【徹底比較】介護ビザと特定技能(介護)の違いとは?|外国人が日本で介護職に就くために知るべき制度

はじめに

日本の介護現場では、深刻な人手不足を背景に、外国人材の受け入れが拡大しています。外国人が日本で介護職に就くには、主に**「介護ビザ」「特定技能(介護)」**という2つの在留資格があります。

この記事では、両者の違い・取得要件・就労範囲・永住への道筋などを比較し、どちらが自分や雇用主に適しているのかを解説します。


1. 介護ビザとは?

介護ビザ(在留資格「介護」)は、介護福祉士の国家資格を取得した外国人が、日本で介護職に従事するための在留資格です。

主な特徴

  • 国家資格「介護福祉士」が必要
  • 就労の制限がなく、施設・訪問介護など幅広く可能
  • 在留期間は最大5年更新で、更新可能
  • 永住申請の要件にカウントされやすい

詳しくはこちら:介護ビザ(在留資格「介護」)とは?取得要件・必要書類・就労範囲を徹底解説!


2. 特定技能(介護)とは?

特定技能1号(介護)は、2019年に創設された制度で、即戦力となる外国人材を対象に、日本の介護現場での就労を可能にする制度です。

主な特徴

  • 国家資格は不要(ただし、一定の技能と日本語能力が必要)
  • 技能評価試験と日本語試験の合格が条件
  • 在留期間は最長5年(更新可だが永住・家族帯同不可)
  • 受入れ機関が支援計画を作成・実施する必要あり

3. 介護ビザと特定技能(介護)の違いを比較表で解説

比較項目介護ビザ特定技能(介護)
必要資格介護福祉士国家資格技能評価試験+日本語試験合格
在留期間最長5年更新可能(制限なし)最大5年(延長不可)
就労範囲幅広い(夜勤も可)限定的(夜勤は不可)
家族帯同可能(条件あり)不可
永住申請との関係対象期間にカウント原則不可(永住申請に不利)
支援体制の義務なしあり(支援計画の提出と履行が必要)
雇用契約の要件基本的に通常の労働契約指定形式でフルタイム雇用が原則

4. どちらを選ぶべき?|雇用主・外国人それぞれの視点

【外国人の場合】

  • 将来永住を目指すなら介護ビザ
  • 早期就労を目指すなら特定技能(介護)も選択肢

【雇用主の場合】

  • 長期雇用・戦力化を重視するなら介護ビザ
  • 人手不足解消の即戦力が欲しいなら特定技能

5. 永住や家族帯同の観点から見る重要な違い

観点介護ビザ特定技能(介護)
永住申請条件を満たせば可能原則対象外
家族帯同配偶者・子どもを帯同可能帯同不可
在留資格変更他の就労ビザへの変更が比較的容易限定的

6. よくある質問(FAQ)

Q1. 特定技能から介護ビザに変更できますか?
→ はい。介護福祉士の資格を取得すれば、「介護」への在留資格変更は可能です。

Q2. 特定技能で夜勤はできますか?
→ できません。特定技能1号の介護では夜勤業務は認められていません。

Q3. 介護ビザの取得までに何年かかりますか?
→ 介護福祉士養成校で2〜4年学ぶことが一般的です。


7. まとめ

ポイントまとめ
  • 介護ビザは国家資格取得者が対象。長期就労・永住・家族帯同も可能。
  • **特定技能(介護)**は即戦力向け。資格不要だが在留期間に上限あり。
  • 将来のキャリアプランによって適切な制度を選ぶことが重要。

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「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法