kanou 企業内転勤ビザ申請の流れ｜COE申請から在留カード受領まで徹底解説
企業内転勤ビザ（在留資格「企業内転勤」）は、外国法人や多国籍企業が海外の従業員を日本の事業所へ転勤させる際に必要な 就労ビザ です。
このページでは、申請フロー・必要書類・注意点・よくあるQ&A まで、申請担当者や人事・総務プロが知るべき情報を徹底解説します。
目次
1. 企業内転勤ビザとは
在留資格「企業内転勤」の概要
企業内転勤ビザは、外国本社・支店・関連会社の社員を日本法人や支店へ 一定期間転勤させるための在留資格（就労ビザ）です。
日本の企業に採用されて初めて来日する就労者とは要件や申請手続きが異なり、社内異動（転勤）が前提です。
具体的には以下が該当します：
- 海外本社から日本支店への異動
- 関連会社への出向・転勤
- 日本子会社への一時赴任
なお、この在留資格は 単なる求人採用ではなく、人事異動に基づく転勤 であることがポイントです。
2. 申請前に確認すべき要件
企業内転勤ビザは、単に転勤の意思があるだけでは認められません。次のような条件が必要です：
① 転勤者の職務内容
転勤先で従事する業務は、一般的に 「技術・人文知識・国際業務」 に該当するものとされています。
つまり 専門的業務・専門知識を要する業務 が基本要件です。
② 転勤元での勤務履歴
転勤者は、転勤前に現地の関連会社等で一定期間勤務していたこと が審査のポイントになります。
③ 日本国内の転勤先企業の体制
転勤先企業は日本に 登記された合法的な事業所 である必要があります。また、事業内容や財務状況も審査対象です。
3. 申請に必要な書類
企業内転勤ビザの申請は 2段階 あり、それぞれ必要書類が異なります：
① COE（在留資格認定証明書）申請書類
COEは日本に在留資格を持って入国するための 審査合格証 であり、日本の企業が管轄入国管理局へ申請します。
主な必要書類：
- 在留資格認定証明書交付申請書（法務省様式）
- 請求人（日本企業）の登記事項証明書
- 外国法人側の事業概要・登記事項
- 転勤者の履歴書・職務経歴書
- 転勤理由書（会社の人事異動計画）
- 会社関係資料（財務諸表等）
※企業規模や業務内容により追加書類が求められる場合があります。
② ビザ申請用書類（在外申請）
COEが交付された後、転勤者本人が日本大使館・領事館で ビザ申請 を行います。
必要書類例：
- パスポート原本
- COE原本
- ビザ申請書（各国大使館・領事館様式）
- 証明写真
- 申請手数料（国による）
日本大使館の公式案内も参照してください
4. 申請の流れ（公式フロー）
以下は COE申請から在留カード受領までの一般的な流れ です。
STEP1｜社内要件チェック
まずは転勤要件を検証：
- 転勤対象者の職務内容と海外勤務履歴
- 日本側の受入体制・事業計画
- 関係会社間の関係証明（株式保有比率等）
STEP2｜COE（在留資格認定証明書）申請
- 必要書類の収集
- 入国管理局（管轄局）へ申請
- 審査期間：約1〜3ヶ月程度
- 合格 → COE交付（申請企業へ発送）
※審査期間は時期や企業状況によって変動します。
STEP3｜海外でビザ申請（在外）
- COEを取得者本人が 在外公館でビザ申請
- 審査・交付（5〜10日程度が目安）
- ビザが発給されると日本へ入国可能に
STEP4｜日本に入国・在留カード受領
- 空港で入国審査
- 在留カードが発行され、転勤者は 日本で正式に就労・在留開始
5. 在留カード取得後の手続き
日本入国後は下記の手続きが必要です：
住民登録
市区町村役所で 住民票登録 を行います。
これにより 健康保険・年金加入 がスタートします。
マイナンバー通知
同時に マイナンバー通知カード/個人番号カード申請 を行います。
6. 家族帯同・更新・変更について
家族帯同
企業内転勤者は 配偶者・子供の帯同 が可能です（別途「家族滞在」申請）。
在留期間更新
在留期間は1〜5年が一般的で、期間満了前に 更新申請 が必要です。
更新は在留期限の 3ヶ月前〜期限日まで に申請することが基本です。
職務変更・転職
企業内転勤中に 他社へ転職する場合 は、在留資格の変更申請が必要になります。
7. よくある質問（Q&A）
Q1｜企業内転勤ビザと技人国ビザは違いますか？
A1｜ はい、異なります。企業内転勤は 社内人事異動が前提 であり、通常の技術・人文知識・国際業務とは申請条件や審査要件が別になります。
Q2｜COEなしでもビザ申請できますか？
A2｜ 法務省/外務省の実務では COEなしでの申請も可能ですが、通常より審査が長引きます。公式では COE取得が推奨 されています。
Q3｜転勤期間が短くても申請できますか？
A3｜ 可能ですが、転勤期間は審査で要件となり、過度に短い期間は不利になるケースがあります。
8. まとめ
企業内転勤ビザ申請は 社内体制・書類準備・審査管理 の3つが成功の鍵です。
特に COE申請の段階での書類精度 が審査結果を大きく左右します。
以下を意識して進めましょう：
・ 事前チェックリストの整備
・ 社内人事・給与・契約の整合性
・ 入管・大使館のガイドラインに即した書類作成
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参考リンク
 「記事監修」 加納行政書士事務所 運営HP：ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/ 代表 特定行政書士 加納 裕之 「学歴」 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了（修士（法学）） 明治大学法科大学院修了 「資格」 行政書士（特定付記）、TOEIC８０５点 「専門分野」 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法 |
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