経営管理ビザはペーパーカンパニー不可|不許可になる理由と実態要件を徹底解説
目次
はじめに|経営管理ビザで多い不許可理由が「実体のない会社」
在留資格「経営・管理」(いわゆる経営管理ビザ)は、日本で会社を設立・経営する外国人にとって不可欠な就労ビザです。しかし近年、「ペーパーカンパニー」と判断され不許可になるケースが急増しています。
出入国在留管理庁も、公式資料において
「事業の実体が確認できない場合、在留資格は認められない」
と明確に示しています。
本記事では、
- なぜペーパーカンパニーは不可なのか
- 入管が見る「事業の実体」とは何か
- 不許可になりやすい具体例
- 許可されるための実務的対策
を行政書士実務・審査基準・公式情報を踏まえて詳しく解説します。
経営管理ビザとは|制度の趣旨を正しく理解する
経営管理ビザは、単なる「在留のための会社設立」を認める制度ではありません。
制度の趣旨は以下のとおりです。
- 日本国内で
- 継続性・安定性のある事業を行い
- 日本経済や雇用に一定の貢献をする
このため、**形式だけ整えた会社(=ペーパーカンパニー)**は制度趣旨に反し、認められません。
ペーパーカンパニーとは何か|入管が判断する基準
ペーパーカンパニーの典型的特徴
入管実務上、以下に該当するとペーパーカンパニーと判断される可能性が極めて高いです。
- 事務所が存在しない(自宅・バーチャルオフィスのみ)
- 実際の業務内容が不明確
- 売上見込みが極端に不合理
- 取引先・顧客が存在しない
- 実態ある活動を示す資料が提出できない
単なる「登記されている会社」では足りない
会社登記が完了していても、
- 事業活動の実態
- 継続的な収益構造
- 日常的な経営管理業務
が確認できなければ、経営管理ビザは許可されません。
出入国在留管理庁が明示する「事業の実体」要件
公式資料では、以下の点が重視されるとされています。
① 事業所の確保
- 独立した事務所
- 継続的に使用できる賃貸借契約
- 居住用物件との明確な区別
バーチャルオフィスのみは原則不可
② 事業内容の明確性・合理性
- 具体的なサービス・商品
- 市場分析・競合分析
- なぜ日本で行う必要があるのか
③ 継続性・安定性
- 実現可能な売上計画
- 初年度からの運転資金
- 長期的な事業展望
ペーパーカンパニーと判断されやすい失敗事例
事例①「とりあえず会社を作った」
- 明確なビジネスモデルなし
- 事業計画書が抽象的
- 「コンサル」「貿易」など曖昧な内容
➡ 不許可率が非常に高いパターン
事例② 実態のない事務所
- 月数千円の簡易オフィス
- 郵便受けのみ
- 実際には使用していない
➡ 現地調査で即座に判明
事例③ 売上計画が非現実的
- 初年度から数千万円の売上
- 根拠資料なし
- 業界経験の裏付けなし
➡ 事業の信頼性が否定される
ペーパーカンパニーと判断されないための具体的対策
① 実体ある事務所を用意する
- 業務に適した広さ
- 来客対応が可能
- 写真提出・図面説明が可能
② 説得力ある事業計画書を作成
- 事業の背景・強み
- 数字の根拠を明示
- 代表者の経歴と事業の関連性
事業計画書は審査の核心
③ 実務資料を豊富に提出
- 契約書
- 見積書・請求書
- HP・SNS・営業資料
- 取引先とのメール履歴
経験・専門性・権威性・信頼性の視点
経験・専門性・権威性・信頼性の視点は入管審査において重要となります。
- 経験:代表者の実務経験
- 専門性:事業内容の専門性
- 権威性:公的資料・専門家作成書類
- 信頼性:数字・証拠資料の一貫性
行政書士等の専門家が関与した申請は、
- 書類の整合性
- 制度理解の正確性
の点で評価されやすいのが実務実感です。
よくある質問(Q&A)
Q1. 会社設立だけでは経営管理ビザは取れませんか?
A. 取れません。
事業の実体・継続性・安定性が確認できなければ不許可になります。
Q2. バーチャルオフィスでは絶対にダメですか?
A. 原則不可です。
実務上は避けるべきです。
Q3. 赤字事業でも許可されますか?
A. 初年度赤字自体は問題ありません。
ただし、将来の黒字化根拠が合理的に説明できる必要があります。
Q4. 一度ペーパーカンパニーで不許可になったら再申請は無理ですか?
A. 無理ではありません。
事業実体を整備し直せば再申請は可能です。
まとめ|経営管理ビザは「実体」がすべて
経営管理ビザにおいて、
ペーパーカンパニーは明確に不可です。
- 形式的な会社設立
- 曖昧な事業内容
- 実体のないオフィス
これらはすべて不許可要因となります。
一方で、
- 実体ある事業
- 合理的な事業計画
- 継続性を裏付ける資料
を丁寧に積み上げれば、許可の可能性は大きく高まります。
関連記事・参考リンク
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参考リンク
![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |
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