オーストラリア人配偶者が日本で永住権を取得する条件|配偶者ビザから永住申請までの流れ【完全ガイド】
目次
はじめに
オーストラリア人と日本人が国際結婚をした場合、多くのご夫婦が将来的に「日本で安定して暮らすために永住権を取得したい」と考えます。
しかし、永住権(在留資格「永住者」)を取得するためには、単に結婚していれば良いわけではなく、在留年数・婚姻の安定性・生計能力などの厳格な条件があります。
本記事では、オーストラリア人配偶者が日本で永住権を取得するための条件や手続きの流れを、配偶者ビザからのステップごとにわかりやすく解説します。さらに、よくある質問や失敗しやすいポイント、専門家に相談するメリットについても紹介します。
この記事の対象読者
- 日本人と結婚したオーストラリア人配偶者
- 永住権を目指すご夫婦
- 配偶者ビザで日本に滞在中の方
1.オーストラリア人配偶者が取得できる在留資格の基本
(1)国際結婚後にまず必要なのは「配偶者ビザ」
オーストラリア人が日本人と結婚した場合、日本で暮らすためには**在留資格「日本人の配偶者等」(通称:配偶者ビザ)**を取得します。
このビザは1年・3年・5年の在留期間があり、安定した婚姻関係が継続していれば更新が可能です。
(2)最終的な目標は「永住ビザ」
「永住者」の在留資格を得ると、在留期間の更新が不要になり、就労制限もなくなります。
つまり、オーストラリア人配偶者が日本で長期的に安定して暮らすためのゴールが永住ビザの取得なのです。
2.オーストラリア人配偶者が永住申請できる条件
(1)婚姻歴と在留年数
日本人と結婚している外国人配偶者の場合、通常の永住要件(10年以上の在留)は緩和され、以下の条件が適用されます。
- 婚姻してから3年以上経過していること
- かつ、日本に1年以上継続して在留していること
例:
- 結婚から5年、日本で1年在留 → 永住申請可能
- 結婚から2年、日本で1年在留 → 原則まだ申請不可
(2)素行要件(法律遵守)
- 日本の法律を守り、罰金刑や懲役刑などを受けていないこと
- 税金や社会保険料をきちんと納付していること
(3)独立生計要件
- 安定した収入があること
- 夫婦のいずれかに十分な収入がある場合でも認められる
- 年収300万円以上が目安(扶養家族が多い場合はそれ以上が望ましい)
参考リンク:
3.配偶者ビザから永住申請までの流れ
ステップ1:配偶者ビザの取得
- 国際結婚後、日本で暮らすためにまず配偶者ビザを申請
- 提出書類例:婚姻届受理証明書、戸籍謄本、住民票、収入証明など
ステップ2:安定した婚姻生活と在留実績を積む
- 婚姻の実態を証明できる証拠(同居、生活費の共有、写真など)を蓄積
- 税金・年金・健康保険を滞納しない
ステップ3:永住許可申請の準備
必要書類(例):
- 永住許可申請書
- 理由書
- 日本人配偶者の戸籍謄本
- 住民票
- 収入証明書(課税証明書、納税証明書)
- 身元保証書
ステップ4:入管へ申請
- 管轄の出入国在留管理局に提出
- 審査期間は通常6か月〜1年程度
ステップ5:永住許可通知
- 許可されると「永住者」の在留カードが交付
- 以後、更新不要で日本に無期限で滞在可能
4.永住申請で不許可になりやすいケース
- 結婚期間が短く、婚姻の安定性が不十分と判断された
- 税金や年金の未納がある
- 配偶者の収入が不安定で生計が維持できない
- 提出書類に不備がある
こうした失敗を避けるために、事前準備と専門家のサポートが重要です。
5.オーストラリア人配偶者の永住権申請で専門家に依頼するメリット
- 必要書類のチェックと漏れ防止
- 申請理由書の作成サポート
- 入管との対応をスムーズにできる
- 不許可リスクを最小限にできる
6.よくある質問(Q&A)
Q1:オーストラリア人配偶者は結婚直後でも永住申請できますか?
→ いいえ。結婚してから3年以上、日本に1年以上住んでいることが必要です。
Q2:夫婦で収入が少ない場合でも永住許可されますか?
→ 独立生計要件を満たすことが条件なので、一定の収入は必須です。貯蓄や不動産など資産があればプラス要素になります。
Q3:オーストラリアに一時帰国していた期間はカウントされますか?
→ 短期の帰国は問題ありませんが、長期不在は在留実績として不利になる場合があります。
Q4:永住権を取得すれば離婚しても日本に住めますか?
→ はい。永住者は離婚しても在留資格は維持されます。
まとめ
オーストラリア人配偶者が日本で永住権を取得するには、婚姻歴3年以上かつ日本で1年以上の在留実績、安定した収入、税金・保険の適正な納付が重要です。
永住申請は審査が厳しく、不備があれば不許可になる可能性もあります。確実に申請を進めるには、専門家(行政書士)に相談するのも有効な手段です。
日本での生活を安定させるために、配偶者ビザから永住ビザへのステップを正しく理解し、準備を進めましょう。
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![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |