許可がおりたら、高度専門職ビザとして活動を開始できます。
旧資格での就労は終了となるため、必ず許可後に新資格で活動しましょう。
よくある質問(Q&A)
Q1|企業内転勤ビザ保持中でも高度専門職に申請できますか?
回答:はい、できます。企業内転勤ビザは他社で働くことができないため、高度専門職に変更することで別会社・別業務で働くことが可能になります。変更には在留資格変更許可申請が必要です。
Q2|ポイントが足りない場合は変更できませんか?
回答:70 点に満たない場合、原則として高度専門職ビザには変更できません(特別制度等も要確認)。足りない分を補うための戦略(給与アップ、学歴証明追加など)を検討してください。
Q5|変更後の永住申請は有利ですか?
回答:はい。高度専門職ビザは永住申請要件の緩和があるため、通常の就労ビザよりも短期間で永住が可能になるケースがあります。
まとめ
- 企業内転勤ビザから高度専門職ビザへの変更は 可能
- 高度人材ポイント制(70 点以上) が最重要
- 在留資格変更許可申請 が必要
- 永住や待遇面でも優遇される可能性あり
企業内転勤ビザは限定的な雇用形態でしたが、高度専門職ビザへの変更はキャリアの飛躍につながるステップです。
ポイント制度の要件を正確に満たし、書類をしっかり整えることで、変更の成功率は高まります。
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参考資料
![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |
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