ワーキングホリデーと留学ビザの違いを徹底解説|目的・期間・活動制限を比較【完全ガイド】
日本での長期滞在や学習を考えている方にとって、「ワーキングホリデー」と「留学ビザ(在留資格『留学』)」はよく比較される選択肢です。しかし、それぞれの制度には目的や滞在条件、アルバイト制限など大きな違いがあります。本記事では、両者の違いを徹底的に解説し、申請前に知っておくべきポイントをまとめました。
目次
1. ワーキングホリデーとは
ワーキングホリデーは、日本と協定を結んでいる国の若者(通常18歳~30歳まで)を対象とした特別な在留制度です。観光や文化体験を目的としながら、滞在中に一定期間の就労が認められています。
主な特徴
- 滞在期間:最長1年(国によっては延長不可)
- 活動内容:観光・文化交流・アルバイト等
- 就学:基本的に短期の語学学校や研修なら可、長期専門学校・大学は原則不可
- 就労制限:パート・アルバイトが一般的、フルタイムも可能
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2. 留学ビザとは
留学ビザ(在留資格「留学」)は、日本の大学・専門学校・語学学校などに長期就学するための在留資格です。学習を主目的として滞在する場合に必要です。
主な特徴
- 滞在期間:6か月、1年、2年など学校やコースに応じて認定
- 活動内容:学校での学習が主
- 就学:大学、専門学校、日本語学校など全ての正規課程が対象
- 就労制限:資格外活動許可を取得すれば週28時間以内のアルバイト可(長期休暇中はフルタイム可)
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3. 滞在期間・延長可能性の違い
項目 | ワーキングホリデー | 留学ビザ |
---|---|---|
初回滞在期間 | 最長1年 | 6か月~2年(学校による) |
延長 | 原則不可 | 可能(在学継続の場合) |
再入国 | 条件付きで可 | 再入国許可で可 |
ワーキングホリデーは一度限りの制度で、延長は原則できません。一方、留学ビザは学校に在籍していれば更新が可能で、長期滞在の道が開けます。
4. 活動内容(就学・就労)の違い
ワーキングホリデー
- 主な目的:旅行や文化体験
- 学習:短期語学コースのみ
- 就労:可能、収入補助目的
留学ビザ
- 主な目的:正規教育機関での学習
- 学習:正規課程は全て対象
- 就労:資格外活動許可により週28時間以内で可能
ポイント:ワーキングホリデーは学習よりも文化体験が主、留学ビザは学習が主目的で就労は補助的です。
5. ビザ申請の条件と手続き
ワーキングホリデー
- 条件:協定国の国籍、年齢制限、健康状態など
- 必要書類:パスポート、申請書、滞在資金証明、帰国用航空券または資金証明
- 手続き:在外日本大使館または日本国内の入国管理局で申請
留学ビザ
- 条件:日本の教育機関からの入学許可、経済的裏付け
- 必要書類:入学許可証、在学証明書、学費支払い証明、在留資格認定証明書(COE)
- 手続き:学校が発行するCOEを基に申請
6. 生活費・収入面での違い
項目 | ワーキングホリデー | 留学ビザ |
---|---|---|
生活費補助 | アルバイト可能 | 学費と生活費は自己負担が基本 |
就労時間 | なし | 週28時間以内(長期休暇は制限緩和) |
奨学金 | 原則対象外 | 日本学生支援機構(JASSO)など利用可 |
ワーキングホリデーはアルバイトで滞在費をまかなえるケースがありますが、留学ビザは学費優先で収入は補助的です。
7. 日本での将来ビザ取得との関連性
ワーキングホリデーからの変更
- ワーキングホリデー中に正規課程に進学する場合は留学ビザへ変更可能
- 就労継続希望の場合は就労ビザへの変更が必要
留学ビザからの進路
- 卒業後に就労ビザへ変更し、日本での就職が可能
- 留学ビザでの滞在歴は永住申請の加算対象にならないことも
ポイント:将来日本で働く・永住する可能性があるなら、留学ビザからの就労ビザ移行が現実的です。
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9. よくある質問(Q&A)
Q1:ワーキングホリデー中に通学できますか?
A1:可能です。短期語学学校や研修は可能です。正規課程に進む場合は留学ビザが必要です。
Q2:留学ビザでフルタイムアルバイトはできますか?
A2:通常は週28時間以内ですが、長期休暇期間中はフルタイム勤務が可能です。資格外活動許可が必要です。
Q3:ワーキングホリデー後に留学ビザに変更できますか?
A3:可能です。日本の学校に合格し、在留資格変更手続きを行う必要があります。
Q4:ワーキングホリデーは延長できますか?
A4:原則できません。基本的には1年限りです。
Q5:留学ビザから就労ビザに切り替えられますか?
A5:可能です。卒業後、日本の企業に就職する場合は在留資格変更申請を行います。
まとめ
ワーキングホリデーと留学ビザは、滞在目的・活動内容・申請条件が大きく異なります。
- ワーキングホリデー:文化体験や旅行が主目的、短期滞在、アルバイト可能
- 留学ビザ:学習が主目的、長期滞在可能、アルバイトは補助的
将来日本で学ぶ・働くことを考える場合は、留学ビザからの進路設計が安全です。ワーキングホリデーは若者向けの短期滞在制度として有効活用できます。
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![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |