外国人の永住申請で絶対に押さえておきたい10の注意点

外国人が日本で永住権を取得する際には、多くの書類や条件が必要です。この記事では、永住申請を成功させるために知っておくべき「注意点」を詳しく解説します。特に不許可になりやすい落とし穴や、審査官が重視するポイントに焦点を当てています。

1. 永住申請とは?

永住申請とは、外国人が日本において**期間の制限なく住み続けることができる在留資格(永住者)**を取得するための申請手続きです。入国管理局(入管)を通じて審査され、厳格な基準が設けられています。


2. 永住権を取得するメリット

  • 在留期間の更新が不要になる
  • 就労制限がなくなる
  • 社会的信用(住宅ローンや融資に有利)
  • 配偶者・家族の在留資格取得に有利

3. 永住申請の主な条件

以下は、永住申請を行うための一般的な条件です。

  • 原則として10年以上日本に継続して居住している
  • 就労資格等を持って5年以上継続的に活動している
  • 素行が善良(納税・法令遵守)
  • 独立生計を営んでいる(安定した収入)
  • 公的義務を適切に履行している(年金・保険・税金など)

※配偶者等・高度人材・難民などの特例もあります。


4. 外国人が永住申請で注意すべき10のポイント【失敗例あり】

①納税・年金の未納

→ 直近5年分の住民税・健康保険・年金の支払いが求められます。1回でも未納があると不利になります。

② 転職や失業の回数

→ 転職が多かったり、就労実態が不安定と見なされると審査が厳しくなります。

③虚偽の申告・書類の不備

→ 一度でも虚偽の記載があると永住不許可となる可能性があります。

④ 在留資格の違反歴

オーバーステイや不法就労歴がある場合は致命的です。

⑤家族の状況(扶養家族の数や収入)

収入が家族の人数に見合っていない場合、生活力に疑問を持たれることがあります。

⑥収入水準

→ **年収300万円以上(扶養家族なしの場合)**が一つの目安となります。

⑦ 住民登録と実態の不一致

→ 登録住所と実際の居住地が異なる場合、不審に思われます。

⑧交通違反・軽微な犯罪

飲酒運転・無免許運転・万引きなどがあると「善良な素行」要件に抵触します。

⑨ 帰化申請との混同

→ 永住と帰化は別制度。永住は「国籍は変えずに日本に住み続ける」資格です。

⑩申請のタイミング

→ 在留期限直前ではなく、余裕を持って6ヶ月以上前に準備するのが理想です。


5. よくある不許可の事例

  • 年金未加入
  • パート・アルバイトで収入が不安定
  • 離婚して扶養義務が曖昧
  • 家族が不法滞在している
  • 無申告または確定申告ミス

6. 永住申請の流れと必要書類

主なステップ:

  1. 書類準備(住民税納税証明書、課税証明書、在職証明書など)
  2. 入管(出入国在留管理庁)へ提出
  3. 審査期間(通常6〜12ヶ月)
  4. 許可通知 or 不許可通知

※詳細は【出入国在留管理庁公式サイト】参照。


7. 行政書士・専門家に依頼するメリット

  • 不許可リスクの分析と対策
  • 書類のミス防止
  • 審査官が重視するポイントを的確にアピール
  • 面談・追加資料提出への対応

→ 永住申請は一発勝負。不許可になると次回の申請に影響します。


8. よくある質問(FAQ)

Q. 永住と定住は違うの?
A. はい。永住は在留期間・活動制限がありませんが、定住は条件付きです。

Q. 留学生ビザから永住はできる?
A. 原則できません。まず就労資格に変更し、年数を積み上げる必要があります。

Q. 永住申請中に転職しても大丈夫?
A. 就労内容や収入に影響がないなら問題ありませんが、通知は必要です。


9. まとめ:永住申請を成功させるために

  • 事前準備と正確な書類作成が鍵
  • 収入・納税・年金・素行が特に重要
  • 専門家に相談すれば成功率が高まる

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「記事監修」
加納行政書士事務所
運営HP:ビザ申請サポートNavi https://visasupportnavi.net/  

代表
特定行政書士 加納 裕之  
「学歴」
 同志社大学大学院法学研究科公法学専攻博士前期課程修了(修士(法学))
 明治大学法科大学院修了
「資格」
 行政書士(特定付記)、TOEIC805点
「専門分野」
 入管取次・ビザ申請、在留資格、永住・帰化、外国人問題、国際公法

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