在留資格「日本人の配偶者等」で偽装結婚と疑われない方法|配偶者ビザ審査を突破する秘訣

はじめに:本当に大丈夫?偽装結婚とみなされるリスクとは

国際結婚を経て在留資格「日本人の配偶者等(通称:配偶者ビザ)」を申請する際、最も注意すべき点が偽装結婚の疑いです。

現在、日本では不法滞在や不正就労を防止するために、出入国在留管理庁(入管)が配偶者ビザの審査を非常に厳しく行っています。

本記事では、「在留資格『日本人の配偶者等』で偽装結婚を疑われない方法」を、実際の審査ポイントに基づいて詳しく解説します。


1. 在留資格「日本人の配偶者等」とは?

「日本人の配偶者等」とは、以下のような方が対象となる在留資格です:

  • 日本人と婚姻した外国籍の配偶者
  • 日本人の特別養子
  • 日本人の子として出生した子

このビザを取得すると、日本での就労に制限がなく、最長5年間の滞在が可能です。

重要ポイント: このビザは自由度が高い分、審査が非常に厳格です。「本物の結婚」であることの証明が求められます。


2. 偽装結婚と疑われる典型的なパターンとは?

以下のようなケースは、入管に偽装結婚を疑われやすいです。

  • 出会ってから結婚までの期間が極端に短い(数週間〜1か月未満)
  • 夫婦間で共通言語が存在せず、会話が困難
  • 経済的基盤が不明確(無職・定職がない)
  • 同居していない、または住民票が別
  • 出会い方や交際歴を説明できない/証拠が乏しい

3. 偽装結婚と疑われないための具体的対策5選

① 出会い〜交際〜結婚までの記録をしっかり残す

  • LINEやメール、ビデオ通話履歴など
  • 初対面日やデートの写真、旅行記録

② 同居の実態を証明する

  • 同一住所の住民票
  • 家賃契約書、光熱費の名義などの提出

③ 日本語または共通言語での意思疎通を証明

  • 日本語能力試験の結果や日本語学習履歴
  • 夫婦での会話記録(翻訳付き)

④ 安定した収入と経済基盤を示す

  • 源泉徴収票、給与明細、所得証明書
  • 貯金通帳や銀行残高証明

⑤ 質問書や経緯説明書を丁寧に作成する

  • 嘘や矛盾のない自然なストーリー
  • 両親や親族との交流実績があれば尚可

4. 提出書類と記載内容で信頼度アップ

提出書類審査官が注目する点
申請理由書出会い〜交際〜結婚の流れの一貫性
質問書出会った時期、会話言語、家族との交流など
写真結婚式、デート、家族との集合写真など
日本人配偶者の住民票同居・戸籍確認が目的
経済証明(課税証明書等)扶養能力の有無

5. 入管審査官が重視するチェックポイント

  • 交際期間の長さと実態
  • 文化・言語の違いを乗り越えているか
  • 相手の家族との交流があるか
  • 結婚後の生活設計が現実的かどうか

入管は「実体のない婚姻(=偽装結婚)」を非常に警戒しており、些細な矛盾でも疑われる要因になります。


6. よくあるNG例とその改善策

NG例改善策
質問書が短く情報不足詳細に記載し、証拠書類を添付する
結婚写真が1枚しかない複数シーン(旅行、日常、親族との集合)を用意
経済的な裏付けが弱い貯金証明や支援予定の文書を追加

7. 専門家に依頼するメリット

ビザ申請で少しでも不安がある方には、行政書士やビザ専門の法律事務所に相談するのがおすすめです。

メリット:

  • 書類の不備や矛盾点の指摘・修正
  • 審査官目線でのアドバイス
  • 不許可リスクの軽減

8. まとめ:真実の結婚こそ最強の証明

在留資格「日本人の配偶者等」を取得するには、単に婚姻届けを出すだけでなく、「真実の夫婦関係であること」を文書と証拠でしっかり示すことが必要です。

偽装結婚と疑われる要素を知り、対策を打つことが重要です。
記録・証拠・説明の3本柱で信頼性を高めましょう。


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「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法

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