興行ビザとは、どんなビザでしょうか？

１，興行ビザとは、どんなビザでしょうか？
２，興行とは具体的にどんな活動でしょうか？
３，興行ビザで外国人を招聘する場合の手続きはどうなりますか？

１，興行ビザとは、どんなビザでしょうか？

　興行ビザとは在留資格「興行」のことで、外国籍の方が日本で興行を行う場合に必要とされるビザのことです。興行とは「特定の施設において、公衆に対して映画、演劇、スポーツ、演芸又は見世物を見せ、または聞かせる」こと、と定義されます。

２，興行とは具体的にどんな活動でしょうか？

　興行者が報酬を得て日本で興行活動を行う場合に、興行ビザが必要となります。興行者とは、例えばミュージシャン、俳優、モデル、ダンサー、プロスポーツ選手などが挙げられます。そして、興行活動とは日本国内でのコンサートの開催、テレビやイベントへの出演、映画撮影、レコーディング、宣伝活動、賞金大会の出場、試合などを報酬を得て行う場合を意味します。

　　また、興行活動に付随する活動を行う外国人も興行ビザを取得する必要があります。例えば、コンサートの音響や演出スタッフ、映画の演出家や撮影スタッフ、ミュージシャンや俳優のマネージャー、ダンスの振付師、スポーツトレーナー、など興行活動に同行するスタッフも興行ビザを取得する必要があります。

３，興行ビザで外国人を招聘する場合の手続きはどうなりますか？

（１）興行ビザ申請に必要な資料の例

　興行ビザで外国人を日本に招聘する場合、在留資格認定証明書交付申請をします。申請に必要な書類は、活動予定の期間や活動内容、申請人個々人の状況によって異なってきます。あくまで１例として次のような資料を提出する必要があります。

・申請人の経歴書

・活動に係る経歴を証明する書類

・契約機関の登記事項証明書

・契約機関の決算書の写し

・契約機関の営業許可書の写し

・活動する施設の図面

・活動する施設の写真（客席、控室、外観など）

・興行活動に係る契約書の写し

・予定する興行内容の具体的な内容、期間、報酬等を証明する文書

・その他書類（入管に指示された書類）

（２）興行ビザ申請に必要な事前準備

　興行ビザ申請においては、（１）の必要書類を提出するにあたって、事前の準備が必要となります。コンサート等の開催施設確保や活動期間等の計画は、ビザを取得してから確保するのではなく、ビザを申請する前に仮契約等の形で確保しておく必要があります。例えば、開催施設の選定や仮契約、来日スケジュールや滞在場所の予定の決定、主催者に関する事項、招聘元（呼び寄せる個人や団体）の決定、開催資金の確保、契約の締結といった事項はあらかじめ決定し、これらの事項に関する書類を作成する必要があります。

（３）在留資格認定書交付申請

　申請は招聘人又は申請取次人（行政書士又は弁護士）に認められていますので、これらの者が申請書類一式を入管に提出して申請します。