経営管理ビザ(在留資格「経営・管理」)の資本金は融資を受けても大丈夫?融資・借入による資金調達の可否と審査ポイントを行政書士が徹底解説
日本で会社を設立して経営者として活動する外国人が取得する在留資格が**経営管理ビザ(在留資格「経営・管理」)**です。
このビザを検討している方から、よく次のような質問を受けます。
- 資本金は自己資金でないといけないの?
- 銀行や家族からの借入(融資)でも大丈夫?
- 入管では資金の出所をどこまで確認するの?
結論から言うと、融資や借入による資金でも原則として問題ありません。
ただし、入管では資金の出所と資金の流れを厳しく審査します。
この記事では、出入国在留管理庁の資料を参考にしながら、
- 経営管理ビザの資本金要件
- 融資による資本金が認められる条件
- 不許可になりやすいケース
- 実務上の資金証明の方法
について、行政書士の実務視点で詳しく解説します。
参考
- 出入国在留管理庁
目次
経営管理ビザとは
**経営管理ビザ(在留資格「経営・管理」)**とは、外国人が日本で会社を設立して経営したり、企業の管理職として経営に関与する場合に取得する在留資格です。
主な活動内容は次のとおりです。
- 会社の経営者(代表取締役など)
- 会社の管理職(取締役・部長など)
- 日本での事業の管理
つまり、外国人起業家のためのビザとも言える制度です。
経営管理ビザの資本金要件
現在の制度では、事業規模を示す重要な要素として**資本金(または出資額)**が審査されます。
制度改正により、次のような要件が設けられています。
主な要件
- 資本金または出資の総額が3,000万円以上
- 常勤職員の雇用
- N2以上の日本語能力
- 関連分野の収支以上の学歴又は3年以上の実務経歴
- 事業所の確保
- 事業の継続性・安定性
入管の説明では、法人の場合は資本金(払込資本)で判断されるとされています。
また、資本金だけでなく
- 事業所
- 事業計画
- 事業の継続性
なども審査対象になります。
経営管理ビザの資本金は融資でも大丈夫?
結論:融資・借入でも可能
経営管理ビザの資本金について、融資や借入金でも問題ありません。
ただし、入管が重視するのは次の2点です。
- 資金の出所が明確であること
- 実際に事業に投資されていること
つまり、
「合法的に取得した資金であること」と
「見せ金ではないこと」
を証明する必要があります。
実際に、申請時には次のような資料の提出が求められます。
- 銀行送金証明
- 通帳のコピー
- 借入契約書
- 出資契約書
などです。
なぜ資金の出所が重要なのか
入管が資金の出所を重視する理由は、次の3つです。
① 見せ金防止
過去には
- 一時的にお金を借りて資本金を入金
- 登記後に返金
という見せ金スキームが多く存在しました。
そのため現在は、資金の流れが非常に厳しく審査されます。
② マネーロンダリング防止
海外からの資金移動がある場合、
- 犯罪資金
- 脱税資金
でないことを確認する必要があります。
③ 事業の継続性確認
借入の場合でも
- 返済計画
- 事業収益
が合理的である必要があります。
融資による資金調達の主なパターン
経営管理ビザでは、次のような資金調達方法が実務上よく利用されます。
① 自己資金
最も審査が通りやすい方法です。
証明資料
- 預金通帳
- 給与明細
- 貯蓄履歴
② 親族からの借入
実務上よくあるケースです。
必要書類
- 金銭消費貸借契約書
- 送金記録
- 親族の資金証明
③ 銀行融資
日本の金融機関からの融資も可能です。
ただし、実務では
- 外国人の新規起業
- ビザ未取得
という理由で審査が厳しいことがあります。
④ 共同出資
複数の出資者で資本金を準備する方法です。
この場合
- 出資契約
- 株式割合
を明確にします。
融資資金で不許可になりやすいケース
次のような場合は、不許可になる可能性があります。
① 見せ金
例
- 登記後に資金を返却
- 短期借入のみ
② 資金の出所が説明できない
例
- 大量の現金
- 不明確な海外送金
③ 返済能力がない
借入の場合は
- 返済計画
- 事業利益
も審査されます。
資金の出所証明の方法
経営管理ビザの申請では、次の資料がよく使用されます。
主な証明資料
- 銀行通帳コピー
- 海外送金証明
- 金銭消費貸借契約書
- 贈与契約書
- 給与明細
- 確定申告書
入管は**資金の流れ(フロー)**を確認するため、
- いつ
- どこから
- どの口座へ
資金が移動したかを確認します。
経営管理ビザ申請で重要なポイント
資本金以上に重要なのが、事業の実態と継続性です。
審査で重視されるポイントは次のとおりです。
① 実際の事業所
- バーチャルオフィスは原則不可
② 事業計画
- 売上予測
- 市場分析
③ 会社の運営体制
- 従業員
- 取引先
Q&A(よくある質問)
Q1 資本金は全額自己資金でないとダメ?
いいえ。
借入や融資でも問題ありません。
ただし、
- 出所証明
- 契約書
などが必要です。
Q2 親から借りたお金でも大丈夫?
問題ありません。
ただし
- 贈与か借入か
- 契約書
を明確にしましょう。
Q3 海外から送金した資金でも大丈夫?
可能です。
ただし
- 送金証明
- 外貨規制
に注意してください。
Q4 会社の資本金を後で引き出してもいい?
原則として問題ありませんが、
見せ金と疑われると更新で不利になる可能性があります。
まとめ
経営管理ビザの資本金についてまとめます。
融資の可否
融資・借入でも問題ない
重要ポイント
- 資金の出所を証明できること
- 見せ金ではないこと
- 返済計画が合理的であること
つまり、
「合法的に調達された資金で、実際に事業に使われているか」
が審査のポイントです。
経営管理ビザでは資本金の金額だけでなく
- 事業計画
- 事業所
- 事業の継続性
など総合的に判断されます。
そのため、資金調達の方法についても専門家と相談しながら準備することが重要です。
経営管理ビザの申請は
- 会社設立
- 資本金証明
- 事業計画
など複雑なポイントが多く、専門家によるサポートが成功率を大きく左右します。
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参考リンク
![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |
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