留学ビザの資格外活動許可の要件とは?アルバイトの時間制限・申請方法・注意点を行政書士が徹底解説
外国人留学生が日本でアルバイトをする場合、在留資格「留学」だけでは働くことはできません。
報酬を得る活動を行うには、入管から資格外活動許可を取得する必要があります。
しかし、実務では次のような疑問を持つ留学生や企業が多いです。
- 留学生はどのような条件で資格外活動許可を取得できるのか
- アルバイトは何時間まで働けるのか
- 禁止されている仕事は何か
- 企業が雇用する場合の注意点は何か
この記事では、出入国在留管理庁の公開情報をもとに、留学ビザの資格外活動許可の要件・申請方法・注意点を行政書士の視点で詳しく解説します。
留学生本人だけでなく、外国人留学生を雇用する企業担当者にも役立つ内容となっています。
目次
資格外活動許可とは
資格外活動許可とは、現在の在留資格で認められていない収入を伴う活動を行うための許可です。
例えば、在留資格「留学」は日本で教育を受けることを目的とする資格であり、原則として就労は認められていません。
そのため、留学生がアルバイトをする場合には、入管から資格外活動許可を取得する必要があります。
資格外活動許可の根拠は、出入国管理及び難民認定法第19条第2項です。
留学ビザの資格外活動許可の要件
留学生が資格外活動許可を受けるためには、主に次の条件を満たす必要があります。
① 在留資格「留学」で適法に在留していること
まず前提として、申請者が以下のような教育機関に在籍している必要があります。
- 大学
- 大学院
- 短期大学
- 専門学校
- 日本語学校
- 高等専門学校など
そして、正規の学生として在学していることが求められます。
また、在留資格「留学」の在留期間が有効であることも必要です。
② 学業に支障がないこと
留学生の本来の目的は学業です。
そのため、資格外活動許可は
- 学業を阻害しない範囲
- 教育機関の出席状況が良好
- 学業継続が可能
と判断される場合に許可されます。
例えば以下のような場合は許可が出ないことがあります。
- 出席率が低い
- 成績不良
- 学校から問題が指摘されている
実務上、出席率80%以上が望ましいとされています。
③ 就労時間の上限を守ること
留学生のアルバイトは、次の時間制限があります。
通常期間
週28時間以内
長期休暇期間(夏休みなど)
- 1日8時間以内
- 週40時間以内
この時間制限は、すべてのアルバイトを合算した時間で計算されます。
例えば、
- コンビニ 15時間
- 居酒屋 13時間
の場合は合計28時間となり、これ以上働くことはできません。
④ 禁止されている業種で働かないこと
留学生は、以下のような業種で働くことは禁止されています。
風俗営業関係
- キャバクラ
- スナック
- ホストクラブ
- パチンコ店
- 麻雀店
- ラブホテル
- 性風俗関連営業
重要なのは、接客以外の業務も禁止されることです。
例えば
- 皿洗い
- 清掃
- 厨房
であっても、風俗営業の店舗で働くことは認められません。
資格外活動許可の種類
資格外活動許可には主に2種類あります。
包括許可(アルバイト)
留学生がアルバイトをする場合の一般的な許可です。
特徴
- 週28時間以内
- アルバイト先の制限なし(風俗営業除く)
- 在留カード裏面に許可が記載される
多くの留学生が取得している許可です。
個別許可(インターンなど)
特定の活動に対して許可されるものです。
例えば
- 報酬ありインターンシップ
- 研究活動
- 特定プロジェクト
などが該当します。
大学の授業や研究と関連する場合などは、28時間を超える活動が認められる場合もあります。
資格外活動許可の申請方法
資格外活動許可は以下の方法で申請できます。
① 空港で申請(新規入国時)
留学生が日本に入国する際、空港で申請することができます。
この方法が最も一般的です。
② 入管で申請
日本入国後でも、以下の場所で申請可能です。
- 地方出入国在留管理局
- 出張所
申請は無料です。
必要書類
一般的な必要書類
- 資格外活動許可申請書
- 在留カード
- パスポート
- 学生証または在学証明書
審査期間は通常2週間〜2か月程度です。
資格外活動許可違反のリスク
留学生がルールに違反すると重大な結果になる可能性があります。
留学生のリスク
例えば次のような行為です。
- 週28時間以上働く
- 無許可でアルバイト
- 禁止業種で働く
この場合
- 在留資格取消し
- 強制退去
- 刑事罰
などの可能性があります。
企業のリスク
企業側にも大きな責任があります。
資格外活動許可のない留学生を働かせた場合、
不法就労助長罪
となる可能性があります。
罰則
- 3年以下の懲役
- 300万円以下の罰金
です。
留学生を雇用する企業のチェックポイント
企業が留学生を雇う場合は、次の点を必ず確認してください。
① 在留資格
在留カード
「留学」
② 資格外活動許可
在留カード裏面
「原則週28時間以内」
③ 労働時間管理
掛け持ちアルバイトの可能性を確認する必要があります。
④ 禁止業種ではないか
風俗営業の店舗では雇用できません。
Q&A(よくある質問)
Q1 留学ビザだけでアルバイトはできますか?
できません。
在留資格「留学」は就労を目的とした資格ではないため、資格外活動許可が必要です。
Q2 留学生は週28時間以上働けますか?
通常期間は働けません。
ただし、学校が定める長期休暇期間は
- 1日8時間
- 週40時間
まで可能です。
Q3 複数のアルバイトをしてもいいですか?
可能です。
ただし、合計28時間以内である必要があります。
Q4 風俗店で皿洗いなら働けますか?
働けません。
風俗営業の店舗では、どの業務でも就労禁止です。
Q5 資格外活動許可はいつまで有効ですか?
通常は在留期間の満了日まで有効です。
在留資格更新を行う場合は、資格外活動許可も継続されます。
まとめ
留学ビザの資格外活動許可のポイントをまとめます。
- 留学生は原則として就労できない
- アルバイトには資格外活動許可が必要
- 労働時間は週28時間以内
- 長期休暇中は週40時間まで可能
- 風俗営業でのアルバイトは禁止
- 違反すると強制退去や刑事罰の可能性
外国人留学生のアルバイトは、日本の人手不足対策としても重要ですが、入管法のルールを正しく理解することが不可欠です。
企業が留学生を雇用する場合は
- 在留資格
- 資格外活動許可
- 労働時間管理
を必ず確認しましょう。
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参考リンク
![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |
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