帰化申請の必要条件と求められる日本語レベルとは?

外国人が日本国籍を取得するためには、「帰化申請」という手続きが必要です。しかし、申請には複数の法的・実務的条件があり、とくに「日本語能力」は重要なポイントのひとつです。本記事では、帰化申請の必要条件とともに、どの程度の日本語レベルが求められるのかをわかりやすく解説します。


帰化申請とは?

帰化申請とは、外国籍の方が日本国籍を取得するために法務局に申し出る手続きです。申請が許可されると、外国人は日本人として法的に扱われるようになります。

参考:法務省「帰化許可申請」


帰化申請の主な必要条件

法務省が定める帰化申請の必要条件は以下の通りです。

必要条件内容
住所要件原則として5年以上日本に住み、3年以上継続して居住していること(例外あり)
能力要件成人(20歳以上)であること
品行要件犯罪歴がなく、納税義務を果たしていること
生計要件安定した収入があり、自立した生活ができること
日本語能力要件日常生活に支障がない日本語の読み書き・会話ができること
喪失要件原則として元の国籍を離脱する意思があること

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帰化に必要な日本語レベルとは?

一般的に求められる日本語力の目安

帰化申請において明確な日本語試験の合格証は求められませんが、面談や提出書類から以下の能力があるかが確認されます。

項目必要なレベル(目安)
読み書き小学校3年生レベル(漢字約1,000字)
会話日常会話が支障なくできる(JLPT N3程度)
聴解面談で質問に対して正確に答えられる

実際に出る質問の例(法務局での面談)

  • 「あなたの職業は何ですか?」
  • 「毎月の収入はいくらですか?」
  • 「日本で困ったことはありますか?」

☑ ポイント:法務局では筆記試験が行われることもあります。ひらがな・カタカナ・簡単な漢字の読み書きは最低限必要です。


帰化申請の流れと日本語チェックのタイミング

  1. 事前相談(法務局)
    ここで日本語レベルの確認も行われます。
  2. 書類の準備
    自筆の履歴書や申述書など、日本語で作成する必要があります。
  3. 書類提出と面接
    法務局の担当官との面談で、直接日本語能力が見られます。
  4. 審査(約6ヶ月〜1年)
  5. 許可と官報告示

日本語が不安な方への対策とサポート

  • 日本語教室の活用:地域の国際交流協会が無料で提供していることもあります。
  • JLPTの受験:N3レベル以上が目安です。
  • 専門家のサポート:行政書士に依頼することで、日本語面談や書類作成の支援が受けられます。

関連記事:帰化申請に必要な書類一覧|申請前に準備すべきポイントも解説


まとめ:日本語力は「意思疎通」と「読み書き」がカギ!

帰化申請において、日本語能力は単なる形式的条件ではなく、日常的なコミュニケーション能力や書類作成力として実質的に審査されます。特に面接対応や自筆書類の作成で、日本語が重要な役割を果たします。

自信がない方は早めに対策を始め、日本での生活や仕事と並行して学習を続けることが成功への近道です。


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「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法