興行ビザ2号取得の完全ガイド|在留資格認定証明書(COE)〜来日までの全手順

はじめに – 興行ビザ2号とは?

**興行ビザ(在留資格「興行」基準2号)**は、外国人が日本で有償の興行活動(スポーツ大会、大型公演、ダンスイベントなど)を行うための在留資格です。一般的な演劇・演芸・演奏などの活動とは異なり、大規模・継続的な興行やスポーツ活動等で用いられるタイプとなります。これにより文化交流・国際理解促進という目的があり、日本での公演や大会の開催が正式に認められる仕組みです。

興行ビザ2号は、来日目的と活動規模によって基準が設けられており、報酬額・施設規模・活動内容に応じて審査されます。


1|興行ビザ2号が求められるケース

興行ビザは、演劇・演芸・スポーツ・音楽・ダンスなどの「興行活動や芸能活動」に該当する場合に適用されます。これには以下のようなケースが含まれます:

  • スポーツ大会・リーグ戦への公式参加
  • プロダンサー・フェスティバル出演
  • 大型イベントでのパフォーマー参加
  • 興行スタッフ(演出、音響、照明、トレーナーなど)の活動

いずれも日本国内で対価を受け取る活動が前提であり、興行ビザ以外では対応できないことが多いです。


2|COEの審査基準(重要ポイント)

COEとは何か?

**在留資格認定証明書(Certificate of Eligibility, COE)**とは、法務省出入国在留管理庁が「日本での活動が該当する在留資格に合致している」と認めた証明書です。これがなければ正式な入国が困難になります。

COEの審査期間(最新運用)

法務省は2025年現在、在留資格認定証明書(COE)申請が受理されてからの標準的な交付期間の目安を以下のように定めています:

  1. 標準的な申請
    • 審査に問題がなければ約2週間以内に交付。
    • 招へい機関で従業員情報に変更があった場合でも3週間以内が目安。
  2. やや複雑な案件
    • 審査に問題がなければ約1ヶ月以内に交付、という運用が行われています。

※審査に追加書類の提出通知があった場合は、この限りではなく、さらに時間を要する場合があります。


3|COE申請の準備と必要書類

成功する申請には、事前準備が非常に重要です。以下の資料を完璧に揃えることが求められます:

招聘者(日本側)の準備

  • 法人登記事項証明書、決算書、事業計画書など企業情報
  • 興行スケジュール・会場情報(図面・写真付き)
  • 社員リスト・申立書(常勤職員の状況)
    → 前回申請以降に変更があった場合は、変更箇所が分かるよう明示
  • 興行契約書(出演者契約+報酬内容)

上記は入管審査で重要な審査ポイントとなります。

申請人(外国人)側の資料

  • 在留資格認定証明書交付申請書
  • 写真(規定サイズ)
  • 経歴書・活動実績(ポスター、動画 URL など)
  • 報酬を証明する書類(契約内容、支払方法など)
  • 滞在日程表(活動計画)
  • その他、招聘者からの補足書類

※送付される書類は英語または日本語が基本です。場合によっては翻訳が必要です。


4|COE審査のポイント(審査官が重視する点)

下記点は特に注意して準備しましょう:

活動内容の具体性

公演日程、開催地、参加人数、役割などが具体的かどうか。曖昧な表現はNGです。

経歴・実績の証明

申請者の実績が証明できないと審査で不利になります。出演歴や報酬額、受賞歴、メディア露出などを積極的に裏付け資料として添付します。

招聘者の体制

企業側の財務状況、過去の実績、従業員体制の整備なども審査対象です。


5|COE発行後のビザ申請(海外手続き)

COEが発行されたら、海外にいる申請者は日本大使館・総領事館でビザ申請を行います。
必要な提出物:

  • パスポート
  • COE原本
  • ビザ申請書
  • 写真(規定サイズ)
  • 必要な付随資料(契約書等)

通常、ビザ発給は数営業日〜2週間程度で完了します。

※COEがなくても直接ビザ申請は可能ですが、非常に多くの証明資料が必要になり、処理期間も数ヶ月に及ぶ可能性があります。


6|来日・入国審査・在留カード取得

日本到着時、以下を提示します:

  • パスポート(ビザ付き)
  • COE(必要に応じて)

入国審査で活動予定や滞在期間が確認され、在留カードが発行されます。
その後、市区町村役所での住民登録、銀行口座開設・携帯契約等の生活手続きが必要です。


興行ビザ2号を成功させるコツ

契約内容を明確にする
契約書の「報酬・支払い時期・業務内容」を細かく記載することが審査の鍵になります。

招聘者側の体制を整える
常勤職員・財務基盤・過去実績の明示がポイントです。

審査期間に余裕を持つ
COE申請〜ビザ発給までおよそ2ヶ月〜4ヶ月前に準備するのが理想です


Q&A|申請前に知っておきたい疑問

Q1|COEなしでビザ申請できますか?

可能ですが、審査が長期化し、資料負担も増えるためおすすめしません。

Q2|滞在期間はどれくらい?

活動内容や契約期間により、90日〜3年までが一般的です。更新も可能です。

Q3|審査に落ちる主な理由は?

  • 契約内容が不明確
  • 書類不備
  • 招聘者体制や実績不十分
    が主な原因です。

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まとめ

興行ビザ2号は、日本でスポーツ試合など有償の興行活動を合法的に行うために必須の在留資格です。COEの申請準備からビザ発給・来日〜滞在まで、すべての工程で慎重な準備と正確な書類整備が欠かせません。

特に**COE審査の最新運用(2週間〜1ヶ月以内)**は見逃せないポイントです。今後活動予定がある方は、2〜3ヶ月前から準備を開始しましょう。

  「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」  同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))  明治大学法科大学院修了 「資格」  行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」  入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法
「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法

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