台湾人配偶者が日本で永住権を取得する条件|配偶者ビザから永住申請までの流れ

はじめに

台湾人と結婚し、日本で共に生活している場合、多くの方が将来的に「永住権(永住許可)」を目指します。永住権を取得すれば、在留期間の更新が不要になり、日本で安定して生活・就労できる大きなメリットがあります。
この記事では、台湾人配偶者が日本で永住権を取得するための条件配偶者ビザから永住申請までの流れを、わかりやすく解説します。


1. 台湾人配偶者が永住権を取得するメリット

  • 在留期間の更新が不要
  • 就労制限なし(業種・職種を問わず就労可能)
  • 住宅ローンやクレジット審査で有利になることが多い
  • 日本での社会的信用度が向上

2. 永住権取得の基本条件(台湾人配偶者の場合)

日本人の配偶者等ビザを持つ台湾人の場合、一般的な外国人の永住条件よりも短い在留期間で申請が可能です。

(1)婚姻期間・在留期間の条件

  • 婚姻してから3年以上経過し、かつ日本に1年以上継続して在留していること
    または
  • 結婚後から日本に3年以上継続して在留していること

※婚姻期間には、海外での同居期間も含まれる場合があります。

(2)生計要件

  • 安定した収入があり、生活保護を受けずに暮らしていること
  • 配偶者(日本人)の収入で要件を満たすことも可能

(3)素行要件

  • 税金(所得税・住民税)や社会保険料を滞納していないこと
  • 犯罪歴がないこと(軽微な交通違反も注意)

3. 配偶者ビザから永住申請までの流れ

ステップ1:必要書類の準備

  • 永住許可申請書(入管庁様式)
  • 写真(縦4cm×横3cm)
  • パスポート・在留カード
  • 日本人配偶者の戸籍謄本
  • 住民票
  • 課税証明書・納税証明書(過去3年分)
  • 在職証明書・源泉徴収票
  • 理由書(任意だが提出推奨)

ステップ2:入管への申請

  • 管轄の地方出入国在留管理局に申請
  • 申請手数料:8,000円(許可時に収入印紙で納付)

ステップ3:審査期間

  • 4〜8か月程度(混雑状況により変動)

ステップ4:許可後の手続き

  • 永住者として新しい在留カードが発行
  • 在留期間は「無期限」に

4. 永住権申請の注意点(不許可になりやすい事例)

  • 結婚して間もない場合(婚姻の安定性が疑われる)
  • 税金や保険料の未納がある場合
  • 日本での就労実績がほとんどない場合
  • 虚偽書類や不正な在留履歴がある場合

5. 台湾人配偶者の永住申請に関するQ&A

Q1. 結婚してからまだ2年ですが、永住申請できますか?
A. 原則はできませんが、日本での婚姻生活が3年以上あるか、または日本で3年以上在留している必要があります。

Q2. 台湾での同居期間はカウントされますか?
A. 婚姻期間としてはカウントされますが、日本在留期間の要件は別途満たす必要があります。

Q3. 無職でも永住申請できますか?
A. 日本人配偶者に安定収入があれば可能ですが、家計全体の安定性を示す必要があります。


6. まとめ

台湾人配偶者の永住権取得は、婚姻期間・在留期間・生計要件・素行要件を満たすことで可能になります。配偶者ビザから永住への切り替えは、在留の安定化・生活基盤の確立に大きく役立ちます。
申請準備は時間がかかるため、早めに税金・保険料の納付状況を確認し、必要書類を揃えておくことが成功のカギです。


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「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法