芸術ビザで家族を日本に呼べる?帯同の在留資格と手続き完全ガイド

はじめに

芸術活動を目的に日本で滞在する「芸術ビザ」(在留資格「芸術」)を取得している方の中には、家族を日本に帯同させたいと考える方も多いでしょう。しかし、芸術ビザ自体には「家族帯同」が自動的に認められるわけではありません。この記事では、芸術ビザ保持者が家族を日本に呼ぶための方法や手続き、必要な在留資格についてわかりやすく解説します。


1. 芸術ビザ(在留資格「芸術」)とは?

芸術ビザは、音楽家、画家、作家、演劇関係者などの芸術活動を目的に日本で活動する外国人に与えられる在留資格です。
この在留資格は、基本的に単独での活動を想定しているため、家族帯同には別の手続きが必要となります。


2. 芸術ビザで家族を呼ぶことはできるのか?

芸術ビザ保持者が日本に家族を呼ぶ場合、家族は原則として「家族滞在」の在留資格を申請します。

家族滞在ビザとは?

家族滞在ビザは、日本に中長期滞在している就労者や留学生などの扶養家族が、日本で生活するために必要な在留資格です。
家族滞在ビザを取得することで、配偶者や子どもが日本で合法的に生活できます。


3. 家族滞在ビザの対象者

  • 配偶者(夫または妻)
  • 原則18歳未満の子ども(扶養家族)

※ 両親や兄弟姉妹などは基本的に対象外です。


4. 家族滞在ビザ申請の条件とポイント

1) 芸術ビザ保持者の安定した収入証明

家族の生活を安定的に支えられることを証明する必要があります。具体的には、納税証明書や給与明細、銀行残高証明などが求められます。

2) 住居の確保

家族全員が快適に生活できる住居があることも重要です。

3) 在留期間の確認

家族滞在ビザは、主たる在留者の在留期間に準じます。


5. 家族滞在ビザの申請方法

必要書類(一例)

  • 申請書
  • 芸術ビザ保持者の在留カードコピー
  • 収入証明(課税証明書、給与明細等)
  • 住居証明(賃貸契約書など)
  • 家族の戸籍謄本や結婚証明書、出生証明書など関係を証明する書類

申請窓口

  • 出入国在留管理庁(入国管理局)

6. 申請の流れと注意点

  1. 必要書類を準備
  2. 最寄りの入国管理局へ申請
  3. 審査期間は約1~3か月(ケースによる)
  4. 許可後、家族は日本へ入国可能に

注意点

  • 家族滞在ビザでは原則として就労はできません(就労許可申請を別途行う必要あり)
  • 在留資格変更申請となるケースもあるため、状況に応じて専門家への相談をおすすめします。

7. まとめ

芸術ビザ保持者が家族を日本に呼ぶ場合は、「家族滞在」の在留資格申請が必要です。安定した収入や住居の証明などが求められるため、準備を入念に行いましょう。申請手続きは出入国在留管理庁で行い、審査には時間がかかるため早めの申請が重要です。


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「記事監修」
加納行政書士事務所
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代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法