短期滞在ビザと上陸許可は何が違う?入国審査の仕組みをわかりやすく解説
【観光・親族訪問・商用目的の外国人必見】
目次
はじめに|「短期滞在ビザ」と「上陸許可」は混同されやすい
外国人が日本に短期間滞在する際によく使われる言葉に、「短期滞在ビザ(短期滞在査証)」と「上陸許可」があります。
しかし、これらは似ているようで役割がまったく異なる制度です。
- 「ビザがある=日本に入国できる」
- 「短期滞在ビザ=在留資格」
このような誤解は非常に多く、入国トラブルや不許可の原因にもなります。
本記事では、
✔ 短期滞在ビザとは何か
✔ 上陸許可とは何か
✔ 両者の決定的な違い
✔ 入国までの流れ
✔ よくある質問(Q&A)
を、初心者にもわかりやすく・専門家目線で正確に解説します。
1.短期滞在ビザ(短期滞在査証)とは?
(1)短期滞在ビザの基本的な位置づけ
**短期滞在ビザ(Temporary Visitor Visa)**とは、
外国人が日本に入国する前に、**海外の日本大使館・領事館で取得する「入国推薦状」**のようなものです。
ビザ=日本への入国を「お願いするための書類」
査証(ビザ)とは、外国人が日本へ入国する際に必要となる推薦文書
外務省公式
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/index.html
(2)短期滞在ビザで認められる活動内容
短期滞在ビザで認められる活動は、以下のような非就労活動に限定されます。
- 観光・旅行
- 親族・知人訪問
- 短期商用(会議、打ち合わせ、市場調査など)
- 学会・展示会参加
- 短期研修(報酬なし)
報酬を伴う活動や就労は不可です。
(3)短期滞在ビザで認められる滞在期間
短期滞在ビザでは、次のいずれかの期間が指定されます。
- 15日
- 30日
- 90日
ただし、ビザに90日と書いてあっても、必ず90日滞在できるとは限りません。
この点が、後述する「上陸許可」との重要な違いです。
2.上陸許可とは?
(1)上陸許可の本質
上陸許可とは、
外国人が日本の空港・港で**入国審査官から最終的に与えられる「日本に入る許可」**です。
日本に入国できるかどうかを最終決定するのは「上陸許可」
出入国在留管理庁の公式ページでは、短期滞在について次のように定められています。
出入国在留管理庁公式
https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/temporaryvisitor.html
(2)上陸許可と同時に「在留資格」が決まる
重要なポイントは、
在留資格はビザで決まるのではなく、上陸許可時に決まるという点です。
- 空港の入国審査官が審査
- 滞在目的・帰国意思・所持金・滞在先を確認
- 問題がなければ
在留資格「短期滞在」+在留期間(15日・30日・90日)を付与
つまり、
在留資格「短期滞在」を与えるのは入管(上陸審査)
なのです。
3.短期滞在ビザと上陸許可の決定的な違い【比較表】
| 項目 | 短期滞在ビザ | 上陸許可 |
|---|---|---|
| 手続場所 | 海外の日本大使館・領事館 | 日本の空港・港 |
| 管轄 | 外務省 | 出入国在留管理庁 |
| 役割 | 入国を推薦する書類 | 日本への入国を最終許可 |
| 在留資格 | 決まらない | ここで決まる |
| 入国可否 | 保証しない | ここで確定 |
| 不許可の可能性 | なし(発給後) | あり |
4.短期滞在ビザがあっても入国できないケース
以下のような場合、ビザを持っていても上陸拒否となることがあります。
- 滞在目的がビザ申請時と異なる
- 実質的な就労と判断される活動内容
- 帰国航空券を所持していない
- 所持金が極端に少ない
- 過去の不法滞在・オーバーステイ歴
ビザは「保証」ではないという点を強く理解する必要があります。
5.ビザ免除国の場合はどうなる?
(1)ビザ免除=短期滞在ビザ不要
日本は多くの国・地域とビザ免除措置を結んでいます。
- 観光・商用目的
- 90日以内
であれば、短期滞在ビザを取得せずに来日可能です。
(2)ビザ免除でも上陸許可は必須
ただし、
ビザが免除されても「上陸許可」は必ず必要です。
- 空港で入国審査
- 在留資格「短期滞在」が付与
- 在留期間が決定
ビザ免除=ノーチェックではない点に注意しましょう。
6.短期滞在ビザと上陸許可の流れ【図解イメージ】
① 海外の日本大使館で短期滞在ビザ申請
② ビザ発給
③ 日本へ渡航
④ 空港で入国審査(上陸審査)
⑤ 上陸許可
⑥ 在留資格「短期滞在」付与
7.よくある質問(Q&A)
Q1.短期滞在ビザがあれば必ず90日滞在できますか?
A.いいえ。
実際の在留期間は、上陸審査時に入国審査官が決定します。
Q2.上陸拒否された場合、どうなりますか?
A.原則として即日帰国となり、次回以降の入国にも大きな影響が出ます。
Q3.短期滞在から就労ビザへ変更できますか?
A.原則不可です。
例外はありますが、極めて限定的で慎重な判断が必要です。
Q4.短期滞在の延長はできますか?
A.やむを得ない事情がある場合のみ可能ですが、認められないケースが大半です。
8.専門家からの実務アドバイス
短期滞在ビザ・上陸許可に関するトラブルは、
**「制度の違いを理解していないこと」**が原因で起こります。
特に注意すべき点は、
- ビザ=入国許可ではない
- 在留資格は空港で決まる
- 入国審査では「活動の実態」が重視される
という3点です。
行政書士など専門家に事前相談することで、
入国拒否・将来のビザ不許可リスクを大幅に下げることが可能です。
まとめ|短期滞在ビザと上陸許可の違いを正しく理解しよう
- 短期滞在ビザは「入国の推薦」
- 上陸許可は「日本に入る最終許可」
- 在留資格は上陸許可時に決定
- ビザがあっても入国できない場合がある
制度を正しく理解することが、安全で確実な来日への第一歩です。
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参考リンク
- 外務省|ビザ(査証)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/index.html - 出入国在留管理庁|短期滞在
https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/temporaryvisitor.html
![]() 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学)) 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士(特定付記)、TOEIC805点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |
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