帰化すると中国国籍はどうなる?|帰化後の国籍喪失と中国側手続きを徹底解説
目次
はじめに|中国人が日本へ帰化すると国籍はどう扱われるのか
日本への帰化を検討する中国籍の方から、最も多く寄せられる質問の一つが
**「日本に帰化したら、中国国籍はどうなるのか?」**という点です。
結論から言えば、日本へ帰化すると中国国籍は喪失します。
ただし、日本と中国では国籍制度・手続きの考え方が大きく異なるため、正確な理解が不可欠です。
本記事では、
- 日本に帰化した場合の国籍の扱い
- 中国国籍が失われる法的根拠
- 中国側で必要となる(または不要な)手続き
- 帰化後に注意すべき実務ポイント
を、法務省・中国大使館の公式情報を基に、専門的かつ分かりやすく解説します。
帰化とは何か|日本国籍取得の法的意味
帰化とは、外国籍の方が日本国籍を取得する制度であり、国籍法第4条以下に基づき審査が行われます。
日本は「単一国籍主義」を採用しており、原則として複数国籍は認められていません。
そのため、日本国籍を取得する場合、原則として元の国籍を失うことが前提となります。
参考:法務省「帰化許可申請」
https://www.moj.go.jp/ONLINE/NATIONALITY/6-2.html
日本へ帰化すると中国国籍はどうなる?
結論|中国国籍は自動的に喪失する
中国は国籍法により、二重国籍を一切認めていません。
中国国籍法第9条では、次のように定められています。
中国国民が自ら外国国籍を取得した場合、その者は自動的に中国国籍を喪失する。
つまり、
日本に帰化し、日本国籍を取得した時点で、中国国籍は法律上当然に失われます。
中国側で「国籍離脱届」は必要?
多くの方が誤解しているポイント
「中国大使館で国籍離脱の手続きが必要ですか?」
という質問を非常によく受けますが、結論は次のとおりです。
原則として、中国側で事前に国籍離脱申請を行う必要はありません。
なぜなら、中国国籍は
外国国籍取得=自動喪失
という仕組みだからです。
中国大使館・領事館で求められる対応とは
中国国籍は自動喪失しますが、実務上は以下の対応が必要となるケースがあります。
① 中国旅券(パスポート)の失効
日本国籍取得後は、中国国籍ではなくなるため、
中国旅券は使用できなくなります。
- 帰化後、中国旅券での出入国は不可
- 日本旅券へ切替が必要
② 中国側行政手続きでの国籍確認
以下の場面では、中国当局から国籍喪失の証明を求められることがあります。
- 中国国内の不動産処分
- 相続手続き
- 戸籍(戸口)関連手続き
この場合、中国大使館・領事館で
「外国国籍取得証明」や日本の戸籍謄本の提出
を求められることがあります。
参考:在日本中国大使館公式サイト
https://jp.china-embassy.gov.cn/jpn/index.htm
日本の帰化手続きと中国国籍喪失のタイミング
国籍喪失のタイミングは「帰化許可日」
重要なポイントとして、中国国籍を失うのは
**日本の帰化許可日(官報告示日)**です。
- 帰化申請中:まだ中国国籍
- 帰化許可前:在留資格は有効
- 帰化許可日以降:日本国籍のみ
このため、帰化許可前に中国側手続きを進める必要はありません。
帰化後に注意すべき実務ポイント
中国ビザ・居留証は不要になる
帰化後は日本国籍者となるため、
中国渡航時は 日本旅券+中国ビザ が必要となります。
中国の戸口(戸籍)問題
中国では戸口(戸籍)が国籍と密接に結びついています。
帰化後も戸口が残っている場合、
- 実態と法的国籍が不一致
- 不動産・相続でトラブル
となることがあるため、事後的な整理が重要です。
よくある質問(Q&A)
Q1. 日本に帰化した後も中国国籍は残りますか?
A. 残りません。
中国国籍法により、日本国籍を取得した時点で自動的に喪失します。
Q2. 中国大使館で国籍離脱届を出さないと違法ですか?
A. 違法ではありません。
中国国籍は自動喪失のため、必須手続きではありません。
Q3. 帰化後に中国のパスポートは使えますか?
A. 使用できません。
帰化後は日本旅券を取得し、中国渡航時はビザが必要です。
Q4. 中国の家族に影響はありますか?
A. 原則ありません。
本人のみが国籍を喪失し、家族の国籍には影響しません。
専門家視点|帰化と中国国籍問題で失敗しないために
中国国籍に関する誤解は、
- 帰化後のトラブル
- 中国側手続きの遅延
- 不動産・相続問題
に直結します。
特に、
・ 帰化前後のタイミング管理
・ 中国側書類の整理
・ 日本戸籍・旅券取得の流れ
については、行政書士など専門家への相談が非常に有効です。
まとめ|帰化すると中国国籍はどうなる?
- 日本へ帰化すると 中国国籍は自動的に喪失
- 中国側で事前の国籍離脱申請は原則不要
- 帰化後は中国旅券は使用不可
- 中国関連の財産・戸籍整理には注意が必要
日本と中国、双方の制度を正しく理解し、
帰化後のトラブルを防ぐことが重要です。
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参考リンク
![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |
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