kanou ドイツ人との国際結婚の手続きと配偶者ビザ申請方法｜完全ガイド
日本とドイツで必要な手続き／婚姻届の提出先／必要書類／日本での配偶者ビザ取得方法を専門家が徹底解説
ドイツ人との国際結婚の流れを徹底解説。日本・ドイツの婚姻手続き、必要書類、婚姻証明の取得、日本での配偶者ビザ申請・必要書類・注意点まで専門家が分かりやすく解説。失敗しない国際結婚とビザ手続き完全ガイド。
目次
１｜ドイツ人との国際結婚はどこでできる？
国際結婚は 日本で婚姻届を提出する方法 と ドイツで婚姻手続きを行う方法 の２パターンがあります。
どちらを選んでも国際的に有効ですが、
提出先によって必要書類が大きく異なるため、最初に「どこで結婚するか」を決めることが必須です。
２｜【日本で先に結婚する場合】手続きと必要書類
日本に婚姻届を提出するメリット
- 手続きが比較的シンプル
- 市区町村役場で完結
- ドイツ側の事前審査が不要
必要書類（ドイツ人側）
- 婚姻要件具備証明書（Ledigkeitsbescheinigung）
- ドイツの各州によって名称が異なる
- 在日本ドイツ大使館またはドイツ国内の戸籍局（Standesamt）で取得
- 出生証明書（Geburtsurkunde）
- パスポート
- 日本語翻訳文（翻訳者の署名・氏名・住所明記）
必要書類（日本人側）
- 戸籍謄本
- 身分証明書（運転免許証等）
提出先
市区町村役場（本籍地・住所地のいずれも可）
婚姻成立のポイント
役場で婚姻届が受理された時点で、日本法上「結婚が成立」します。
３｜【ドイツで先に結婚する場合】手続きと必要書類
ドイツは日本より手続きが複雑で、多くの書類の原本提出が必要です。
申請先
ドイツの市区町村戸籍局（Standesamt）
日本人が求められる書類
- 婚姻要件具備証明書（日本大使館発行）
- 戸籍謄本（6か月以内）
- パスポート
- 住民票または在留証明
- これらのドイツ語翻訳（公認翻訳士による翻訳を要求されることが多い）
ドイツで結婚した後の流れ
- ドイツ婚姻証明書（Eheurkunde）を取得
- 日本の役場に届出を行い、日本の戸籍にも婚姻を反映させる
４｜婚姻の有効性を証明する方法
国際結婚後は以下のどちらかで婚姻の有効性を証明します。
日本先行婚…外国人配偶者の母国に届出
ドイツ先行婚…日本へ婚姻届（報告的届出）
国際結婚では、婚姻証明書（Marriage Certificate / Eheurkunde）が最重要書類となり、後のビザ申請でも必須です。
５｜国際結婚後に日本へ住む場合の流れ
日本に住む予定なら必ずビザ申請が必要
日本で生活する場合、ドイツ人配偶者は
在留資格「日本人の配偶者等」
を取得する必要があります。
日本で生活するまでの流れ
- 国際結婚成立
- 在留資格認定証明書（COE） 申請
- COE交付
- 在ドイツ日本大使館・領事館で査証申請
- 日本入国
- 在留カードの交付
６｜日本人の配偶者等ビザの要件（ドイツ人のケース）
配偶者ビザの審査ポイントは以下の３点。
① 婚姻の信ぴょう性
偽装結婚でないことを立証する資料が必要。
② 安定した生活基盤
日本側の収入・預貯金・納税状況が審査される。
③ 同居の意思
別居予定・早期離婚などの疑義があると不許可リスク。
７｜配偶者ビザ申請で特に重要なポイント
A. 婚姻の実態（交際経緯の説明）
以下が不十分だと不許可になる例が多い。
- 出会いの経緯
- 交際期間
- コミュニケーション方法
- 相手の家族関係理解
- 同居予定の具体性
B. 生計能力（年収の基準）
目安として 年収250万円〜300万円以上 が望ましい。
不足する場合は、預貯金・家族の援助・共同生活計画書で補強可能。
C. 納税証明の不足による不許可
市民税・所得税の納税証明は必須。
８｜【提出書類一覧】日本人の配偶者等ビザ（ドイツ人）
以下は東京入管の基準をもとにした一般的な必要書類。
日本側が準備する書類
- 申請人等作成用1号様式
- 日本人の戸籍謄本
- 市区町村の住民票
- 課税証明書＋納税証明書（２年分）
- 源泉徴収票（勤務者）
- 雇用証明書
- 給与明細（直近3か月）
- 預貯金残高証明（必要に応じて）
- 夫婦の写真・LINE履歴など婚姻実態資料
- 質問書（重要）
ドイツ人配偶者が準備する書類
- パスポートコピー
- ドイツ婚姻証明書 or 婚姻要件具備証明書
- ドイツの住民登録の証明（必要時）
- 日本語翻訳
夫婦共通で準備する資料
- 生活費の負担方法を示す書類
- 同居予定の住居資料（賃貸借契約書など）
９｜審査期間・不許可になりやすいケース
審査期間
- 標準：１〜３ヶ月
- 長い場合：４〜６ヶ月
不許可になりやすい例
- 年収不足・納税不足
- 交際実態の資料不足（写真ゼロ、メッセージ履歴が少ない）
- 年齢差・会った回数が極端に少ない
- 短期間でのスピード婚
- 言語が通じず、意思疎通が不明確
不許可後の再申請では、資料量・説明文を大幅に増やすことで挽回が可能です。
１０｜よくあるQ&A
Q1. ドイツ人は婚姻要件具備証明書を必ず取得する必要がありますか？
→ 多くの自治体で必須。ドイツ側の婚姻能力を確認する重要書類です。
Q2. ドイツで結婚した後、日本で手続きしないといけない？
→ 日本側にも婚姻届（報告的届出）をしないと戸籍に反映されず、ビザ申請が難しくなります。
Q3. 配偶者ビザは永住許可につながりますか？
→ はい。原則 結婚後3年＋1年以上の日本在住 で永住申請が可能です。
Q4. ドイツと日本の婚姻制度はどちらが先でも問題ない？
→ 問題ないが、手続きの簡便さは 日本先行婚 の方がはるかに楽。
Q5. 離婚した場合、在留資格はどうなりますか？
→ 在留資格「定住者」への変更が可能なケースがありますが、原則として配偶者ビザは継続できません。
１１｜関連記事
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１２｜参考リンク
- 出入国在留管理庁
https://www.moj.go.jp/isa/ - 在ドイツ日本国大使館
https://www.de.emb-japan.go.jp/
 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP：ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了（修士（法学）） 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士（特定付記）、TOEIC８０５点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |
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