永住権は、どんな場合に取り消されますか？

１，離婚や転職したら、永住権は取り消されますか？
２，どんな場合に永住権は取り消されますか？

１，離婚や転職したら、永住権は取り消されますか？

　永住権を取得するためには、永住許可要件を充足する必要がありますが、永住権を取得した後に離婚や転職といった事情の変更が生じても、一旦取得した永住権が直ちに取り消されるということはありません。これに対し、配偶者ビザや就労ビザでは、婚姻関係の継続やビザで許容された仕事の継続が更新の要件となります。配偶者ビザは離婚や死別した場合は更新できません。また、就労ビザは失職した場合は更新できません。このように、永住権は強力な在留資格なので、取得するメリットは大きいと考えられます。

２，どんな場合に永住権は取り消されますか？

①重大犯罪や麻薬、覚せい剤、売春等の罪を犯し、刑罰に処せられた場合には永住権は取り消されます。

②虚偽申請や偽造書類で永住申請その他のビザの申請を行い、過去に不正な手段で在留資格を取得していたことが判明した場合は、永住権は取り消されます。

③再入国許可（みなし再入国許可を含む）を取得せずに出国し、出国期間が1年を超過した場合は、永住権は失効してしまいます。みなし再入国許可とは、1年以内であれば再入国許可を取得しなくても再入国が認められる制度です。1年以内に再入国した場合は保持する在留資格は失効しません。