技術・人文知識・国際業務ビザの家族帯同|配偶者・子どもと一緒に日本で暮らすための条件と手続き
技術・人文知識・国際業務ビザ(以下、技術ビザ)を持つ外国人が、配偶者や子どもと一緒に日本で暮らすには、「家族滞在ビザ」を取得する必要があります。しかし、このビザには収入や住居の条件があり、事前にしっかりと準備しておかないと、不許可になるケースも少なくありません。
本記事では、家族帯同を成功させるための条件・手続き・注意点を、専門家の視点からわかりやすく解説します。
目次
家族滞在ビザとは?
家族滞在ビザ(在留資格「家族滞在」)は、日本で就労する外国人が配偶者や子どもを日本に呼び寄せるための在留資格です。
帯同者は原則として就労不可ですが、資格外活動許可を得れば、パートタイムの仕事が可能になります(例:週28時間以内)。
帯同できる家族の範囲
家族滞在ビザで帯同できるのは、以下の家族に限られます:
家族の種類 | 対象 | ビザ対象可否 |
---|---|---|
配偶者 | 法律上の婚姻関係があること(事実婚不可) | ○ |
子ども | 実子・養子(16歳未満が望ましい) | ○ |
親、兄弟姉妹 | × | ✕ |
※内縁関係・婚約者・扶養が必要な親族は対象外です。
家族滞在ビザの主な取得条件
家族滞在ビザを取得するには、次のような条件が求められます:
1. 主たる在留資格者(ビザ保持者)が適法に在留していること
- 有効な在留資格「技術・人文知識・国際業務」を持ち、継続して活動していること
2. 安定的な収入があること(生計維持能力)
- 年収の目安:300万円以上が安全ライン(配偶者+子ども1人の場合)
- 雇用契約書や課税証明書等で証明
3. 十分な居住スペースがあること
- 家族全員が生活できる広さの住宅(1LDK以上が望ましい)
- 賃貸契約書の提出が必要
4. 真実の婚姻関係・親子関係が証明できること
- 結婚証明書、出生証明書(公的なもの)、翻訳が必要
申請に必要な書類一覧
種別 | 提出書類 |
---|---|
技術ビザ保持者 | 在留カードコピー、雇用契約書、住民票、課税証明書 |
配偶者・子ども | パスポート、戸籍や出生証明書、顔写真(縦4cm×横3cm) |
共通 | 住居に関する書類、理由書、身元保証書、申請書類一式(入管指定様式) |
書類は原則日本語訳付きで提出します。
審査で重視されるポイント
入国管理局がチェックする主なポイント:
- 主たる在留資格者の安定収入の有無
- 家族との実態的な関係性
- 扶養可能な経済力と生活状況
- 過去の在留状況や違反歴
よくある不許可理由と対策
不許可理由 | 対策 |
---|---|
収入が不安定 | 給与明細や雇用証明を補強資料に |
狭すぎる住居 | 引っ越ししてから再申請する |
結婚・親子関係が不明確 | 公的証明書+写真など補足資料で証明 |
家族滞在ビザの期間と更新
技術ビザの期間 | 家族滞在ビザの期間 |
---|---|
1年・3年・5年 | 同等の期間が付与されるのが一般的 |
更新時も収入や住居状況の確認が行われます。更新手続きは期限の3ヶ月前から可能です。
まとめ
技術ビザで日本に在留する外国人が配偶者や子どもを帯同するには、「家族滞在ビザ」の取得が必要です。
収入や住居、婚姻関係の証明が重要なポイントとなるため、早めの準備と正確な書類の提出が不可欠です。
ビザ申請の不安がある方は、行政書士などの専門家に相談するのが安心です。
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![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |