留学ビザ(在留資格「留学」)の更新が不許可になったらどうすれば良い?|原因と対処法を徹底解説【保存版】

留学ビザ(在留資格「留学」)の更新が不許可になった場合、早急かつ正確な対応が必要です。
不許可通知書を受け取った後に適切に動くことで、再申請や異議申立で許可を得られるケースも少なくありません。

本記事では、不許可の主な原因→確認すべきポイント→再申請の方法→不許可後の滞在ルール→今後のリスク回避策まで、専門家目線で詳しくまとめています。
留学ビザ更新に不安がある留学生や教育機関の担当者は、ぜひ最後までご覧ください。


目次

この記事の対象

  • 留学ビザ更新が不許可になってしまった留学生
  • 更新審査中の留学生
  • 日本語学校・専門学校・大学の留学生支援担当者
  • 留学ビザの更新基準を知りたい方

この記事で得られること

  • 留学ビザ更新が不許可になる具体的な理由
  • 不許可通知を受けた後の正しい対応方法
  • 再申請・異議申立の可否
  • 不許可後の合法的な滞在について
  • 今後の更新で失敗しないための対策

1. 留学ビザ(在留資格「留学」)の更新が不許可になる主な理由

留学ビザの更新が不許可となる場合、多くは以下のいずれかが原因です。


(1)出席率が低い(最も多い不許可理由)

  • 出席率 80% 未満のケースは非常に危険
  • 70% 台の場合、ほぼ確実に事情説明書が必要
  • 無断欠席や長期欠席が多いと「学習意思なし」と判断されやすい

**特に日本語学校では出席率の基準が厳しく、**年度途中の出席率だけでなく、通学期間全体の出席状況が見られます。


(2)成績不良・学習態度の問題

  • 単位取得不足
  • 試験不合格が続いている
  • 課題提出が極端に少ない
  • 進学予定が不明確

「学ぶ意思があるか」が入管審査で非常に重要です。


(3)アルバイトの違反(資格外活動違反)

  • ・週28時間超えの勤務
  • ・深夜勤務
  • ・風俗営業店舗での就労
  • ・無許可でのアルバイト

資格外活動違反はシビアに判断され、不許可・在留資格取消のリスクが高い分野です。


(4)授業料の未納・学費支払い能力の不足

  • 「経済的に継続が難しい」と判断される
  • 支援者(親・スポンサー)の収入証明が不十分
  • 預金残高が少なすぎる

(5)書類の不備・虚偽申請の疑い

  • 出席証明の誤り
  • 残高証明が実態と違う
  • 偽造書類の提出
  • 在籍期間の説明があいまい

(6)学校側の管理不十分(学校の問題)

入管から「適正校」ではないと評価されている日本語学校や専門学校では、
学生個人には問題がなくても不許可率が高まることがあります。


2. 不許可通知書を受け取ったら最初に確認すべきこと

不許可通知書には 「理由の概要」 が記載されています。
まずは以下をチェックしましょう。


(1)不許可理由の種類(学業・素行・経済・書類)

どの項目に問題があるかで対策が変わります。


(2)再申請が可能かどうか

学校の担当者・行政書士に不許可通知書を見てもらい、
再申請の余地があるか判断することが重要です。


(3)在留期限までの残り日数

更新不許可が出ても、在留期限が残っていれば合法的に滞在できます。

期限ギリギリの場合は、迅速な対応が必要です。


3. 留学ビザ更新が不許可になった後の正しい対応方法


(1)まずは学校に相談する

出席率や成績、学費など、学校側が説明書を作成するケースも多いです。


(2)専門家(行政書士)に不許可通知書を見てもらう

不許可理由の読み取りは専門的です。
経験豊富な行政書士に相談することで、再申請の可能性が大きく変わります。


(3)「事情説明書」を作成する

  • 病気・けが
  • 家庭の事情
  • 母国の災害
  • 出席率低下の理由
  • アルバイト時間超過の理由 など

具体的な証拠(診断書、会社の証明など)を添付すると効果的です。


(4)学校からの「推薦理由書」を準備する

学校の協力は非常に重要です。
以下を含めてもらうと成功率が上がります。

  • 遅刻欠席の改善状況
  • 学習態度の変化
  • 次年度の学習計画
  • 将来の進学プラン

(5)必要であれば「在留特別許可」を視野に入れる

不許可後に帰国できない特別な事情がある場合、
「特定活動」など別の在留資格への変更が可能なケースも稀にあります。


4. 再申請はできる?


(1)再申請は可能(ケースによる)

ただし、

  • 前回提出した内容と同じ
  • 改善の証拠がない
  • 出席率が低いまま
    の場合、ほぼ不許可です。

再申請には「不許可理由を改善した証拠」が必須です。


5. 不許可後、在留期限が切れそうな場合の対応


(1)在留期限までは滞在可能

不許可=即退去 ではありません。


(2)出国準備のための「30日」ルール

在留期限を過ぎた場合は、
原則30日以内に出国する必要があります。

不法滞在になると

  • 5年間の再入国禁止
  • 将来の就労ビザ・永住申請に大きなマイナス
    になります。

(3)不許可でも再申請中は特例で滞在可(みなし在留)

更新申請中に不許可となった場合、
在留期限が過ぎても申請結果が出るまでは合法滞在となります。


6. 留学ビザ更新が不許可になりやすい学校の特徴

実務上、以下の学校では不許可率が高い傾向があります。

  • 出席管理が甘い学校
  • 留学生を大量に抱えているマンモス校
  • 退学者が多い学校
  • 過去に不法就労者を多く輩出した学校

学生本人に問題がなくても
「学校の信用度」によって不許可になるケースは珍しくありません。


7. 不許可を回避するために必要な書類と実務ポイント

以下の書類をしっかり準備することで更新成功率は大幅に向上します。


(1)出席証明書(全期間)

年度途中だけでなく、在籍全期間の出席率が求められます。


(2)成績証明書・単位取得状況

特に大学・専門学校では重要です。


(3)学費支払い証明

  • 領収書
  • 送金証明
  • 通帳の写し

(4)経費支弁者(親など)の収入証明

  • 源泉徴収票
  • 所得証明書
  • 残高証明

(5)事情説明書・改善計画書

出席率やアルバイトなど問題がある場合は必須。


(6)学校の推薦理由書(最重要)

専門学校や日本語学校で効果が大きいです。


8. 留学ビザ更新に関するQ&A


Q1:出席率が70%でも更新できますか?

非常に厳しいですが、
病気や家庭の事情など明確な理由と証拠があれば可能性があります。


Q2:学費を分割で払っていても問題ない?

理由が説明でき、支払計画が明確であれば問題ありません。


Q3:不許可後にアルバイトはできますか?

更新申請中で「みなし在留資格」期間なら可能ですが、
不許可決定後は資格外活動許可は無効となります。


Q4:不許可後に別の学校へ転校して再申請できますか?

可能なケースもあります。
ただし出席率が改善されるわけではないため、慎重な判断が必要です。


9. まとめ|留学ビザ更新が不許可でも、正しい対応で再許可の可能性はある

留学ビザの更新不許可は珍しくありませんが、
不許可理由を正確に分析し、改善を証明できれば再申請で許可されることは多いです。


不許可になったらまずやること

  1. 不許可通知書の内容を確認
  2. 学校に相談
  3. 専門家に不許可理由を分析してもらう
  4. 事情説明書・推薦理由書を準備する
  5. 在留期限内に再申請または帰国準備を進める

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  「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」  同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))  明治大学法科大学院修了 「資格」  行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」  入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法
「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法

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