留学ビザの留学生が卒業後も日本に残る方法完全ガイド|卒業後の在留資格・就職・Q&A
目次
1.はじめに:留学ビザの原則と卒業後の変更義務
大学・専門学校・日本語学校などでの外国人留学生は、在留資格「留学」のもとで日本に滞在しています。この資格は「学業を行う目的」で付与されており、卒業・修了後は原則としてその資格が無効になります。したがって、日本に残るには在留資格を変更しなければなりません。
2.卒業後に日本に残る方法一覧
卒業後に日本に残る代表的な方法は、目的別に以下の通りです
| 方法 | 在留資格 | 滞在可能期間 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 就職する | 就労ビザ(例:技術・人文知識・国際業務) | 1~5年(更新可) | 安定した就労・長期滞在 |
| 就職活動をする | 特定活動(継続就職活動) | 6か月 + 更新×1回=最大1年 | 就活・アルバイト可 |
| 起業する | 特定活動(起業) / 経営・管理 | 最大2年 / 5年更新可 | 起業・事業経営 |
| 進学 | 在留資格「留学」継続 | 在学期間 | 次の学位取得 |
| 家族滞在 | 家族滞在 | 配偶者・親と同居 | 配偶者の滞在に合わせて滞在 |
3.就職する:在留資格「就労ビザ」への変更
代表的な就労ビザの種類と特徴
1)技術・人文知識・国際業務ビザ(通称:技人国)
多くの留学生が取得する就労系ビザで、主に以下の職種で使用されます
- IT・システムエンジニア
- 人事・経理・企画などのビジネス職
- 通訳・翻訳・国際業務
ポイント:
- 学歴・学んだ内容と仕事内容の関連性が重要
- 初回在留期間は1~3年程度
- 更新や永住申請へとつなげることが可能
2)高度専門職ビザ
大学院卒業者や専門性の高い人材向けのビザで、ポイント制により評価されます。
メリット:
- 永住申請が通常より早く可能
- 配偶者の就労が許可されるケースあり
3)特定技能ビザ
特定分野(例:介護・宿泊・外食・製造など)の人手不足を補うためのビザで、専門性は問われるものの学歴不要のケースもあります。
就労ビザへの切替条件(一般例)
- 正式な就職内定がある
- 仕事内容と学歴の関連性を説明できる
- 会社側も必要書類(登記簿謄本、決算書等)を用意できる
※就労ビザ申請は、卒業後に行っても可能ですが、在留資格の空白ができないように計画的に行うことが重要です。
4.就職活動を続ける:在留資格「特定活動(継続就職活動)」
特定活動(就職活動)って何?
在留資格「特定活動(就職活動)」は、大学・専門学校等を卒業した留学生が卒業後も日本で就職活動を継続するための制度です。
ポイント:
- 通常6か月間の在留が認められ、条件により**1回更新(合計1年)**可能
- 在留中は**アルバイト(週28時間以内)**は許可可(資格外活動許可が必要)
- 就職活動の実績や生活資金の裏付け(銀行残高証明等)が必要
申請条件のポイント
- 卒業した正規課程(大学・大学院・専門学校など)を修了していること
- 卒業前から就職活動を継続していることの証明
- 学校からの推薦状
- 生活費支弁の証明(預金通帳など)
※研究生や聴講生、特定の短期留学生は対象とならない場合があります。
申請手続きの流れ(基本)
- 必要書類を準備
- 入管局へ在留資格変更許可申請
- 許可が下りたら「特定活動」在留カードへ変更
5.進学・経営・家族滞在など他の方法
進学する
大学院や別の専門学校に進学する場合、**在留資格「留学」**を継続できます。卒業予定証明・入学許可証など必要です。
起業する
企業・事業を起こす場合、在留資格「特定活動(起業)」または「経営・管理」ビザを目指せます。
※要件は資本金・事業計画・雇用などが厳格です。
家族滞在
日本人配偶者や永住者の家族と同居する場合、**在留資格「家族滞在」**に変更可能です。
※婚姻関係の証明や経済的な支弁能力が必要。
6.卒業後の在留資格変更の注意点
× 留学ビザのまま滞在し続けることは不可
卒業日を過ぎると「留学」資格は事実上無効になります。
そのまま就職活動やアルバイトを続けると在留資格取消のリスクがあります。
期間に余裕をもって申請
- 卒業前から準備し、ビザ申請の資料をまとめる
- 内定がある場合は卒業前申請も可能
- 特定活動の場合は在学中から計画を立てる
生活費や滞在計画の整理
就職活動中の生活費は自分で負担できる証明が求められるため、預金通帳の写しや計画書の準備が重要です。
7.永住権・定住者への道(長期的な視点)
卒業後すぐに永住権を目指すのは難しいですが、**就労ビザで一定年数(通常10年程度、場合により短縮要件あり)**の日本滞在・安定収入があれば、永住許可申請が可能です。
ポイント:
- 安定した職歴・税金・年金加入実績
- 日本社会との深い関係性
- 良好な在留歴
8.よくある質問(Q&A)
Q1:卒業後すぐに就労ビザは申請できますか?
A1: 可能です。内定を得た企業と必要書類を揃えて卒業前でも申請できます。但し在留資格が変わるタイミングの調整には注意が必要です。
Q2:特定活動中にアルバイトできますか?
A2: はい。ただし、資格外活動許可を別途申請し、週28時間以内の制限内で行う必要があります。
Q3:留学期間が残っているのに就職活動できますか?
A3: 卒業前から行っていれば、特定活動申請につなげる条件となります。卒業後は「留学」の目的がなくなるため、変更が必要です。
9.まとめ
留学生が卒業後も日本に残るには、適切な在留資格の変更が必須です。
目的に応じて以下のルートがあります
- 正社員として働く → 就労ビザ
- 就職活動を続ける → 特定活動(継続就職)
- 進学 → 留学資格継続
- 起業 → 特定活動 / 経営・管理
- 配偶者との同居 → 家族滞在
それぞれ申請条件や必要書類が異なるため、大学の国際センターや行政書士等の専門家へ早めに相談・準備することが成功の鍵です。
関連記事・参考リンク
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参考リンク
- 出入国在留管理庁|在留資格の取消手続(入管法第22条の4)
- 出入国在留管理庁|大学等を卒業後就職活動のための滞在をご希望のみなさまへ
- 出入国在留管理庁|大学を卒業後大学院へ進学する留学生等の在留資格について
- 出入国在留管理庁|在留資格「留学」
![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |
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