短期滞在ビザで撮影は違法?|興行ビザが必要になるケースを専門家が徹底解説

  • 短期滞在ビザで撮影はどこまで許される?
  • YouTuber・インフルエンサー・モデル・カメラマンの撮影は“報酬性”“公開範囲”で線引き
  • 違反すると不法就労扱いで強制退去のリスクも…!
  • 行政書士による実務視点で、入管審査の考え方をわかりやすく整理します。

目次

この記事でわかること

  • 短期滞在ビザで許される撮影行為
  • 興行ビザが必要となるケース
  • インフルエンサー/モデル/カメラマンの具体例
  • 入管が重視する「対価性・継続性・公開方法」
  • 許可を取らず撮影するとどうなるか
  • 安全に撮影するための実務ポイント
  • よくある質問(Q&A)

1.短期滞在ビザで撮影は可能?|結論:”私的撮影”はOK、商業撮影はNG

まず結論から言うと、短期滞在ビザで撮影ができるかは 「報酬性」「公開範囲」「目的」 の3要素で判断されます。


短期滞在ビザで許される撮影(合法)

行為判定理由
旅行記の撮影(公開してもOK)観光目的の一環
SNS用の記録動画撮影私的行為
家族の記念写真の撮影私的行為
無報酬の撮影協力対価性がない
商業撮影の“下見”や“準備”内容によっては短期滞在の「商用」内に収まる

短期滞在ビザでは違法になる撮影(NG)

行為判定理由
商品プロモーションの撮影×対価性がある
YouTube広告収益のための撮影×業としての活動
企業から依頼されたモデル撮影×興行ビザが必要
映画・ドラマ・ミュージックビデオなどの出演×興行活動
カメラマンとして有償撮影×就労に該当する

短期滞在ビザの法的位置づけ

  • 観光、親族訪問、会議参加など、報酬を得ない 活動を前提とする
  • 就労活動は一切不可

2.興行ビザとは?|“芸能・撮影で報酬”ならこちらが必要

撮影に関して問題となるのが「興行ビザ(在留資格:興行)」です。


興行ビザが必要になる主なケース

  • 芸能、演劇、音楽、ダンスなどのパフォーマンス
  • モデル撮影(商業目的)
  • 映画・CM・ドラマ撮影
  • YouTube撮影(スポンサー・広告収益目的)
  • カメラマンとして有償撮影

興行ビザの定義(入管法別表第一)

「報酬を受けて興行活動を行うもの」
=報酬の有無が最大の判断ポイント。


報酬が“海外口座”でも違法

YouTuberがよく勘違いするのがこれ。

  • 日本で撮影
  • 広告収益は外国口座に入る
    撮影の基盤が日本にある以上、就労活動と判断されるためNG

入管は「どこで報酬を受け取るか」ではなく、
どこで収益のための活動(撮影)をしたか を見るためです。


3.短期滞在でOK/NGの具体例(インフルエンサー・モデル・カメラマン)


① インフルエンサーの場合

OK

  • 旅行記の撮影
  • 自分の生活紹介
  • 食べ歩き動画
  • 私的なVlog
    ※広告収益はあっても「旅の記録撮影」であれば即違法とはならないケースもある

NG

  • 商品紹介(PR)
  • スポンサー案件
  • 企業とのタイアップ動画
    → 完全に商業行為。興行ビザが必要。

② モデルの場合

OK

  • 友人カメラマンとの記念撮影
  • SNS用写真

NG

  • 企業広告用撮影
  • プロカメラマンによる商品イメージ撮影
  • フォトサロンでの商業モデル活動
    → 興行ビザが必須

③ カメラマンの場合

OK

  • 個人的なスナップ撮影
  • 旅行写真

NG

  • 企業パンフレット用の撮影
  • 有償のロケ撮影
  • モデル撮影の仕事としての参加
    → 完全に就労でNG

4.短期滞在ビザで“撮影していいか”を判断する3つの基準

入管が重視するポイントは次の3つです。


① 報酬性(対価の有無)

  • ギャラ
  • SNS広告収益
  • スポンサー費
  • 商品提供
  • 交通費支給

これらがあると「就労活動」に該当します。


② 公開範囲(商用か私的か)

  • 会社の広告
  • タイアップ動画
  • 商品紹介
    → 商業目的=興行ビザ

③ 行為の継続性

  • 日本滞在中に複数社の案件を受ける
  • 撮影スケジュールが組まれている
  • プロのスタッフが帯同している
    → 完全に業務と判断される

5.短期滞在でNG撮影をするとどうなる?|不法就労→退去強制のリスク

短期滞在で興行活動を行った場合…


最悪は“退去強制”+5年間の入国禁止

入管法違反「不法就労活動」に該当。

想定される処分

  • 在留資格取消し
  • 強制退去
  • 5年間の再入国禁止
  • 企業側も助長罪で罰金

YouTuber・モデルは特にSNSで活動が可視化されやすいため、
SNSから入管が調査するケースが増加 しています。


6.安全に撮影するための行政書士が教える実務ポイント


① スケジュール表を作っておく

「観光が主目的である」ことの証拠になる。


② 企業案件は絶対に受けない

1件でも受ければアウト。


③ 無償撮影でも“商業目的に使われない”ことを確認

商用利用されれば就労扱い。


④ 収益化している YouTube チャンネルは特に注意

  • 旅Vlog
  • 食レポ
  • 文化紹介
    これらはグレー。
    本来は「広告収益のための撮影=仕事」です。

⑤ 不安なら“興行ビザ”を検討

特に、

  • モデル
  • カメラマン
  • プロインフルエンサー
    は興行ビザの取得が安全。

7.Q&A:短期滞在ビザでの撮影に関するよくある質問


Q1.旅行系YouTube撮影は絶対にNGですか?

A:観光の一環としての撮影ならOK。ただし“広告収益目的”と判断されればNG。


Q2.スポンサーからホテル提供を受けた場合は?

A:商品提供は“報酬”と判断され、就労扱いとなりNG。


Q3.無償で友人の撮影を手伝うのは?

A:完全に無償で私的利用ならOK。ただし商業利用されるとNG。


Q4.SNSにアップするだけで不法就労になりますか?

A:アップロード自体は違法ではありません。問題は“収益目的で撮影したか”です。


Q5.企業訪問のVlogは?

A:商用PRに該当すればNG。観光の一部であればOKの余地あり。


まとめ|短期滞在ビザで撮影できるのは“私的撮影”だけ。商業撮影は興行ビザ必須

短期滞在ビザで撮影できるかは以下で判断されます。


短期滞在でOK

  • 私的な旅行撮影
  • 趣味・記録のための動画
  • 無償の撮影

短期滞在でNG

  • プロ撮影
  • 広告収益目的のYouTube撮影
  • モデル撮影
  • 有償のカメラマン活動
  • 商業プロモーション

安全に撮影したいなら

  • 興行ビザ
  • 就労ビザ(状況による)

を検討するのが確実です。

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  「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」  同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))  明治大学法科大学院修了 「資格」  行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」  入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法
「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法

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