短期滞在ビザの180日ルールとは?90日ビザで60日滞在した場合の扱い
訪日やビジネス、親族訪問などで広く利用される 短期滞在ビザ。
このビザは基本的に 「入国ごとに最大90日間の滞在が認められる」 ものであり、観光・商用・親族・会議参加など広範な目的に使われます。
しかし実務では、90日×繰り返すとどうなる?
180日ルールって何?
60日だけ滞在した場合は?
といった疑問が非常に多く寄せられます。
目次
1.日本の短期滞在ビザとは?
日本を訪れる外国人が 90日以内の滞在を目的に訪日する場合 に発給されるビザが「短期滞在ビザ」です。
査証の概要は 外務省公式ページ に記載されています。
短期滞在ビザの主な目的
- 観光・レジャー
- 商用(会議、商談、調査等)
- 親族・友人訪問
- 軽易な研修・短期講座参加など
収入を伴う活動(就労)は不可
日本国内で給与・報酬を得る活動は原則認められず、これを行う場合は別の在留資格を取得する必要があります。
滞在可能期間
通常は 最長90日以内 の滞在許可が与えられます。
2.「180日ルール」とは?(概要)
短期滞在ビザを 繰り返し利用した場合の実務的な制限 として、いわゆる 「180日ルール」 が存在します。
✳︎2025年現在、出入国在留管理法に明記された条文ではありません(=法律上の厳格明記はない)が、入国審査・運用上の指標として実務的に案内されています。
180日ルール(運用上の基本)
短期滞在ビザでの日本滞在は 1年間(365日)で通算180日を超えてはならない とされます。
この 180日ルール とは、
- 同じ年(12か月期間)で
- 短期滞在ビザで 実際に滞在した日数の合計 が
- 180日を上回らない
という運用基準のことです。
ビザ自体が90日付与でも、実際の滞在日数で判断 されます。
3.90日ビザで60日滞在した場合
ここが本記事の肝になります。
質問のケース
「90日間の短期滞在ビザ」を発給され、
実際には 60日間だけ滞在し帰国 した場合、
180日ルールでは何日とカウントされるのか?
回答
実際に日本滞在した “60日” を計算対象 とする。
つまり 90日ではなく、60日で計算する のが一般的な運用です。
理由と考え方
- 90日ビザは「最大で90日滞在できる」権利
- しかし、 入国日から出国日までの実滞在日数が180日の計算対象 になります
- つまり 滞在した事実がある日数でカウント
海外での入出国スタンプをもとに、実滞在日数=60日 と判断します。
4.短期滞在ビザのルール整理(一覧)
| 項目 | 基本ルール |
|---|---|
| 1回の最大滞在 | 最長90日 |
| 査証の役割 | 入国許可申請の前提(入国保証ではない) |
| 年間累計日数 | 実滞在日数の合計が180日まで |
| 滞在日数計算 | 入国日~出国日の実滞在期間 |
| 再入国時の期間 | 直前12か月での滞在日数で制限 |
※ 180日ルールは運用基準であり、審査官の裁量も関わります。
5.実例でわかる180日ルール
以下は実際の滞在計算シミュレーションです。
例:90日ビザ × 60日滞在
| 滞在 | 入国 | 出国 | 実滞在 | 累計 |
|---|---|---|---|---|
| 第1回 | 1/1 | 3/1 | 60日 | 60日 |
180日の限度日は まだ残り120日。
例:その後再入国90日滞在
| 滞在 | 入国 | 出国 | 実滞在 | 累計 |
|---|---|---|---|---|
| 第1回 | 1/1 | 3/1 | 60日 | 60日 |
| 第2回 | 4/1 | 6/29 | 90日 | 150日 |
合計150日。
180日ルール内に収まるため、再入国は理論上可能ですが、審査官の判断次第で 入国審査が厳しくなる場合もあります。
6.よくある誤解と注意点
誤解①:90×2回=180日は「90日×滞在可能」とは違う
90日×2回 = 180日と思われがちですが、実際の滞在合計日が判定対象 です。
誤解②:ビザの有効期限内なら何度でも入国できる
査証には「有効期間」と「滞在可能期間」があり、有効期限内でも入国審査は別個判断 されます。
注意③:審査官の裁量
180日ルールは 明文化された法律ではなく運用基準 のため、審査官の裁量で入国を拒否される可能性 があります。
7.Q&A(よくある質問)
Q1. 90日ビザで60日滞在→30日だけ再入国は可能?
A. 可能 ですが、累計滞在日数が180日以内であることが前提です。
審査官が「滞在目的」を確認する場合があります。
Q2. ビザが有効でも180日を超えると入国できない?
A. 可能性が高い です。実際に180日を超えて滞在歴があると、審査官の判断で 入国拒否されるリスク があります。
Q3. 180日ルールは法律で定められてるの?
A. 明文化された法律ではなく、運用上のガイドライン です。
ただし実務では多くの入国審査官がこの基準で対応しています。
Q4. 年度途中で180日を使い切っても再入国はできる?
A. 再入国は可能ですが、直近12か月での累計滞在が180日を超えていれば、入国審査で拒否される可能性があります。
8.まとめ
- 短期滞在ビザは最大90日滞在可能
- 180日ルールは実滞在日数で計算
- 90日ビザで60日滞在→60日として計算される
- 累計180日以内であれば再入国は可能性あり
- 入国審査は最終的に審査官の裁量による
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参考リンク
- 外務省|ビザ(査証)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/index.html - 出入国在留管理庁|短期滞在
https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/temporaryvisitor.html
![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |
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