留学ビザの外国人が家族滞在ビザで帯同できる条件と申請手続き|留学生の家族が日本に住むための完全ガイド

日本で留学する外国人の家族も、日本での生活を希望するケースは多くあります。その場合、家族滞在ビザ(在留資格「家族滞在」)を取得することで、配偶者や子どもが日本に滞在できます。本記事では、留学ビザ保持者の家族が帯同できる条件、申請手続き、注意点、よくある質問まで詳しく解説します。


1. 留学ビザ(在留資格「留学」)とは

留学ビザは、外国人が日本の教育機関(大学、専門学校、日本語学校など)で学ぶことを目的に付与される在留資格です。
留学ビザの特徴は以下の通りです。

  • 在留期間は基本的に6か月〜2年で更新可能
  • 学費や生活費を支払えることが条件
  • アルバイトは週28時間以内で認められる(学期中)

詳細は、公式ページをご覧ください:出入国在留管理庁 – 在留資格「留学」


2. 家族滞在ビザとは

家族滞在ビザは、日本に滞在する外国人の扶養家族(配偶者・子ども)が日本に滞在できる在留資格です。留学ビザ保持者の家族も対象となります。

家族滞在ビザの特徴:

  • 原則として配偶者・子どもが対象
  • 在留期間は留学ビザ保持者の在留期間に合わせて決定
  • 就労は原則認められません(短時間の例外あり)

参考: 出入国在留管理庁|在留資格「家族滞在」


3. 留学ビザ保持者が家族滞在ビザで帯同できる条件

留学ビザ保持者の家族が家族滞在ビザを取得するためには、以下の条件を満たす必要があります。

3-1. 対象となる家族

  • 配偶者(婚姻関係が法的に認められていること)
  • 原則として18歳未満の子ども(実子・養子)
    ※成年の子どもは扶養の必要性という点から審査が厳しくなります。

3-2. 経済的要件

  • 留学ビザ保持者が生活費・家族の生活費を賄える資力があること
  • 具体的には、学費・家賃・生活費を合計した資金を証明する必要があります。
    • 銀行預金残高証明
    • 奨学金証明書
    • 保護者からの仕送り証明

3-3. 居住場所の確保

  • 家族が滞在できる住居が確保されていること
  • アパートやマンションの賃貸契約書、住居証明などを提出

4. 家族滞在ビザの申請手続きと必要書類

4-1. 申請先

  • 日本国内:地方出入国在留管理局

4-2. 必要書類(一般的なケース)

  1. 在留資格変更申請書(法務省指定様式)
  2. パスポート
  3. 在留カード(日本国内の場合)
  4. 申請人と家族の戸籍謄本または出生証明書
  5. 留学ビザ保持者の在学証明書
  6. 経済力の証明(預金残高証明、奨学金証明、仕送り証明)
  7. 住居の証明(賃貸契約書、住居証明)
  8. 写真(縦4cm×横3cm、直近3か月以内)

※提出書類の最新情報は公式サイトを確認してください。


5. 審査でよくある不許可理由と対策

留学ビザ保持者の家族滞在ビザ申請で不許可になるケースは以下の通りです。

不許可理由対策
経済力不足預金残高を増やす、奨学金や仕送り証明を提出
家族関係証明が不十分戸籍謄本や出生証明書の翻訳を準備
住居が確認できない賃貸契約書や住居証明を添付
過去の不法滞在歴事前に入管相談、説明書を添付

6. 家族滞在ビザ取得後の注意点

  1. 在留期間の更新
    • 留学ビザ保持者の在留期間に合わせて更新が必要
  2. 就労制限
  3. 住所変更届
    • 引っ越した場合は14日以内に市区町村と入管に届け出

7. よくあるQ&A

Q1. 留学ビザ保持者の家族は全員家族滞在ビザが必要ですか?

A1. はい。日本に長期滞在する場合、配偶者・子どもは家族滞在ビザを取得する必要があります。短期滞在(観光目的)は適用されません。

Q2. 家族滞在ビザで働けますか?

A2. 原則不可ですが、資格外活動許可を取得すれば週28時間までのアルバイトは可能です。

Q3. 留学ビザが切れる前に家族滞在ビザも切れますか?

A3. はい、家族滞在ビザは留学ビザ保持者の在留期間に依存します。更新時には一緒に手続きが必要です。

Q4. 留学生が奨学金を受けている場合、家族滞在ビザに影響しますか?

A4. 奨学金が十分であれば、経済力の証明として利用可能です。


8. まとめ

  • 留学ビザ保持者の配偶者・子どもは家族滞在ビザで日本に滞在可能
  • 経済力・居住地・家族関係の証明が審査で重要
  • 申請は日本国内または海外の日本大使館・総領事館で可能
  • 更新・資格外活動など取得後の注意点も忘れずに

日本での留学生活を家族と共に充実させるためには、早めの手続きと正確な書類準備が不可欠です。
公式情報を参考に、必要書類を揃えてスムーズな申請を目指しましょう。


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「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法