留学生が卒業後に帰国する際の完全ガイド|必要手続きと注意点

日本で学んだ留学生の多くは、卒業後に母国へ帰国します。しかし、その際に必要な手続きや注意点を把握しないと、余計なトラブル(不法滞在・在留資格問題・損失)が発生するリスクがあります。
この記事では、卒業後の帰国までの手続きを丁寧・段階的に解説します。


1. 留学ビザ(在留資格「留学」)とは?

在留資格「留学」は、日本で教育機関への在学・学修を目的とする外国人に与えられる資格です。これは 学業を行っていることが主目的 であり、アルバイト等は原則的に制限されています。


2. 卒業と在留資格の関係

卒業=自動的に在留資格が無効ではないが…

在留資格「留学」は、あくまで 教育機関に在籍して学修していることが前提 です。
そのため、卒業や修了後は 在留資格としての「留学」の活動目的が終了 するため、原則的に日本に滞在する資格がなくなります。


3. 卒業後に帰国する場合の在留資格・出国手続き

3-1. まず確認すべきこと

卒業後に日本から帰国する場合:

  • 在留資格「留学」は 滞在目的が終了するため帰国する月までの滞在とみなす
  • ビザの残期間が残っていても 卒業と同時に活動が終了するため、在留資格を活用できない
  • 辞めた後は帰国準備を進め、帰国日を決める必要がある

3-2. 出国前の届出(出入国在留管理局)

卒業して帰国する場合、学校側・本人が次の届出を行います:

所属機関に関する届出(離脱届)

  • 卒業後14日以内に 活動機関に関する届出(離脱) を提出
  • 出入国在留管理局・オンライン・郵送などで提出可能
  • 正確な届出をしないと、不法滞在となる可能性あり

参考
所属機関に関する届出について(公式ガイド)
https://www.moj.go.jp/isa/applications/guide/shozokunikansuru.html


4. 出国時に必要な手続き

4-1. 在留カードの返納

卒業後、帰国便に搭乗する際:

  • 入国審査官へ 在留カードを返納
  • 再入国許可等を受けている場合は返納不要ですが、通常の卒業帰国時は返却が必要です。

4-2. 再入国許可(必要に応じて)

留学中に短期帰国し、再度日本に戻る予定 がある場合:

  • 1 年以内なら「みなし再入国許可」制度で手続き不要
  • 1 年を超える場合は「再入国許可」を事前に取得

5. 市役所・自治体での手続き

卒業後帰国する際は、以下の市役所での 生活関連手続き を忘れずに行いましょう:

5-1. 転出届(帰国前)

帰国前に居住地の市区町村役場で 転出届を提出
これにより、国民健康保険や年金の資格喪失につながります。


5-2. 国民健康保険・国民年金の脱退手続き

転出届提出後:

  • 国民健康保険の脱退手続き
  • 未払い保険料の精算
  • 国民年金資格喪失の手続き

5-3. マイナンバーカード・各種証明の返却

もしマイナンバーカードを持っている場合:

  • 役所でカード返却
  • 住民票・保険証・年金手帳等の整理

6. 住まい・サービス・銀行等の解約・整理

帰国にあたり以下の整理が必要です:

6-1. 住居退去

  • アパート・シェアハウス等の退去手続き
  • 解約通知期限は契約内容により異なるため早めに確認

6-2. 公共サービス解約

  • 電気・ガス・水道の契約解約
  • 解約精算は通常月初から可能

6-3. 銀行口座・携帯電話

  • 銀行口座解約
  • 奨学金等残高確認
  • 携帯電話/インターネット解約

7. よくあるQ&A(卒業後帰国編)


Q1. 卒業後も在留カードの有効期間が残っています。滞在できますか?

A: 在留資格「留学」は卒業をもって本来の活動目的を失うため、一般的に帰国準備に必要な日数だけ日本に滞在します。滞在する場合は入管に相談を。


Q2. 卒業後に短期で観光してから帰国できますか?

A: 可能ですが、在留資格の変更(例:短期滞在) を入管で申請する必要があります。


Q3. 卒業後に日本で仕事を探したい場合は?

A: 在留資格を「留学」から 「特定活動(就職活動)」 等へ変更する必要があります。


Q4. 条件を満たせば再入国許可なしで出国・再入国できますか?

A: みなし再入国許可を使えば、1年以内の再入国 なら許可不要です。


8. 帰国までのチェックリスト

手続き項目期限
転出届提出帰国日前
国民健康保険脱退転出後
国民年金資格喪失転出後
銀行口座解約帰国前
携帯電話解約帰国前
在留カード返納出国当日
所属機関離脱届卒業後14日以内

まとめ

留学生が 卒業後に帰国する場合、最も重要なのは「在留資格の目的に沿った正確な手続き」と「帰国までの生活整理」です。
在留資格は卒業と同時に活動目的(学修)が終了するため、正しい 届出・返納・解約 を行うことで、帰国後のトラブルを防げます。


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  「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」  同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))  明治大学法科大学院修了 「資格」  行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」  入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法
「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法

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