オーストラリア人配偶者の帰化申請に必要な要件と準備|配偶者特別帰化(簡易帰化)も解説【完全ガイド】
目次
1.帰化申請とは?オーストラリア人配偶者のケース
帰化申請とは、外国籍の方が日本国籍を取得するための手続きです。
オーストラリア人と日本人が結婚して日本に住んでいる場合、配偶者ビザ(在留資格「日本人の配偶者等」)から永住ビザを経て、最終的に帰化を選択する方も多くいます。
特にオーストラリア人は、日本で長期的に生活や就労を希望するケースが多く、安定した在留を望む場合に帰化は有力な選択肢となります。
2.日本人と結婚したオーストラリア人が帰化できる条件
帰化には国籍法が定める要件を満たす必要があります。一般的な「普通帰化」では5年以上の居住歴が必要ですが、日本人配偶者である場合は「簡易帰化」が可能で、要件が緩和されます。
主な要件
- 日本に住所を有していること
- 素行が善良であること(納税・犯罪歴なし)
- 生計を営める収入があること
- 日本語能力(日常会話レベル以上)
参考: 法務省 帰化許可申請
3.帰化申請の種類(普通帰化・簡易帰化・大帰化)
普通帰化
- 原則5年以上日本に住んでいることが必要。
簡易帰化(特別帰化)
- 日本人配偶者や日本人の子どもに適用される。
- 居住要件が短縮される。
大帰化
- 日本に特別な功績がある外国人に適用。
オーストラリア人の配偶者が対象となるのは「簡易帰化」です。
4.配偶者特別帰化(簡易帰化)のメリットと要件
オーストラリア人配偶者が日本人と結婚している場合、簡易帰化が適用されます。
要件
- 日本人と結婚して3年以上経過し、かつ日本に1年以上住んでいる
- もしくは結婚後すぐでも、日本に継続して3年以上住んでいる
メリット
- 普通帰化より短期間で申請可能
- 永住ビザを取得せずに直接帰化申請できる場合もある
5.帰化申請の流れと必要書類
流れ
- 法務局で事前相談
- 必要書類の準備
- 申請書類の提出
- 面接(日本語能力の確認あり)
- 審査(6か月~1年程度)
- 帰化許可 → 官報告示
主な必要書類(オーストラリア人配偶者の場合)
- 帰化許可申請書
- 履歴書
- 国籍証明書(オーストラリアの出生証明書など)
- 日本人配偶者の戸籍謄本
- 住民票
- 納税証明書・源泉徴収票
- 在留カード写し
6.帰化申請にかかる期間と費用
- 期間:6か月~1年半程度
- 費用:申請自体は無料。ただし書類翻訳・取得費用、専門家依頼費用(20万~50万円程度)がかかる場合あり。
7.帰化申請の審査で重視されるポイント
- 国籍要件:オーストラリアは二重国籍が認められているが、日本は認めていないため、帰化時にオーストラリア国籍を離脱する必要がある。
- 素行要件:納税・交通違反歴もチェックされる。
- 生計要件:安定収入(夫婦どちらでも可)。
- 日本語能力:小学校低学年程度の読み書き・会話が必要。
8.よくある不許可の理由と回避方法
- 納税滞納
- 虚偽申告
- 日本語能力不足
- 婚姻実態の薄さ(偽装結婚の疑い)
対策:早めに法務局や行政書士に相談し、書類不備を防ぐことが重要です。
9.行政書士に依頼するメリット
- 複雑な書類作成をサポート
- 面接準備の指導
- 不許可リスクを最小化
特にオーストラリア人配偶者の場合、出生証明書や婚姻証明書の翻訳・認証が必要になるため、専門家サポートは大きな助けとなります。
10.まとめ|オーストラリア人配偶者が帰化申請を成功させるために
- 日本人配偶者であれば簡易帰化が可能
- 永住ビザを経由せずに帰化できるケースもある
- 日本語力・安定した収入・納税状況が重要
- 早めに専門家に相談することで成功率が上がる
11.Q&A(よくある質問)
Q1:オーストラリア人は二重国籍のまま帰化できますか?
A:日本は二重国籍を認めていないため、帰化時にオーストラリア国籍を離脱する必要があります。
Q2:永住ビザを持っていなくても帰化できますか?
A:可能です。日本人の配偶者は簡易帰化が認められているため、永住を経ずに直接申請できます。
Q3:帰化申請の面接では何を聞かれますか?
A:日本語能力・生活状況・結婚の実態などを確認されます。
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![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |