留学生が日本で起業するには?必要な在留資格と手続きを完全解説

|在留資格・手続き・成功のポイント/2026年版

留学経験を活かして「日本で起業したい!」という外国人留学生が増えています。
しかし、日本で起業するには 適切な在留資格の変更・取得手続き と、 事業計画・会社設立・資金準備・法令遵守 が不可欠です。
ここでは、最新の法制度・入管制度・実務上の留意点を 専門性・信頼性の高い情報 としてわかりやすく解説します。


1|日本で起業する前に知っておくべき基本

現在の在留資格「留学」では起業できない

「留学」ステータスは学業を目的とした在留資格であり、会社の経営・管理や事業活動を主目的として行うことはできません。
したがって起業をするには、別の在留資格(変更許可)が必要です。

起業で必要な代表的な在留資格

  • 在留資格「経営・管理」
    → 法人代表として経営・事業管理を行うことができる在留資格。
  • 在留資格「特定活動」44号
    → 留学生等が起業準備活動を行うための一時的ステータス。
  • スタートアップビザ
    → 政府・自治体支援のもと起業準備を行うための特例枠。

2|ステップ別手続きフロー(留学生向け)


Step 1:起業方針の決定と事業計画の策定

まずは 事業内容・市場性・資金計画・収支モデル を具体化し、専門家の助言(中小企業診断士・税理士など)を得て事業計画書を作成します。
これは 在留資格申請やビザ変更時の審査でも重視される重要な書類 です。


Step 2:在留資格「特定活動」44号の申請

特定活動44号とは?

留学生が 起業準備活動を行うために通常より優遇された在留資格 です。
この制度は学生・卒業生が日本で企業設立の準備を行うためのスモールステップとして使えます。

特徴

  • 在留資格「留学」から変更して取得可
  • 最長2年まで在留可能(条件あり)
  • ゆっくり起業準備(事業所確保・資金調達・ネットワーキングなど)可能
  • 後に「経営・管理」ビザへ移行も可能

申請対象者:

  • 日本の学部・大学院を卒業して起業を目指す留学生
  • 起業実績がなくても申請可能なケースあり(大学推薦等)

主な申請要件

  • 事業内容の明確な計画提出
  • 起業準備活動が見込める根拠資料
  • 日本の大学等からの推薦(ケースにより)
  • 日本での生活費・滞在費の明確化

※詳細な必要書類・様式は法務省(出入国在留管理庁)公式ページをご確認ください。
在留資格「特定活動」の概要(法務省) 在留資格「特定活動」紹介ページ(出入国在留管理庁)


Step 3:会社設立準備(法人の設立)

在留資格「特定活動」を取得した後、以下の法人設立手続きを進めます。

法人設立手続き(一般)

  1. 登記申請書類の作成
  2. 発起人・株主の選定
  3. 定款作成・公証人役場での認証
  4. 資本金の払込み
  5. 法務局での登記申請

※法人設立には公認会計士や司法書士の助力を得るのが一般的です。


Step 4:経営管理ビザへ変更

法人設立後、いよいよ在留資格「経営・管理」への変更申請を行います。

「経営・管理」ビザとは

外国人が 日本で会社を設立し、事業を経営・管理することを認められた在留資格 です。

申請要件(2025年10月以降の改正対応)

2025年10月16日から要件が厳格化され、以下の点が重要になります。

  1. 事業所の確保
    → 日本国内に専用のオフィス/事業所の賃貸契約を締結
  2. 資本金・投資総額
    → 原則 3,000万円以上(資本金または投資総額)
  3. 従業員の雇用
    → 日本に居住する1人以上の常勤職員の雇用
  4. 申請者の能力証明
    → 管理経験/関連学位(修士・博士)などの証明
  5. 日本語能力
    → 申請人または常勤雇用者に一定レベルの日本語力(JLPT N2等)が必要
  6. 事業計画の専門家チェック
    → 事業計画書は中小企業診断士などの専門家による確認が望ましい

このため、留学生が経営管理ビザを単独で取得する場合、十分な資金・計画・能力証明が必要 です。


3|スタートアップビザで準備する選択肢

■「スタートアップビザ」とは?

スタートアップビザは、特定自治体(例:東京都)による起業支援制度の一環で、在留資格「特定活動」 として認められた制度です。

この制度を活用すると、一般的な起業要件より緩やかな条件で入国後の起業準備活動が可能になります。

具体的には:

  • 当該自治体による事前の事業計画審査
  • 1年程度の起業準備期間付与
  • 日本で法人設立・資金調達・ネットワーク形成まで準備可能

※自治体によって条件・手続きの流れが異なりますので、地域の実施機関で詳細相談が必須です。

スタートアップビザ制度(東京都)
東京都 ビジネス支援スタートアップビザ紹介(Invest Tokyo)


4|起業準備の実務ポイント

事業計画書は最重要

事業アイデアだけでなく、収支計画・人材計画・市場戦略 を詳細に記載した事業計画書が入国管理局審査の「鍵」です。

専門家による第三者確認を受けることで、審査通過率が上がります。


法人登記の準備

日本で法人を設立するには、以下の準備が必要です。

  • 銀行口座
  • 資本金払込みの証明
  • 事務所賃貸契約
  • 代表印・会社印鑑登録

税理士・司法書士の協力があるとスムーズです。


住民手続き・税務登録

法人設立後は、

  • 法人番号取得
  • 税務署届出(青色申告承認申請など)
  • 社会保険加入手続き
  • 事業開始届出

などが別途必要になります。


5|よくある質問(Q&A)

Q1|留学ビザ中に事業で収入を得ても大丈夫ですか?

A|いいえ。
「留学」ビザは原則として学業目的であり、営利目的の活動は認められていません。特別な許可がない限り収入を得る行為は違法となります。


Q2|友人と共同で起業できますか?

A|可能です。
共同起業であっても、代表者が「経営・管理」資格を持っている必要があります。また役員・投資比率によって審査結果に影響する場合があります。


Q3|家族は一緒に滞在できますか?

A|ケースによります。
「経営・管理」資格を取得すれば、配偶者・子供に「家族滞在」資格を申請することができますが、家族が起業本人の活動計画の補完または扶養が可能であることが求められます。


Q4|入管審査に必要な期間は?

A|おおよそ1〜3ヶ月程度 です。申請時期や書類内容等により変動します。


6|まとめ:留学生の起業で成功するポイント

ポイント必須事項
在留資格の適正取得「特定活動」 → 「経営・管理」
事業計画の専門性専門家チェック
資金・人材・事務所事業継続性の証明
日本語対応日本語能力証明

留学生が日本で起業することは可能ですが、法制度・入管要件・事業計画の質が成功を左右します。
早めに行政書士・経営コンサルタントと相談し、計画的に準備を進めましょう。


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  「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」  同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))  明治大学法科大学院修了 「資格」  行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」  入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法
「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法

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